そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

キカイダーREBOOT

http://www.kikaider.jp/
監督 :下山天 脚本:下山健人
 

前売りがあるのにシネマチネ上映回ってなんだか負けな気分だよね…とか思いつつバルトへ。シネマチネ時間でもかなりガラガラ。もうちょっと入ってくれればなあー (∋_∈)
 
キカイダー、実はなんでかオレはそんなに覚えてなくて、だからあんま思い入れもなく監督・脚本でW下山ってことと画面のテイストが好みだってのと、オレが密かに押してる入江甚儀くんが主役だってことで*1、他のキャストも好みだしそれなりの期待をして見に行きました…が、ちょっと期待が大きかったようです(^_^;)
 
全体には悪くないと思うんだけど、ストーリーや展開はかなり端折ってたりいろいろすっ飛ばしてて、とてもじゃないけどストーリー自体は面白いと思えない。なんでこういうプロットでいいと思ったのかなー?もう少し脚本的に整理してわかりやすくしたほうが良かったと思うけど。(それが脚本のせいか監督裁量なのかはわからないけど)
ただ話の流れとしてはエモーショナルにまとまってるから、お話としてはそんなにつまらなくもないって感じ。最後はちょっとホロリしたし。
ジローの「この体止まるまで、君たちを守る」は泣ける。ミツコの子供の頃のロボットの回想と相まって切なすぎる。
だから話自体はわかるんだけどあまりにも説明不足だし、メインキャラのミツコやマサルのことがいまひとつよくわかんないせいもあってか、何を描きたいのかの焦点が定まってなく散漫なんだよね。
完全にミツコ視点で通すか、それでももう少しだけジローの行動や気持ちに突っ込んでくれたほうが良かったけど、黒幕の椿谷大臣の目的わかんない、キカイダーの敵であるハカイダー=ギルバート神崎の立ち位置わかんない、ジローはどうなりたいのかわかんないで、微妙にロードムービー的に話が進みつつも全体にメリハリを付ける部分がメリハリになってなくて、無駄にダラダラ話が進んでる印象。
結果として誰目線のストーリーなのかポイント絞れてないから話に乗れないんだよな。
とにかく各キャラの立ち位置がわからないのが2時間の映画だと見てて一番困るのかなあ。その時々のキャラの感情はわかるだけに、大筋自体がすごくウヤムヤに感じるよ。もっといらない要素を切ってシンプルにまとめたほうが良かった気がする。
 
そういや劇中では機械(ロボット)=アンドロイドみたいな認識なんだけど、ジローの脳はAIだよね?ハカイダーは普通にアンドロイドだけどそこら辺一緒くたにしてるのはちょっと気になったかな。
それこそ光明寺博士の研究自体が今ひとつよくわかんなかったのも大きいと思うけど。
そもそも軍事利用だから、研究開発しようとしてるものはあの多脚武装ロボットみたいのでもいいはずなのに、光明寺博士はなんで人型ロボット作って心とか感情を入れようと思った?よく考えたら意味がわからない。というかその前に気がつけ。殺された理由もわかんないし(これは次回待ちか?)
だから神崎の研究と光明寺の研究がどう違うのか、椿谷が最終的に何を望んでいるのか(ってロボット軍隊だろうけどそれをどうしたいのか)もハッキリしないまま、マサルとミツコが狙われてジローが守るという構図だけで引っ張るには無理があるよ。
 
あとキャラだけど、ジローはいいんだけどミツコがようわからん。
ジローに対するミツコの態度、光明寺パパへの反発はわかるけど状況に合ってなくて、やっぱりお話として突っ込み不足なのかなあ。
クライマックスも、何に気づいたから留学をやめてもジローのところへ行かなきゃ!と思ったんだ。
自分たちは父親に忘れられてるという寂しい気持ちで反発してたけど、最終的には光明寺博士が作ったジローの存在そのものが父親からの愛情だったって気がつくってことはわかるだけに、それに対して具体的な描写とその根拠がないのがなんか落ち着かない。話として筋は通ってないのに感情的にはちゃんと盛り上がってるから座りが悪いんだよw
そもそも光明寺博士は危険にさらされるのがわかってるのにどうしてマサルの体内に研究データを埋め込んじゃったのか。それ考えると一応人類の発展のためにと研究してるはずの光明寺博士の研究はともかく、博士自身は相当ヤバイ人のような気がするですよ?(^_^;)
そんな感じでお話はちょっとばかしなにがなんだか。
 
