そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

「お金」を出せよ

先日、お正月の「里見八犬伝」の番宣SPで滝沢馬琴の生涯をちょこっと紹介していた。

日本初(だったかな)の職業小説家であった馬琴は、28年かけて八犬伝を完成させたのだが(江戸時代にはお正月にしか本が出版されないという事情があったため)、八犬伝の物語は発行直後からたいそう評判になり芝居に掛かり、全国知らぬものはないというほどの人気作であったにもかかわらず、馬琴の暮らしぶりは年収40両ほどだったそうだ。
しかも途中から失明したため、物語を口伝えで読み書きの不自由な息子の嫁に代筆させ、いちいち漢字の書き方を教え、送り仮名を教えながらの執筆だったらしい。
そんな人気作品なのに、読み書きの達者な人間を雇う余裕もない状況がスゴイと思った。芝居に掛けても原作料とか入らんのだろうか。医者にかかる金もなかったんだろうか。
というか、誰かパトロンが付いて生活の心配なく小説を書かせるとかしなかったんだろうか、という素朴な疑問。そう思うと日本て伝統的に無償のパトロン制度が根づかないお国柄なんだなあ…と思った。(確かいわゆる旦那衆とかってなんかいろいろ見返りあったと思ったし)ボランティア活動然り、メセナ然り。
ちょっと違うけど誰だか作家で、ファンといわれて気を良くしたらいつも図書館で借りて読んでますといわれてガッカリした…とか。そんな話もよくあることですね。買ってやれよ、ファンならな。
まあ他の逸話では、作品が100巻越え、ライブも芝居もやってる某御大のように、五千円のチケットを買う客ならともかく500円しか出さない読者に何か言われたくない、などと発言して顰蹙を買うということもありますが、まあこれはちょっと脱線ですね。


ということで、金は出さないけど面白いものを見せろというのは、やはり国民性なのだろうか?
…などということをちらと思った。