そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ドクター・ストレンジ(IMAX3D)

http://marvel.disney.co.jp/movie/dr-strange.html
監督:スコット・デリクソン 脚本:スコット・デリクソン、C・ロバート・カーギル

 

アベンジャーズ」シリーズをはじめとするマーベル・シネマティック・ユニバースに連なる一作で、テレビドラマ「SHERLOCK シャーロック」などでおなじみのイギリスの人気俳優ベネディクト・カンバーバッチが、魔術を操る異色のヒーロー、ドクター・ストレンジに扮したアクション。
天才的な技術を誇るが傲慢な性格だけが欠点の神経外科医スティーブン・ストレンジは、不慮の事故で両手の機能を失い、築いてきたキャリアの全てが崩壊する。手の治療と失われた人生を取り戻すため、あらゆる手段を模索するストレンジは、やがて神秘に満ちた魔術の力へとたどり着く。魔術の修行に励むストレンジは、強大な敵との戦いに巻き込まれていき、医師として相手を傷つけることに苦悩し、外科医に戻るか最強の魔術師として戦う道に進むかの選択を迫られる。(「映画.com」より)

 
いつもなら3Dは避けるとこですが、今回はなんとなく最初からIMAX狙いだったんで3Dも仕方なくw(なのでTOHOではなくユナイテッド・シネマの方に)
いやこれ、見られるなら絶対IMAX3Dで見るべきですよ。画面が細密だからじっくり見るなら2Dのほうがいいかもだけど、あんまりそんなこと考えてなくて映像体験優先ならIMAX3Dで。
映像が超スゴいし、カンバーバッチさんが今までで一番カッコいい映画だと思う(個人の感想です)(髭スキーだから)
マントがいいって意味も分かった。翻るのがカッコイイってことじゃなく「カワイイ/萌え」ってことですねわかりましたw *1
しかし上の解説には「不慮の事故」とかあるけどこれ自業自得じゃん。ぶっちゃけこの映画の一番の教訓は「運転中にはスマホを見ない」ってことだよ。そりゃ事故るよな!(その時に話してた女性患者は今後のキーワードらしいけど?)
まあとにかくアイアンマンの1作めみたいに、ニューヒーロー誕生編として完結した話なのでとてもわかりやすいし普通に面白かったんだけど、ストーリーの面白みとしてはそれほどでもないかなあ。(ネタバレ後に続く)
でも映像は超すごい。まさに魔術。VFXとしてもどうやって作ってるのか、ただまあ実写だから脅威の映像表現ってなるけどアニメだと思えば表現自体はありかな。だからスゴいのはその映像センスであって、魔術というキーワードでこの映像世界を作り上げたってことかと。
この映像素材を組み合わせて一枚の画面にするって考えただけで気が遠くなるし、思いつかない。(まあこれまでの映像表現の進化を考えると出来なくはないと思うけど)
そんな映像を予告編でたくさん見せてるけど、実際あんなもんじゃないです。あれの3倍以上(体感)はあった。とにかく万華鏡のように美しい映像の数々が素晴らしい(ミラー次元の映り込みや魔術表現が派手できれい)
そしてクライマックスはまさかの時間巻き戻し中にその中で動いて戦うというハチャメチャな状態!状況設定としては街がグルグル回るよりもスゴいかも。よくそんなこと考えたなーと。
しかしまあそんなことより、X-MENですらギリギリなのにこの新しいヒーローであるドクター・ストレンジアベンジャーズに入れていいのかな。物理で戦ってるアベンジャーズに魔術で世界の理を変え多次元を操る(しかも時間すら巻き戻す)ドクター・ストレンジを入れるのは混ぜるな危険じゃないかな?大丈夫?(笑)
以下ネタバレで。
 
 
 
