そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

デスノート#11(終)

http://www.ntv.co.jp/drama-deathnote/
脚本:いずみ吉紘 演出:猪股隆一 原作:大場つぐみ小畑健
 
リアルタイムでは何となくツイッターのTLがざわついてたんで何事かと思ってたんだけど(日曜日は相方優先なので夜はいろいろリアタイでは見られません)これはスゴいねー。窪田くんの月、マジすげえ。
確認で言っとくとニアは、魅上の赤いノートを魅上が用意した偽物を盗んだと見せかけて実は本物のほうを偽物にすり替えといたんだよね?だから魅上が朝やった裁きで犯罪者が死んだというネットニュースも嘘記事だったってことだよね。トリックは原作のほうが手が込んでたけどそこは問題じゃなく、単純に説明をスルーしただけなんだと思うけど、説明なかったよね?(でもすでにそんなことは問題じゃない)あと倉庫で月が倒れこんだ時に時計をふっ飛ばしたのは、見せ方的に何かあるんかと思ったけど単にもう腕時計の小細工は使えないってことだけか。
最後までドキドキしてたのはワタリが殺されるんじゃないかってことだったけど、死ななくてよかった。それだけでも良しですw
模木の態度が初っ端から怪しかったんでたぶん月以外のみんながグルで罠をかけてたんだと思ってたけど、ニアのメロ化からしてそれもこれも全部Lの計画…ってことだったの?それともメロ?まあそこも月がキラだと認めるかどうかなので誰が仕掛けたのかってのは問題じゃないのか。
死んだのは結局Lと総一郎パパと日村=ハル・リドナーか。日村は死ななくてもよかったのになあ…もちろん本当ならLだって総一郎パパだって!総一郎がもう死ぬかもしれないつもりだったってとこから何もかもだけど、月が認めさえすれば死ななくてすんだんだよな、みんな。それくらいに月が背負ってしまったものは大きかったんだよなあ。まあそれすらも誰に頼まれたわけでもなく勝手に背負っただけだけど。
ともあれ最後の最後まで、往生際が悪すぎて狂ってる窪田月がすごくて壮絶でした。見てるこっちが困るくらいに。だって月は何もかもが正しくないんだもん。狂人を見て目のやり場に困るっていうまさにそれ。
そしてやっぱり窪田月のビジュアルがあまりにも原作の月に似すぎてるんだけど、表情が漫画よりも漫画らしく壮絶だったし、とにかく演技が窪田正孝オンステージずぎて言葉もねえ。まさに独壇場。
リュークに名前を書かれてあっさり死んだ原作とも、逃げたけどみんながいないとこでやっぱり同じように死んだアニメとも違う(映画は忘れた)、凄まじすぎる新世界の神になりそこねた夜神月の最期だった。それぞれの媒体でそれぞれの良さがあると思うけど(オレアニメの月の最期は好きだな)、このドラマ版の窪田正孝ありきの最期はすさまじいわ。
いや窪田くんだけじゃなく佐藤二朗の模木も前田公輝の松田も弓削智久の相沢も、あの場の緊張感とテンションの高さときたら展開がどうなるのかわかってるだけに見応えがあった。最後の松田もちゃんと松田だった。前田公輝すばらしいw
魅上が最後まで月を信じてたのも良かったけど、結局その魅上の放った火で月がのたうちまわるとかやり過ぎ感はあったけど、それでこその月の狂気か。思えば原作の月はだいぶ達観した思考で新世界の神を「名乗って」いたけど、窪田月は魂の底から間違った正義の狂気をはらんでで本気で新世界の神に「なろうとした」というところが、もういろんなものを超え過ぎてて人間じゃなくなってた感がスゴいというか。これ見てると間違っても「やろうとしたことは正しいけどやり方は間違ってた」なんて軽々しく言えないよなあ。犯罪のない理想の世界を作るために犯罪を犯すことが正しいかどうかって、そんなの間違ってるに決まってる。度が過ぎた正義は狂気に繋がるというより正義を求めすぎるのは間違ってるとしか。でもそれでもLが言うように「正義は必ず勝つ」と思っているからこそ正義があるしみんな正義を信じてるんではないかしら。とかね。
しかもあまり出てこなかったリュークが手を貸さないってのもこれなら納得。つーかもう交換する寿命ないやん…月…
魅上とミサミサは赤いのレムのデスノートが焼けてなくなったら記憶もなくなったってのも地味なアレンジだけどよかった。だからこれは魅上がずっと月のことを信じてていいんだよな。あとそういう設定なら本来なら月もそうじゃなかったのかと思うんだけど、そこであの状況でデスノートが燃えて記憶をなくした状態で焼け死ぬよりは、自分がやったことを認識して最後まであがいてるのがこのドラマの月らしいというか、本当に何度もいうけど完全に気が狂ってるよね。そのために父親や友達を手にかけてる、それも正当化してるにしても度が過ぎてて全く擁護できないっていう描き方も凄まじかった。
ストーリーもだけどキャストの演技も振り切れてたのが面白かったです。視聴率も14.1%だったらしいので、良かった良かったと。やっぱり原作通りかどうかじゃなく実写ドラマが面白いかどうかなんだよな。
そうすっとやっぱり実写映画は松ケンのLという素晴らしいものは見せてくれたけど、いろいろ中途半端だったなあ。
 
ってことでいきなり映画の告知がされたけど!ビックリ。
つーか10年たっての(映画の)続編とか、6冊のデスノートで頭脳戦とか、何をやるんだ?しかも来年公開ってことは今発表して秋から撮り始めてギリギリだよね?
どうりでいきなり舞台だのドラマだのリブート的に始めたなと思ってたらこれのためだったのかと。でも普通に考えて余程じゃない限り、この窪田版夜神月に太刀打ち出来ないんじゃないかって気がするよ?コケないように気をつけろ(たぶん脚本とキャスト次第)(でも佐藤信介監督ってのもちょっと疑ってるw)