http://www.tv-asahi.co.jp/border/
脚本：金城一紀 演出：橋本一 原案：金城一紀
まさか2話めがこういう展開で来るとはなあ。（あ、話の結末までネタバレですよこの感想）
ナルシストの連続殺人犯が確保直前に刑事たちの目の前で自殺して、その犯人が教える情報で石川が走らされるという状況。
ストーリー自体がちょっとだけ意外な展開と、そうだろうと思った半歩先の先読みまでが上手く入り混じってるのと、幽霊が見えるのがもともとがお固い性格の石川だけというネタゆえに、幽霊からの情報を元に石川が一人事件を解決しなきゃいけないというのが縛りになってるからこその緊張感で、あっという間の1時間。面白い！
個人的には裏のMOZUよりもこっちのほうが好みかな。本当にどうしてMOZUとBOADERを同じ時間枠に編成しちゃうのかと。テレビ局ってバカよねー (∋_∈)
なんだかんだ言っても当の犯人さんは死んでるわけだから、いくら偉そうなこと言っても出来るのは喋ることだけで現実的に実力行使を出来るわけもなく、石川の捜査を邪魔することも出来ないのがちょっとした安心感。むしろ出来ないっていう前提での口先攻撃が意外と効いててある意味心理戦なとこもあるし、話の作りとして上手いなあ。さすが金城一紀。
犯人が時間をきっちり「24時間」って言い切れるのはなんでだろうってのはあったんだけど、まさかの宅配便とは。酸素が必要なほどの密閉空間で拘束、人一人を確実に隠れ家に運び込める方法ってことでまさかの冷蔵庫。
この突飛すぎない展開がいい感じに見応えになってるというか、ドラマってまさにこういうものよね。
てか冷静になってよく考えたらこれを半年に6回やったわけ？この犯人。毎回冷蔵庫ってわけにもいかんだろうにその辺はどうなんだ？というか冷蔵庫に入れるまでは人目につかなかったのか…と思ったけど、誘い込んだ部屋から冷蔵庫に入れて送ったってことか。いやしかし何度も大荷物を引き取りで宅配に出してたらそれなり目立つよなあ？どうなんだろ？
でも見てる時はすごく腑に落ちるんで、これはこれでドラマとしてはあり。
あとレギュラーキャラらしい凄腕ハッカーのガーファンクル（野間口徹）とサイモン（浜野謙太）が素晴らしくキモくていい！（笑）というかどう見てもゲイだよな、ゲイ以外に考えられない。ちょっとデビット・リンチっぽい雰囲気の演出だと思ったあの部屋の写真もサイモン＆ガーファンクルじゃん。（と相方が言うた）てか役名もガーファンクルとサイモンとだし。じゃあやっぱりあの二人ゲイじゃんｗ
ていうかiPhoneだから水没したらおじゃんになるんだよ。防水アンドロイドスマホなら大丈夫だったのにー。というかだからこそ見た目以外の理由でもiPhone使ってるってことなんだよなｗ まああの二人ならぶっ壊してても関係なさそうだけどｗ
立花（青木崇高）がビミョーにわんこ的なハブられ方してるのもいいし、比嘉ミカ（波留）のクールさもいい。
今回は被害者への石川の気持ちより死んだ犯人との駆け引きメインだったけど、霊とのやりとりの見せ方も過剰すぎず好みだし相手は丸山だし、いろんな意味で面白かった。帰任あったのはあの霊たちはどの程度石川の周辺にいるんだろうってことだけど。だって見ようと思えば全部監視できるわけだしなあ。
でもオカルトネタであってもオカルト寄りになり過ぎない、単なる事象として描くのは「SP」の井上の能力もそうだったけど、そこらへんがちょっと刑事物にしても境界線的なこともあり、こういう手もあるかというのがいろいろ目から鱗。
なんとなく全体に古沢良太の脚本っぽい雰囲気もあるかなと思ったんだけど（テレ朝だし「ゴンゾウ」とかさ）、構成がきっちりしてるからかしら。1話目が真っ当に被害者相手、2話めで変態犯人の相手ってこと、石川の頭の中の弾丸にしてもおそらく期限付きな気もするし、それこそデッド・ゾーン的な畳み掛けが見たいなあ。
演出も画面構成が面白いし、石川のちょっとした傷や割れたガラスは脚本的な伏線じゃなく、演出的な布石としてああいう風に見せるのも面白いなあ。いかにも意味ありげだったからちょっと身構えちゃったけどｗ（脚本的な布石は金魚鉢だったってことか＞http://www.tv-asahi.co.jp/border/sp_interview/0002/）
そういや死んだ犯人の村上（丸山智己）の元カノが山崎真実＠風のシズカ だったよ。さすがテレ朝ｗ 名前見てあれっと思ったけど見ただけではわかんなかったよ。やたら綺麗な元カノだなあとは思ったけど。山崎真実ねー。
あとあの子役の子が丸山智己そっくりですごかった。丸山さんの役の子どもとしても丸山さん自身にもそっくり。よく連れてきたなあーｗ
あと川井憲次のBGMはやたら大仰でいいねｗ
