そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

母、帰る〜AIの遺言〜

https://www.nhk.or.jp/dodra/hahakaeru/
脚本:三國月々子 演出:小谷高義
 
何か原作があるのかと思ったらオリジナルだったんですね。
原作付きだと思って見てたせいか、原作をものすごく端折ってお母さんの「遺したもの」にフォーカスしたからこういうう話なのかなーと思って観てました。まあNHKの単発50分枠のドラマで出来る範囲としてはこんなものなのかなあ。“端折った”と“説明不足”は紙一重だけど、奥田瑛二柳楽優弥の演技で拾えてたからいいのかな。サクッと見るぶんにはいいのかも。
まあ柳楽優弥が見られればいいやってくらいの予約録画だったんだけど(オレは自分でも思ってるより柳楽好きみたいですよ)
というかこのお母さんの記憶を移した人工知能アプリって、技術はもちろん突っ込むとこじゃないけど、介護AIって言っていいものなのかな?劇中の説明からしても介護というより良きお別れのためのモラトリアム期間て感じじゃないかなあ。(なんか他にいい単語があった気がするけど思い出せない)
しかもこれ、喪失感の大きい事故死とかには使えないし、ガンで亡くなったのなら“その時”までに余裕があるはずだから余計に違う救済があるような気がする。こんなの辛いだけだよ。
てかオレも正気に返ったのは、あれだよ、直人がお母さんとセーターの話をしてるときに養父の誠二がお母さんAIとカラオケでデュエットしててバカらしくなったとこ。気持ち的に「あー…( ;´Д`)」ってなるのはすごくわかった。
それはまあ、この番組自体がたぶん発想としてのネタ勝負ってことだろうからいいや。
直人が家に帰ってないこととか、誠二がそれを思ったより寂しく思ってるとかわかるんだけど、そもそもの関係性を脚本中でで説明せずに小道具やセリフでわからせようとするのは、分かるけどかなり苦しいかなあ。どうしても養父じゃなきゃダメだったんだろか。直人が東京で失業してなきゃダメだったんだろか。
ストーリーも、2人の間での遺恨になってる母親が死んだとき養父は酒屋にいたってこと、オレもいい年なのでお父さんがお母さんが亡くなって相当応えてるってのが分かる時点で、きっと何か事情があったんだよ…、そもそも実家に帰ってきてない息子が何も知らずにとやかく言うなよ…って話だしなあ。
と思ってたら案の定、というね。
まあ最初にお父さんが「お母さんはこしあんしか食べないから」からで想像した話まんま予想通りだったけど。いや本当にあまりにそのまんまだとは思わなかったんでもうちょっと捻って欲しかったけど、逆に単発だとこれくらいのひとネタものでいいんだろな。
とにかく奥田瑛二柳楽優弥のやりとりの緊張感は見応えあったから良しです。
最後結局直人は実家帰ってきたの?ちょっとよくわかんなかった。
しかしこれ舞台どこだろうと思ったんだけど富山か。最近NHKの地方ものってやたら北陸が多いなあ。気のせいか?