キカイダーハカイダーのデザインはめちゃカッコいい!村枝賢一がリファインしたということだけど、メッチャカッコイイよ! (*´∀`)=3
キカイダーもだけど、改めて見るとハカイダーのデザインっていいなあ。脳みそスゲーキモイけど(>_<)
鎧武で出た時は画面が明るかったせいかそんなに感じなかったけど、映画では妙に生っぽくて気持ち悪いよ。(結局プロフェッサー陵馬もあそこに脳みそ入れてたの?それマズイだろよw)
 
キャストは何も言うことないです。とても好みのキャスティングでそれだけで見てて楽しいです ヽ(´∀`)ノ
入江くんのジローはなんかいい。なんかジロー(笑)
アクションもスゴいし動きにキレがあって見てて気持ちいいです。顔もある意味アンドロイド顔で、一見無表情だけどちゃんと苦悩が見えるとこや、大真面目にボケるとこがちゃんとハマってていいんだよね。笑ってたのは海でヒロシと遊んでた時だけかな。
そういやあの時期に野宿とか海で遊ぶって、どういうこと?と見てて思った。あれどう考えても11月頃だし普通ないと思うよ?海辺で野宿したら死んじゃうよ?(^_^;)
そんで高橋メアリージュンは、もうカッコ良すぎてハゲる!(*´Д`) ハァハァ 
彼女も「純と愛」の時からアンドロイドっぽいなあーと思ってたけど、この役ハマりすぎてるよ!アクションも思った以上に動けてるし(本人のアクションシーン結構あるよね?)カッコ良かった。
何よりジロー@入江くんとの並びのバランスがいいんだよね。
ミツコの佐津川愛美ちゃんも可愛くてよかった。ときどき前田敦子に見えたけど、好みの顔。
というかあの子はオタク設定なの?白馬の王子を否定しつつ、否定するくらい本当はそれを待ってるってとこが良かった。もっとジローを好きになってる感じでも良かったのになあ。海辺のとことかそれっぽかったし。
 
映像も全体的にかなりクオリティ高いし、時々セットっぽかったり背景がカキワリみたくなるけどそこまで違和感なかったと思う。画面のトーンがずっと暗いからかもしれないけど、チャチさはなかった。
気になったのは顔アップが続きすぎたり謎のカット割りがあったりとか、カットバックが細かく多いってのがちょっとウザかったくらいか。なんつか、シーンが短くて切り返しの意味がないとこあるんだよな。だからメリハリなくて無駄にダラダラ感じるのかも。
アクションはよかった。なんでか最後はプロレスっぽくなってるとこが新しかった(笑)
立体的なアクションも多かったけど、もう少しカメラワークが良ければダイナミックだったかもしれない。「SP」みたいなアクションの見せ方というか。
でも最近のアクションはワイヤーワークが自然になったなあ。まったく違和感ないよ。キャストやスーアクさんの身体能力が上がってるのもあるんだろか。結構俳優さん本人がやってるとこも多そうだけど。
 
あとはギルバート神崎=プロフェッサー・ギル鶴見辰吾光明寺博士長嶋一茂も良かった!
それと石橋蓮司はもうどう見ても総理大臣にしか見えないからほんとに総理大臣になれば良いと思うよ!w
本田博太郎が出番はあったけどあまり活躍してた気がしないのは、ジローを助ける前野究治郎(伴大介)とか味方のおじさんが多いからかしら。伴さんもカメオじゃなく、役的にもっと絡んでも良かったのになあ。
キャラの人数絞ってもう少しキャラ立てして突っ込んで、ストーリー自体はもっとシンプルにしたほうが良かったのかも。
これ自体、あえて今リブート(再起動)したからには続編はあるんだろうし、続編がないとあまりにもやりっぱなしすぎると思うんで、なんとか頑張ってくださいとしか。
そうすっとやはり最初のプロットの問題なのかなあ。角川が噛んでるってとこがちょっと引っかかるよ。だって話が角川のマンガっぽいんだもん。だからといって東映だけでやってギャバンになるのも困るというか(^_^;)
とにかく、光明寺博士長嶋一茂は萌えですよ。光明寺パパがドリフのデータをジローにインプットし、ダッフンダ!を教えたかと思うと胸熱萌え(*´Д`) ハァハァ(これで締めるw)
 
一応原作も手に入れたんで読んでるよ(秋田文庫の方)

人造人間キカイダー 1 (サンデー・コミックス)

人造人間キカイダー 1 (サンデー・コミックス)

人造人間キカイダー (1) (秋田文庫)

人造人間キカイダー (1) (秋田文庫)

*1:入江くんはヒロたん&もこみち主演の「絶対彼氏」で研音バーターキャストとして出てた時から気になってたのよ。