監督・脚本:S・S・ラージャマウリ
日本でも大きな話題を集め、ロングランヒットとなった「バーフバリ」シリーズのS・S・ラージャマウリ監督が、英国植民地時代の激動のインドを舞台に、2人の男の友情と使命がぶつかり合う様を豪快に描くアクションエンタテインメント。
1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国政府の警察となったラーマ。それぞれに熱い思いを胸に秘めた2人は敵対する立場にあったが、互いの素性を知らずに、運命に導かれるように出会い、無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに、2人は友情か使命かの選択を迫られることになる。
「バードシャー テルグの皇帝」のN・T・ラーマ・ラオ・Jr.がビーム、ラージャマウリ監督の「マガディーラ 勇者転生」にも主演したラーム・チャランがラーマを演じた。タイトルの「RRR」(読み:アール・アール・アール)は、「Rise(蜂起)」「Roar(咆哮)」「Revolt(反乱)」の頭文字に由来する。
作品紹介ページ:https://eiga.com/movie/96903/
3時間もあるというからちょっと身構えてたけど、(途中でインターバルって出るけどそのまま続く)中だるみもなく非常に良いテンポで話は進み、かといって過剰すぎて疲れるということもない相変わらず素晴らしいバランス。
とになく何よりアクションがすごいんだけど、シンプルに画面がきれいでカメラワークも構図もバッチリ決まりすぎるくらい決まってて、これだけでもう日本映画勝てねーと思えるくらい。マジで。
映画の宣伝CM見た限りではてっきり今回もファンタジーだと思ってたけど、時代もはっきりしてる1920年代イギリス統治時代のインド、しかもビームもラーマも実在の人物、統治時代の英雄だそうで。
実在の人物ならそんな無茶な話にはなりようがないねと思ってたらとんでもなかった。
歴史上の話とはいえ三国志ほどファンタジーでもない時代、なのにこんなにトンデモ風味に溢れた楽しいスーパーエンタメ映画だとは。
そしてインド映画といえばもちろんダンス。
いい頃合いで展開されるパーティ、まさかそこで!?といきなり繰り出されるダンスバトル!ミュージカル的というよりは主人公二人の息ピッタリのアクションでありストーリーであるダンスでバトル。ナートゥナトゥ納豆じゃないよ、どうも地元のワイルドダンスってことらしいよナートゥダンス。
ビームもラーマも動きにキレがありすぎ、素晴らしすぎる。もしかして早回し?と思って画面じっくり見てチェックしちゃったけど、他の人も風に翻る旗もみんな普通のスピードで動いてるよ!おそるべしインド映画。素晴らしきインドダンス!
3時間があっという間に半分。インターバルとは出るけどそのまま続く。
てか今この展開でまだ半分!?という驚き。(さすがんにネタバレになるので以下省略)
ところで見慣れない外国人だと途端に個人認識ができなくなるんだけど、このどっちかもしかして「バーフバリ」出てた?と思ってたよ。どっちも違ったねw
そしてバーフバリを見てたからこそ今回はファンタジーじゃないんだと思ってたのに、まさか最後に伝説の英雄になるとは思わんかった!まじビックリ!兄貴カッコ良すぎる!!!100年前の実在人物の話だろ?(英雄、マジ英雄)
そう、これ村の守護団リーダーのビームも野望を抱く警官のラーマも実在の人物だっていうことに驚き。いやこんな破天荒な活躍はしてないだろうけど。
と思ってパンフ読んだら、実在の人物だけど実際には会ってないはず、いやだからこそそこに妄想フィクションが成り立つのだ!という監督の強い意志。まさに腐女子レベルのブロマンス妄想だと知って死んだw
監督、潔すぎる…!!マジ誰も勝てねえ。いやマジでこれ分厚めの薄い本出るんじゃね?
本当に3時間マジ濃かった…面白かった…
トンデモ度合いと衝撃はさすがに「バーフバリ」ほどではないけど、もうこの主人公二人の交わりだけでお腹いっぱいですわ(笑)
最後の締めはもちろんエンディングダンス。これがまた宝塚歌劇のフィナーレの大階段のような大団円と多幸感!さすが、よくわかってらっしゃるw
エンディングで登場人物の皆さんが和やかにエンディングダンスに参加してるの見てなんかほっこりしたw
イギリス領事のスコット総督普通にイケおじだし、総督よりむしろ怖かったサイコパスなその妻キャサリンが普通ににこやかに踊っててホッとしたよ。
ありがとうインド映画!ありがとうS・S・ラージャマウリ監督!!