そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

仮面ライダービルド#43「もう一人のビルド」

テレ朝 http://www.tv-asahi.co.jp/build/ 東映 http://www.toei.co.jp/tv/build/
脚本:武藤将吾 監督:柴崎貴行
『何のために戦ってきたんだよ…』『ラブ&ピースのためでしょ』
 
忍パパ生きてた…からいつものアバンギャグ、主人公が顔を変えられてる上で親子の対面してもわかるの?という突っ込みに戦兎の「上手いこと演出くれるでしょーよ」という雑なメタ返事しといてすぐに回収。そして親ならではの視点、「昔からの癖は変わらない」…とくる脚本の隙のなさよ。武藤将吾上手すぎる…!
それはともかくとして、最近、特に葛城パパと対峙してるときの戦兎を葛城巧の顔で想像するとちょっと楽しい。
てか科学者なのに変身して戦闘をこなす戦兎もだけど、科学者でおじさんなのに普通に戦える葛城忍パパ何なん?その戦闘センスはどこで磨いたの??といいたくなるような初期型ビルドを使いこなしすぎるベスト・オブ・ベストな忍パパビルド強すぎ。ニンニン。
しかし東映のキャスティング力のすごいところは、最初の方で作業着着てチラチラ出てた時は割と脇キャラっぽい地味な感じの人だったのに、後々悪役で出てきた時にものすごく悪役感がある人をちゃんと選んでいるっていうとこだよなー。さすが長年ヤクザものや V シネをやっている所は 呼んでくる役者さんの厚みが違うというかw
 
まあ気になるのが、巧が思った以上にネガティブというか忍のこと信じてないってことだけど。
もし戦兎の言う通りパンドラボックスの光を浴びて正気を失いエボルトのいうままに協力してた忍パパが、いま仮面ライダーになって正気を取り戻してるんだとすれば、この事態を引き起こした責任を取ろうとして後戻りできなくなってるんだろうけど。
だとすればそれはもう自分はもちろん、他にどんな犠牲があったとしてもエボルトを倒してこの星を守るということに他ならない理由であってほしいし、そのために自分の息子に対して裏切ってるように見せかけてるんだとすれば、戦兎が思ってる以上に忍パパの決意と意志は固いわけで、たぶん幻徳を(信じて)庇って死んでいった氷室泰山と同じくらい息子やこの国のことを憂いてなんとかしなきゃって思ってるんだと思うんだが。
今は戦兎はそれに気がついてないんだとしても気がついたら理解はできるだろうから、それ完全に忍パパの死亡フラグにしか思えないし、まあそうなるだろうなとしか…
でもって戦兎は、ライダーシステムが正義の為にあると信じてたから愛と正義のために戦えてたけど、否定されたら戦えないってのは甘っちょろいなあと思うわけで。いままでずっと戦兎は愛と正義のために戦うっていって、万丈もカズミンも紗羽さんも幻徳もそれを信じてついてきたわけで、じゃあその戦兎の「正義」ってなんなのかってとこに、何十話もかけてやっとたどり着いたなあっていうね。
万丈の「今のお前の正義は美空を助けることじゃねえのか」も、
美空の「それでも桐生戦兎はどんな困難にも打ち勝ってきたじゃん。愛と平和を胸に生きていける世界を作るために戦ってきたじゃん」も、
すべてはみんなが桐生戦兎=仮面ライダービルドのことを信じてるってことで、記憶を失った自分探しから贖罪のための戦い、そしてなんだろう、ここまで主人公である戦兎を一度どん底にまで落として這い上がらせるのは、正義という価値観は自分で悩み苦しんで掴み取るもの、つまり自分でビルド(=創造)するってことなのか。
だから正義のヒーローには絶対に揺るがない正義の心があって、その上で正義も悪もない科学という技術を正しく人類のために使う資格があるってことなんだろか。うーむ、いろいろ深い。
子供向けの特撮ドラマとしてそこまで求められてるわけはないと思うけど、いつかこの戦兎の苦悩が報われることを信じたいよ。
あとヴェルナージュの力を万丈に移してエボルトの遺伝子を相殺させるってのが全く意味も理屈もわからないんだけど、ジーニアスはなんでもありだからしょうがねえのかw

それと最後の忍パパ、エボルトのいう計算通りかどうかってことと忍パパの「想定内の結果だ」っていうのは意味違うよね?何気にエボルトへの返事をはぐらかしてる感じ?
「今のお前じゃエヴォルトには勝てない」も、最初の頃のスタークの成長を促す特訓を思い出す言い草だし。でもどちらにしても今の忍パパだと自分がやったことの落とし前つけるのとエボルトを地球から追い出すためなら息子すら犠牲にしそうだし、それを理解してくれとかいい出しそうで、そうだとすれば科学者の考え方は論理的すぎるなあと。
そしてそしてやっと戦兎と万丈、本来のバディが戻ってきた!ラブ&ピースのダブル変身キター!やっぱりあの二人の軽口がないと寂しいと思うわけで。
でもここんとこちょいちょいクローズマグマの万丈がエボルトの記憶を取り戻して暴走したり、ハザードレベルが上ったりしてるけど、戦兎が自分と葛城巧、葛城忍パパのことにかかりきりで、万丈に対するケアがおろそかなの、かなり怖いよ。もっとちゃんと万丈のこと気にかけてあげてーって、気にかけるどころかあいつ万丈にキックくれてやがりましたよ?
そこでカズミンが本気で怒ってるのはまた別の話なんだけど、やっぱカズミン、面倒見よすぎるぜ。みーたん抱きまくら買ってあげたいくらい!
あといいけどクローズマグマとホークガトリングって色味同じすぎんだろw区別がつかないよ!
それにしてもあの火星の王妃をも好戦的にしてしまうネビュラガス恐るべし。ところで劇中的に10年前のパンドラボックスの光とネビュラガスの効果を特に分けてないみたいだけど、一緒くたでいいんだっけ?描写として別のものとして扱ってるのはなんでなのか。そここだわるとこじゃない?
 
予告。
え、いやエボルトの最期って、あとひと月あるんだし、エボルトが最期なわけないよね…?