話は普通に面白いって言ったけどそれはストーリーラインのことであって、全体に説明不足過ぎてちょっと残念。
カトマンズのカマー・タージにしてもエンシェント・ワンにしてもあの「魔術」というのが何なのか全くわからないのはともかく(原作が発表された1960年代におけるネパールのイメージとしてはわからんでもないけど)、カエシリウスとかあんな薄っぺらキャラなのはもったいないよ。(てかマッツ・ミケルセンがもったいないよ?)自分らが憧れる暗黒次元の本質も知らずに呼び寄せといてあの結末とは。
彼は失ったものを取り戻したいという部分ではストレンジに共通する部分があるはずなのに、そこはスルーで「敵」と言われても。この流れだと敵の気持ちはわからんでもないけど、でもそれダメなやつだからって話のはずなのよね。
最初に師匠のエンシェント・ワンがストレンジに見せた多元宇宙で邪悪な暗黒次元の存在であるドルマムゥの恐怖をもっと見せるべきだよね。敵がドルマムゥなのかカエシリウスなのかわからないのも不親切だし。
あとはストレンジの修行期間がたぶん思った以上に短いのと(原作では7年?)、彼には特別な才能があったのだーってのが前提な上でもいきなり触れてはいけない秘術に触れてるってことがわかりにくいのも問題かと。
普通の魔術と時間を操ること(緑の魔法陣)が禁忌であることがわかりにくいからクライマックスで盛り上がらないんじゃないかなあと思わんでもない(まあ普通に見てたらわかるとは思うけど)(だからそれのオチの「注意書き」もいまいち生きてない)
この話の肝は「時間」なんだよね。それで暗黒次元には時間の概念がない、でもカエシリウスたちはそれを地球に呼んで何がしたかったのかよくわからない。エンシェント・ワンは長い時間を生きてるけどその秘密は暗黒次元の力だった。ストレンジの手とパングボーンの下半身はなぜ暗黒次元の力だと治せるのか曖昧。(もしかして時間を戻すのかなと思ったけど明確に説明がない)その上でストレンジは手を治さなかった(んだよね?)
ストレンジが暗黒の魔術を使わなかったことと、医者だから人を殺さないという善の心があることが一緒くたになってるから覚醒もちょっと曖昧で(だったように思う)なぜあとを任されたのか、それだけの力があるかどうかがわからないまま修行服に目のペンダントを付けて赤いマントを着たらめっちゃカッコイイドクター・ストレンジ誕生って、出来すぎやん!(笑)
頼りにしてた兄弟子モルグは仲間になるのかと思ったら価値観の相違で別れるし、最後にまさかのそこかよと(最後のおまけ2)
魔術バトルは派手派手しくカッコいいし、ドクター・ストレンジ誕生に文句はないけど、2時間あるならもうちょっと説明欲しかったかなあと。ストーリー展開(構成)は決していいとは言えないし。
まあでも楽しんだのは確かなので、それはそれで。だってほんとにカンバーバッチさんカッコイイもの(笑)(撮影現場に生まれたばかりの子供連れてきたりしてたらしいんで、私生活が充実してると演技にも現れるってやつかしらと思ってみたりw)
あと最後に暗黒次元の魔王?と戦うのかと思ったら相手が嫌になるまで時間ループで嫌がらせしてお引取り願うってのも壮大なギャグか?って感じで、これはこれでおかしかった。いやあそこもっと悲壮感あってもいいはずなんだけど、シチュエーションがギャグとしか…(笑)
しかも自業自得とはいえ、他人の命で取引すんなよとw
そういや今だに「マイティ・ソー」を見てないんだけど、今回のドクターストレンジの最後のおまけを見るにそろそろソーを見ないなあ…と思ったですw
 
あと思ったんだけど、これって「牙狼」だよね。この10年のあいだ牙狼が毎シーズン最終回近くになるとやってる、街や建物が空中でグルグル回ったり組み変わる中で戦うのってまんまこれだよね?
てことで牙狼がやりたかったのはまさにこの映像表現じゃないかな、それの完璧な完全版じゃんって思っちゃった。予算があるって素晴らしいけど残酷だよね…(^_^;)
あと現実世界に影響を与えないミラー次元ってミラーワールド@龍騎かw ミラーの意味は違うけど。(あくまでも現実世界のミラーリングってことだから)
 
これはTOHOシネマズにあったドクター・ストレンジさん。

*1:この記事の2ページめ(ログインが必要)→マーベル新作、“マント人気”で大台ヒット狙う http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/111000082/011000007/?n_cid=nbpnbo_twbn マーベルの新ヒーロー!? 『ドクター・ストレンジ』の“マント”に注目! http://cinema.pia.co.jp/news/168784/69287/