そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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仮面ライダービルド#16「兵器のヒーロー」

テレ朝 http://www.tv-asahi.co.jp/build/ 東映 http://www.toei.co.jp/tv/build/
脚本:武藤将吾 監督:山口恭平
『はっ…最悪だ。お前に諭されちまうとはな。思い出したよ。俺はナルシストで自意識過剰な…正義のヒーローだってな!』
 
またまたOPなし。そしてアバンのクリスマスコスプレで騒ぐ三人って、もしかしてこのためにわざわざ撮ったの?
自分が実は葛城巧だと知って、今までやってきたことが人を傷つけていたと知って悩む戦兎が正義のヒーローとしてのアイデンティティを確認する話なんだが、それを自覚させるのが龍我だというベストマッチでナイスなバディものとして再確認させられるええ話やった。とにかく筋肉バカ龍我が超かわええ〜ですな。
なんか戦兎と龍我のコンビは仮面ライダーカブトの天道と加賀美を思い出させると言うか、なんだろうこのすごくしっくり来る感じ。オレたちは長年(10年くらい)これを求めていたんだYO!
それはいいけど、新たなる事実はいいんだが、誰か気の毒な佐藤太郎のことを思い出してあげてー…!(年明けの次回にでもフォローしてくれるんだろか)
いやなんつーか、マスター=スタークによって葛城巧殺害事件&万丈龍我冤罪事件の真実が明らかになったんだけど、ちょっと待て待て、マスターの言うことそのまままるっと信じていいの?オレまだイマイチ信用出来ないんだけど。
美空ちゃんが本当にマスターの娘なのかってのと同じくらい、いかにもそれっぽい辻褄合った話である葛城巧殺害事件の真相を信用出来ないんだ。だってこれ物語が(ト書き的に)それが真実だって言ってるわけじゃなく、あくまでもマスターの言ってる真実らしきことってだけだよね?マスターが信用出来ないのにそれを信じられるわけがねえ。なんでみんな、戦兎も幻徳も信じてんだよ。
ただまあ一つの番組に天才物理学者が二人もいるとは思えないので、桐生戦兎=葛城巧みなのは間違いないのかなあ。
葛城のお母さんの卵焼きが好みに合ってて食べたら涙が出たのも、お母さんが戦兎を信用したのもまさかの伏線だったと今となっては納得。
しかしどちらにしても佐藤太郎は殺されたわけで、あの世界では行方不明者として扱われるんだろうなあと思うと心が痛むよ。佐藤太郎が桐生戦兎じゃなくて良かったとは思うんだけど、それはそれで悲しいな。ノーテンキに「夜は焼肉っしょー」とか言ってる場合じゃなかったよ佐藤太郎。最後の言葉は「ママーッ!」でした…(涙)ママもバンドの仲間もきっと今も佐藤太郎を待っているんだよな…なんかジョジョ第4部のラストみたいだ。
しかし何の躊躇もなく新薬のバイトに来た人間を殺して死体を偽装するスターク=マスター怖い…自分が記憶を消して実験台にした人間を拾って家族だと言って一緒に過ごしてたとか、ソシオパスレベル。人間の感情は理解しててそれを持ち合わせてもいるのに、それ自体にまったく価値を置かない、切り捨てられるクールさは本当に人の心がないレベル。火星で身につけた力って、何なんだ。
いいけどスターク、死んだ佐藤太郎と葛城巧の顔はともかくわざわざ脱がして服を入れ替えたかと思うと…(苦笑)

