そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

デスノート#9

http://www.ntv.co.jp/drama-deathnote/
脚本:いずみ吉紘 演出:岩崎麻利江 原作:大場つぐみ小畑健
 
Lが死ぬには死んだけど原作とは相当違うなあ。いやこれはこれで面白い展開だけど。
あとオレは見ててワタリが死ぬんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたよ。ワタリは魅上とは会ってなかったっけ?
ノートが偽物な以上Lを殺したのは魅上ってのも想定内だったけど、やっぱりドラマは極力死神が関与するのは控えてるっぽいね。
流れとしてこうなるのはわからんでもないんだけど、ただ一点はっきりしなくて嫌なのは、Lが「月がキラだ」ということを確信して死んだのかどうかがわからなかったってとこなのよねえ。
あの感じだと自分が死んだことはもう一人のキラの仕業だってくらいは可能性として考えたかもしれないけど、その時点で月がそれを当然だと思ってなかったからあの微妙な表情なのよね?だからLは月=キラが確信できない描写になってるし、月は望む状況になったけどあそこでのLの死に対してのスタンスがはっきりしてないというか。
Lが月を友達だと思ってるという完全な好意を示すのは原作にないけど、ドラマならではの関係性としてよかったのに、そこでLが死のうが生きてようが月=キラだって確信できてなきゃLは負けたってことになるよ!?
その点だけでも原作がものすごく凄まじく月のしてやったり展開なのが面白いところなんだけど、ドラマもそこはハッキリして欲しかったよ。Lの推理のためにな。
あとLが月を「たった一人の友達ですから」と言い続けてたことに月がどう反応してるのかってとこ。
自分が友達だと認めた相手だからこそキラだと認めて欲しい、キラなのがとても残念で、そこに自分の推理が正しかったという優越感は入ってきてないLに対して、このドラマの月がそれを受け入れた上で自分を正当化したのかどうかはすごく大きかったのになあ。なんでLに対しての気持ちは特に描写してないんだろ。
同世代の優秀な者同士のライバルとしての「友達」を重んじてたなら、それでも自分の正体を守るために人を殺すという月はとても気の毒で哀しい人だなと思うし、その上で新世界を作る神だとかいってるなら狂ってるってことなんだし。
真の友達を殺してでも自分の大量殺人の犯罪を神の裁きとして正当化しないといけないという、月のもう戻れない・後がない感が欲しかったよ。
まあ窪田くんの演技で十分お釣りはくるけどw(もう完全に原作の月と見た目的にもそのまんまw)
でもまあこの流れで月がキラとしてノート一冊で魅上とミサミサを従えて新世界の神となる道を歩む宣言したとこは、むしろ原作よりも説得力ありかなあ。これは元が凡人設定だからこそだと思うし。原作の月はいろいろ優秀すぎて、例えが不謹慎だけど東大入った人たちが頭良すぎてオウムに入れ込んだみたいな感じなのよね。Lとの友情も表面的なバランスゲームだったし。
ドラマのLはその辺本気で月のことを友達だと思ってたみたいなとこが良かっただけに、そのへんをウヤムヤにした今回は脚本がそうなのか演出が悪いのかわかんないけどちょっと物足りなかった。
それで粧裕の誘拐がメロじゃなく日村の仕業になるというドラマオリジナル展開。
まあ原作もメロが誘拐するあたりはイマイチよくわかんなかったんだけど、このドラマの方は何が狙いで話はどこへ行くのか。これ全何回?最後までやるの?最後っていうか、もうどうあっても月が自滅する自業自得展開が見たいんだけど。