そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ニンジャバットマン

http://wwws.warnerbros.co.jp/batman-ninja/
監督:水崎淳平 脚本:中島かずき キャラクターデザイン:岡崎能士 アニメーション制作:神風動画

 

アメリカの人気ヒーロー「バットマン」を日本のクリエイターがアニメーション化。
日本の戦国時代にタイムスリップし、歴史改変をもくろむジョーカーをはじめとした悪党たちを相手に、現代の最新テクノロジーから切り離されてしまったバットマンが戦う姿を描くオリジナル長編作品。
テレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のオープニング映像や「ポプテピピック」などで注目されるアニメーションスタジオの神風動画が手がける初の長編劇場アニメで、同スタジオ代表のクリエイター、水崎淳平が監督を務める。脚本を「劇団☆新感線」の中島かずきが担当し、キャストには山寺宏一高木渉加隈亜衣釘宮理恵子安武人大塚芳忠ら実力派声優が集った。(「映画.com」より)

 
観てきた!スゴヤバ超絶神風クオリティ!!どうしたもんかこれって言う、本当にものすごいクオリティすぎて困惑するくらい。さすが神風動画!
ストーリーは特にない、いつものノリの中島かずき脚本だったけど!巨大ロボ戦がグレンラガンに見えたけどw
バットマンと日本の中世(戦国時代)の親和性の高さよ。ニンジャも戦国武将の鎧も似合いすぎるよバットマン。あれか、真っ黒でストイックだから似合うんかな?イメージとしていつものバットマンとそう変わらんてとこがいい。ウルヴァリンも日本に来たけどバットマンの似合いっぷりはスゲェ。まさにサムライ、いや武士。
もちろん第六天魔王の構ってちゃんジョーカーや、戦国武将に成り代わったヴィランたちも様になりすぎ。なんで、よくこんな企画通ったなあー!(ホメてる)
内容的にはパラレルワールドアメコミからリアル日本昔話風(かぐや姫の物語風?)、そして合体ロボが巨大猿やバットマンと戦うロボットバトルに。
作風も何もかも秩序あるカオスっぷり、とにかく作画を、作画を見るんだ…神風動画の作画を見るべし!
3DCGにしてもあんな絵が動かせるってどういうこと?! ありえねえがありえてしまってるよ…恐るべし神風動画。
大雑把にいって最初のパートのアメコミ風デザイン的画面、空が青海波の文様になっててカッコイイ!線もアメコミ風だし。画面密度がハンパないのにそれが動く!
というか、線画に影が鉛筆線みたいなタッチでかなり入ってるんだけど、そのタッチがブレることなく動くって一体どういうことなのか。3DCGってそんな事までできるんだ?同じようなことやってた(正確には目指すところは違うけど)「峰不二子という女」あたりの劇画調ルパンシリーズは動くと普通にタッチもガサガサしてたぞ?
というか、岡崎能士のあの絵がそのまま動くって、信じられない(そういやアフロサムライのアニメ途中までしか観てないや)
かと思ったら、ねぷたっぽい3DCGの紹介映像とか、筆書きっぽい止絵のゲーム画面みたいな蝙蝠衆の里の説明とか、そして正気かと思ったリアルすぎる日本昔ばなし的な(前衛的でちょっと怖い)ジョーカーとハーレイ・クインのファーマー夫婦のパートとか、ほんと正気か?(パンフ読んだら中島かずきがあの尺を死守したらしいけどオレは長いと思う)
あとあの赤い彼岸花みたいなジョーカー花、めちゃ怖いよ。花が…咲いたよ…惡の華か?
最後の五城合体ロボ…は、ある程度予想はついたけど、信じられんのはお猿合体だよ…いや、五城ロボの攻撃でお猿さんたち蒸し焼きになるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたって意味だけどw
そして蝙蝠大集合のバットマン… あーでもこれ、富士の裾野で巨大化ロボが巨大化幻像と戦うってのは、もうマジンガーZ-infinityがやってたけどなw
とにかくいろんな意味ですごかった。
ツッコミどころはあれど、ものすごい圧と厚みを感じる作画とアイデアと何やかや、こんなのバットマンじゃないという人もいそうだけどオレは全く気にならないので大丈夫。このネタ超ウケたw

でもお話は良くも悪くも全然内容がなかったせいで、途中すごく睡魔に襲われ…超絶作画が観たいという意思だけで睡魔と戦ったよ(マジ)
でもまあ下手に小難しい話をやられたら脳内キャパオーバーするからこれでいいのだ。
面白みとしては、いつもはハイテク機器に頼ってるバッツがそれらが使えない事でちょっと弱気になって失敗し、やっぱり自分の体こそが頼りという原点に気づくとかはちゃんと押さえてるし。
ただ結局、蝙蝠の里(集落が蝙蝠型!)と蝙蝠衆のことはまったく回収してないけどいいのか?あれ、更なるタイムスリップでロビンか誰かが過去で蝙蝠の里作るとかないの?(そもそもそのロビンが4人…)バットマンと蝙蝠衆、お頭たちとのやり取りはもうちょっと見たかったな。ネタ的な面白ツッコミどころはたくさんあって楽しめた。
宣教師のバットマン(ブルース)の頭のトンスラ部分にバットマークがあるとか一体ww そしていきなり茶屋で紅茶をサーブするアルフレッドwww後ろ頭に小さいちょんまげww
バットモービルがだんだん脱皮していくとか、やっぱり騙されるバットマンとか(もうほとんど「志村、後ろ、後ろー」な気分)、バットマン雨天装備の箕傘姿で傘から角が突き出てるとか、細かいところまで手抜きなく、本当にスバラシイ。
ああこれこそクールJAPANの国の最先端アニメーションですよ!10年前なら多分MADとかが真面目でシリアスな物作ってた気がするけど、まさにこれが2018年のクールJAPAN。よくこんなのDCもワーナーも通したよなあ。何より神風動画がすごい。神風動画がすべて。
いやオレも神風動画の何たるかは知らないけど、パンフで里見プロデューサーのインタビューの「長編を作ったことがないプロダクションが長編を作ってみたら薄まってしまった…では意味がない」「90秒と90分の区別がついてない人たちなので、完成しただけでも”勝ち”ですよ(笑)」
この言葉、半端ないって!マジすげえ。そんなんできひんやん普通。そんなんできる?(イマドキ的なお約束)
そういや菅野裕吾の音楽もめっちゃカッコイイ!サントラ欲しい。今見たらiTunesにあるし、買うか。(買ったよ!)
 
あと劇中でヴィランたちの戦国大名への割り振りがどういう基準なのか分からなかったんだけど、パンフ見たら載ってた。こういうことだったのかと。こういうの意味付けてデザインする人すげー。マジすげー。
 見えないと思うんで、とりあえずパンフ買おうぜ?

さらに劇中でバットマンが使ってた刀の鍔が蝙蝠でカッコイー!と思ってたら劇場のグッズ売り場にあったのでまんまと買ってしまったよ。そしてついでにクナイもカッコよすぎてウッカリw(バーフバリのアクキーもあったんでついウッカリ)