あともう一つ前提として、龍我や戦兎が信じてる葛城巧の〈悪魔の科学者〉っていうのは氷室玄徳の主観でしかないから。
というかスタークと話してる回想シーンの葛城巧はファウストをを辞めたいって言ってたんですけど、そこはスルーなのか?ファウストを辞めるって言ってる葛城巧は、北都の彼の母親が語ってた葛城巧像と同じなんだよね。つまり葛城巧は科学というものは人を幸せにするためのものだと信じてるわけで、軍事利用するのは使う側の問題で科学が悪いわけじゃない、その葛城がもしも仮面ライダーが兵器転用されると知ってファウストを辞めたいと言ったんならそれは一貫してるんだ。ファウストでどんな狂気の研究をしてたとしても。
むしろ玄徳が知ってる葛城巧がどんな人だったのか気になるよ。本当に玄徳と同じような野望を語ってたのかと。その辺の他人が見てた葛城巧という人間のキャラクターのブレが気になるといえば気になるかも。
んで戦兎が自分の正体を知ってアイデンティティに悩むんだけど、冤罪も恋人の死も戦兎のせいなのに記憶をなくしてるから責められない、なのにその戦兎を許せない自分が許せないという龍我がちょー可愛いっすw完全に拳でわかり合いたいタイプ。ザ・殴り愛!
龍我は葛城巧は悪魔の科学者だというのを何の疑いもなく信じちゃってるし、自分の感情を理解して整理できるほど頭が良くないから戦兎のせいじゃないということを納得したいだけだと思うけどなあ…と思ってたんだけど、 自分で「あいつを許せない自分を許せない、 記憶がないのにあいつを責めてもしょうがないだろうとは思っているのに、感情が抑えられねえ!」とか言っちゃうところがバカカワイイ。考えても答えが出ないならやることは筋トレというとこも、ほんとバカだよねって、いやまったくw
そして記憶を取り戻したわけじゃないのに それを背負わなきゃいけないことに怯える戦兎とかほんと今回素晴らしい展開ですね(*´∀`*)
「ずっと記憶がないことに怯えて、ずっと記憶を取り戻したいと思ってた。けどこんな過去、背負っていく自信ねーよ」
というのはいつもの自称天才科学者と思えないしょんぼりさ加減ですが、美空ちゃんの「昔はどうあれ、私が見てきた桐生戦兎はナルシストで自意識過剰な正義のヒーローだよ」という言葉に励まされ、龍我の「お前が作ったのはスマッシュだけじゃねーだろ!そのベルトを巻いて、大勢の明日を、未来を、希望を作ってきたんじゃねーのかよ。誰かの力になりたくて戦ってきたんだろ!誰かを守るために立ち上がって来たんだろ!それが出来るのは葛城巧でも佐藤太郎でもねえ、桐生戦兎だけだろうが!」という言葉で気がついて立ち上がるという美味しい展開。
「ハッ…最悪だ。お前に諭されちまうとはな。思い出したよ。俺はナルシストで自意識過剰な…正義のヒーローだってな!」
戦兎カッコイー!葛城巧でもない桐生線とのこの自意識がどこから来たのかちょと知りたいけどw
つーか冷静に考えて、いつもの平成ライダー以上に主人公に過酷なものを背負わせてんなあ。でもまあ龍我の冤罪を晴らしたいという想いが回り回って戦兎自身の自我を取り戻すことになるというのはとても良い。
ところで今回戦兎は何度か変身して戦ってるんだけど、桐生戦兎としての自我が揺らいでるときはニンニンコミックとか海賊レッシャー、ホークガトリングで、桐生戦兎としての自我を取り戻したところで変身するのはメインカラーのラビットタンク。平和的なイメージのラビットはともかくタンクってそもそも戦車だから兵器を意味するんだよなあ。まあガトリングもそうなんだけど、やっぱり仮面ライダーは兵器じゃんよ。
そして東都の首相の泰山はどうなったの?死んだの?首相が死んだら即選挙もなしに元補佐官の首相代理が国の代表になるってのも酷い独裁政府だと思うんだけど、これで戦争が始まるってのも仮面ライダーとしてはずいぶんハードで今までにない展開。時間帯が変わったことも関係あるの?小さなお子さん(というより一緒に見てるお母さん的に)はこの展開どうなの?好戦的展開すぎる?
 
予告。
年末だし戦兎と龍我が和解したところで新しいライダーが出てくるのはわかってたけど、まさかライダー単体じゃなくチームだとは!アマゾンズの駆除班かよ! そして予告にたけしゃん来たー!