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脚本：遊川和彦 演出：猪股隆一
何が起こってるのかはよくわからないけど、結局正純の最後の「DVイクナイ！子供たちは逃げるべき！」という主張を描くための話ってことか。
まあまさに最近の（すでにちょっと前だけど）風潮を写しとったPC的な正しい主張だと。
このドラマがどういう方向性で、どこに向かってるのか、謎の契約妻は何者なのかということにオチがあるのかどうかもわからないけど、ニュースキャスターの正純を通して脚本家が世間に物言いたい、主張したいことをちゃんと謎展開のドラマという作品に仕上げているという部分で、このドラマは上手く出来ていると思う。
まあ今期のドラマはデートといい問題のあるレストランといい学校のカイダンといいなぜかそういうドラマが多いみたいで、主張はそれぞれ違うもののみんな同じ電波でも受けたのかしらん？
でも言いたいことだけ言いっぱなしでなく何らかの視聴者の興味を引くようなドラマ仕立てになっていて、ドラマ自体はその主張部分が無くても成り立つって意味で出来がいいってことだけど。
あとはその主張に共感できるかどうかだけど、でも子供に対するDVなんて誰がどう考えてもダメに決まってるから正純の主張は正しいよね。
今回はそれを言葉のプロであるはずの正純が感情的に言うしかない状況を作ったこと、感情的な言い方のほうが伝わるネタだったということでお膳立てが上手いってことね。TVの中の正純の言葉はこのドラマの作り手たちの言葉でもあるよねえ。
ということではあるけど、その原因、ひかりに手をあげようとしてしまったことに大変なショックを受けている正純だけど、それ以前に普段の生活の何もかもをお膳立てしてもらっている、いつもはそこまでじゃないけど今回は特にひかりに不信感を持ってるせいか当たりがきついというか、命令して何もかも世話してもらっているというのはDVでこそないけど相当横暴じゃないのかなあって気がするんですがどうなの？（^_^;）
正純の家庭、というか父親に問題があったってことだけど、正純が子供だったから知らないだけで何か事情があるってオチな気はするが。お母さんは何を隠しているのか、お父さんの真意は…って、あれだとたぶんお母さんが借金したり問題があって、お父さんはそれを庇ってるんじゃないかしら？姉たちの反応も微妙よねえ。
ひかりのほうもお母さんが問題過ぎてファンタジーの線引きも微妙な感じに。思ったより下世話な展開だしなあ。
今んとこミステリーなのかサスペンスなのか、うっかりするとコメディにも見えるのがホラーっぽいというカオスなジャンルのドラマですね。
