そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

寄生獣

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監督:山崎貴 脚本:古沢良太山崎貴 原作:岩明均

 
冒頭のとこ、パラサイトの胞子?が落ちてくるとこがイマイチわかりにくいのと、カメラの視点が海に落ちたやつを追いかけてるせいで彼らがなんか海から来たような印象になってるんだけどさ、なんでそんなふうにしちゃったんだろう?普通に空から住宅街に落ちてきた…でいいのに。アニメといい、なんで余計なことをするのかなあ。
あ、一応言っとくと、アニメの方はまったく面白くなくて気持ち的にはリタイヤ寸前です。結局原作最強って話になるんだけど、それを考えたらこの映画の方はまだ全然いいような気はするです。
ぶっちゃけ山崎貴だからそんなに期待はしてなかったけど、全体には前編だってのはあるけどちゃんと面白かった。それなり上手くまとまってたなあと思ったら脚本は古沢良太で納得。どうしても細かいやりとりや関係性を構築していくディテールが抜けてしまうのは仕方ないとは思うんで。
まあその割には新一の家族構成の変更(お父さんはいない)とか島田の大暴れの経緯、お母さんが乗っ取られること関係のアレンジがそれなり上手いです。
ただ体感的には思ったより早いなあって感じなんだよね。尺の都合でしょうがないと思うけど、それなら2時間弱でなくもう20分ほど長くしてその分、前半にドラマを積み上げても良かったんじゃないかなあと。
確かに原作読み返すとお母さんのあれは思ったより早い段階なんだけど、要はエピソードの体感なんだよね。特に引っかかりなくストーリーの表面をなでただけって印象も無くはないというか。つまらなくはないけど、まあそこそこ?
 
キャスティングは、橋本愛の里美と東出昌大の島田が予想以上にハマってた!深津絵里の田宮良子もあの怖い、無機質な感じが出ててよかった。いつもの深っちゃんじゃなかった!
正直いうと新一が染谷将太ってのはかなり微妙かなあと思ってたんだよね。染谷くんがどうこうじゃなく「泉新一」としてなんかコレジャナイ感バリバリ。あと彼は意外と滑舌悪いってのがネック。
でも阿部サダヲのミギーがカワイかったからまあいいかってことで。ミギー、意外とカワイかった。帰りにうっかりミギーのグッズ買ってもうたw(イヤホンジャックとボトルキャップ。イヤホンジャックのほうがカワイイ)
まあキャスティングの不満は主役だけでなく、なんとなく全体にチグハグなんだよなあ、メンツが。橋本愛の里美ちゃんはカワイイからあれでいいと思うし、東出くんはあの嘘臭い笑顔と棒演技っぽさがパラサイトにはまってる(褒めてるw)けど、なんで今2014年公開の映画にこの人を?って感じの違和感があるし、なんかキャスティングのセンス無いよ。
映画のアレンジは、あの原作の前半を2時間にまとめたにしては結構上手いような気がするよ。削りようないよなあと思ってたけど、キャラを減らすのはともかくこうやれば2時間でまとまるのかーって感じだった。
おおまかに今回の分の後半は島田の暴走と母親の話でまとめてきてたけど、無理はないかなあ。特に母親のは、Aさんと母親のエピを一緒にしたせいでスッキリしてると思うし。
ただこの話にかぎらずちょっと説明が足りなくてわかりにくいとこはあるので、もう少しモノローグ入れても良かったんじゃないかとは思う。新一が混じってきてるとことか、いろいろ。あとどうでもいいけど(原作でもそうだけど)いきなり他人の髪の毛を抜いたりしちゃいかんと思うよ(^_^;)
しかし改変のせいとはいえ宇田さんが出ないのは残念。
それと子犬の死骸のとこ、あれなんで墓作るとこまでやんなかったのか。数分で済むエピソードなのに。その辺の新一の描写がやや甘くて残念。だから細かい描写が足りないんだって。
そこら辺のこともあって、もうちょっとだけ色んなとこに説明臭くならない程度にモノローグで説明入れたほうが〜と思った。さすがに原作読んでるからなんとなく補完できるけど、知らない人は若干わかりにくと思うなあ。
 
VFXはわりと自然で、寄生獣同士の戦いとか映像としての説得力はあった。あと弓ギーw(原作改変だけど伏線張ってるからあれでよし)
むしろこれくらいのほうがいいね。やっと日本もいかにもなCG使いをしないようになったのかしらw
前半だからスッゴい面白いかといえばそこまででもないけど、後半への期待はできる感じ。一応終わったあとで完結編の予告もあるよ。