そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

マグニフィセント・セブン(2回目)

http://magnificent7.jp/
監督:アントワン・フークア 脚本:ニック・ピゾラット、リチャード・ウェンク 原作:黒澤明七人の侍

 
やっと2週間前の書きかけの感想をアップしました→http://d.hatena.ne.jp/korohiti/20170204/p2
 
レディースデーだし、そろそろ終わりかなと気がついて二回目見てきました!
なんだろう、2回目なせいか最初から泣けてしょうがなかったよ。自分でもよくわかんないけど最初からダダ泣き。
なんか本当にめちゃくちゃ格好良くて良いもの観たーって感じ。心洗われた!
以下ネタバレですよ。
 
伏線とか布石じゃないけど2回目だとより分かるけど、最初から結構丁寧に描写があって仲間集めとかざっくりしてる割に違和感ないのはそういうとこかなーと思ったり。
あと初見のときは時代背景とか結構気になってて頭ぐるぐるしながら見てたんだけど、今回は大体わかってたんで落ちついて見られたしね。南北戦争が終わって10数年経ってるって明治何年ごろだっけ…とかいろいろw(それを考えるとアメリカは随分無法で乱暴な時代だなあって意味で)
これはリアリティ溢れてるけどあくまでも西部劇でフィクションで、エンタメなんだってのはあって。ネットのちゃんとした評論家のレビューとかを見てるとその見極めは何だというと拳銃をクルクル回すガンアクションだっていうのがあってなるほどと思ったんだけど、この映画の冒頭ってわりかしステレオタイプの悪代官の無法っぷりだなあと。
この初っ端からほんと泣けてしまったんだけど、住民に立ち退き要求して反抗してきたら問答無用で撃ち殺し、民主主義より資本主義といいつつ教会に火をかけるってのは神への信仰よりも資本主義ってことだし、そのボーグの悪徳資産家っぷりがあまりに見事に悪者すぎてw
未亡人エマは町のために立ち上がって、夫の復讐ってのもあるけどそれよりもボーグを追い払って町を取り戻すのは正義のためだというのが、ラストのあのシーンに繋がるのかー…とまた涙。
どこへもゆくあてのないならず者たちが集められ、大した見返りが無いの町の用心棒として戦う、そもそもサムも他のみんなも生きて帰れないって最初から思ってるんだよね。(インディアン合流のとこで)それでも町にいくのはその相手が悪名高いバーソロミュー・ボーグだからで、単にならず者たちが何かいいことをしようと命をかけるってだけじゃなく、そう思える魂が彼らにあるってことが気高いと思えるというか。

あっちの感想にはちゃんと書いてないけど、「七人の侍」には「勝ったのは俺たちじゃない、農民たちだ」という有名なセリフがあって、マグニフィセント・セブンだとたまたま雇った用心棒チームのリーダーサム・チザムには実は資本家ボーグにっ家族と自分自身を殺されかけたという恨みがある…というオリジナル?の設定があるんだけど、そういう話で最後にサムがボーグを倒すとまたちょっとこの戦いの意義が変わるんじゃないかなあと思ったんだよね。
でも結局最後に教会でボーグを撃ち殺したのは未亡人のエマだった。エマが戦うのは夫の復讐もあるけど、最初に正義のためって言ってるから、やっぱりこれは農民が勝つ話、自分たちの町を自分たちの力で取り戻す物語だったんだなあと思うと涙が… (´Д⊂ヽ
農民だから銃も撃てないし戦えなくてもしようがないけどそういうことでなく、これは西部劇で西部開拓史の一部だから、やっぱり自分の居場所は自分で守らなきゃいけなくて街を守るってことmおフロンティアスピリットなのかなと思ってまた泣けるという。
だからならず者といいつつもそれをわかってて(たぶん)農民に加勢して死んでいった彼らはまさに崇高な7人だった…というのがちょっと胸にグッとくるわけです。
あとファラデーの死に様も、彼がずっとやってたフェイクを使ってはいるんだけど、敵であってもそこで最後にタバコを咥えたら火を付けて一服させてくれるというのが、なんか古き良き時代の最後の良心かなとも思って。
展開はわかっちゃいたけど、敵が一服させてくれてもくれなくてもファラデーなら適当に上手いことダイナマイトに火を付けたんだろうけど、その間がいいなあと。
だからほんとにあそこで爆発しちゃうのが悲しくてなあ (´Д⊂ヽ
グッドナイトとビリーも、最後にビリーがグッドナイトの水筒を投げてやるとか、あ、なんとなくスルーしてたけどマウンテン・マン、ジャック・ホーンが最後にテディQを守って弁慶のように弾丸を受けて倒れるとか、定番だけど泣いちゃうんだよ。
しかしこのメンツの中でサムとレッドハーベストはともかくなんでメキシコ人が残るのかと…wバスケスはファラデー都の掛け合いくらいしか印象に残らなかったけど、地味に生き残るのは良かった。コマンチ、このあとどうすんのかなあ。
まあとにかく泣きっぱなしなのでした。ぜひ大画面で見て欲しい。