そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

アンナチュラル#4

http://www.tbs.co.jp/unnatural2018/
脚本:野木亜紀子 演出:塚原あゆ子
 
アンナチュラルは話の構成として洋ドラ風味だね。
何か描きたい物語があって、そこに1話完結のストーリーがあり、同時にキャラそれぞれの事情も描いていくというとこが。
ただそれだけにもうちょいだけ内容を詰めて欲しいなーとちょっと無理めのお願いをいってみる。
評価は高いしよく出来てると思うんだけど、オレがイマイチ乗れないのはたぶんこれがまだミコトの話を描いてないからかなーと思った次第。解剖医ということに主人公的な意味があるのかどうか、それとも単に今どきの時事ネタを扱うにあたってドラマとして目新しい切り口が得られるからなのかってのもあるんだけど。
ドラマの経糸には当然ヒロインのミコトに絡んだ事情があるんとは思うんだけど、それは中堂の話じゃないだろっていうか。
中堂の話はそれとして、それ以上にミコトに何かあって欲しいんだけどそれがもしかして心中未遂の生き残りというだけってこたないよね?普通はそれを克服する話を1クールかけて引っ張るもんだと思ってたから。
まあそれはまだ何かあると思っとくけど、基本オレ主人公偏重で見てるから、主人公に物語がないとハマれないんだ。
 
そして今回の話。わかりやすい時事ネタ的ににブラック労働に端を発する事件の話。
交通事故死に限らず、日本ではかなりの割合で遺族が解剖したがらないから本当の死因はわからないまま終わるってのはこれまでにも触れてたけど、それにしてもこのドラマの場合そこにミステリー要素を持ち込むからミスリードっぽい筋書きになりすぎるのもイマイチ読めすぎるというか。構成とか筋書き自体はよく出来てるんだけど。
今回は工場長、バイク屋、病院側の弁護士がいて実際どの時点で何が原因で亡くなったのかという裁判だったけど、原因は最初に槍玉に上がってなかった工場の社長だったというオチ。しかも社長のパーティにロールケーキを配達しろというわがままのせいだったというね。もう賠償金めっちゃ取ってやれよ、工場売却しないといけないくらいに(そんでそのお金で佐野さんの奥さんが工場を買い取って経営するw)
原因特定までの過程はいつも通りちょっとアクションパートっぽく、監察医なのになぜか外回りで動き回るのが多いのはいいね。バイク屋がたまたまマンホールカードを集めてたってのはご都合すぎる気がしなくもないけどw
そしてなぜ事故が起こったのか。バイクで寝るなよ…つーかそんな疲れてる人が配達いったらアカン!それで事故ったのが原因だったというね。というか、どう見たってコケて大怪我なんだから夜間救急に行けばよかったのにとしか。その怪我じゃ普通に工場勤務も厳しいだろよ…まあブラック労働させてる社長が悪いんだけど。いや普通にオカシイって、それ。工場長判断で止めてよ。じゃなきゃ人増やすとかできんかったのか。
ブラック社長の所に届けたそのロールケーキが落ちて潰れるのと佐野さんがバイクで事故る所をシンクロで見せてこの事件の真相ですっていうとこ、切なくて悲しすぎる。ここ、さすが塚原あゆ子さん。この人のこういう叙情的な演出好きなんだ。
話としてはそんなブラック社長に対して工場長の反乱があったのがせめてもの救い。死んだ人は戻らないけど原因はわかってよかった。
そして中堂の過去も明らかになり、彼が喪服を着てる理由が。何も言わずに恋人の解剖をするとかツラすぎる…
あと東海林さんの無駄だった5年間を取り戻させて上げて!(でもさすがに5年も気が付かないのはどうかと思うが)
しかしあの酷い社長、渋江譲二だったのか!なんか見たことが〜と思いつつ気が付かなんだー。
あ、そういや佐野さん役の坪倉さんは「主に泣いてます」のテッシーじゃんよ。脚本家繋がりかw