そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

さすがの巨匠

やっとカブトを見返したんで感想補足。
蓮華と天道のお料理特訓。どう見ても使い物にならなさそうな蓮華を何とかサルのバイトに…という天道さんの涙ぐましい努力?(笑)一応、自分のためにZECTを辞めることになった(辞めたよなあ?)蓮華を何とかしてやろうという親心か?でも蓮華なら飲食関係じゃなくてもっと使い道があると思うんだが。そもそもまともに食事をしたことない娘をサルでバイトって、弓子さんも困ると思うんだけど。せめてファストフードから始めようよ。
いいけど羽釜でお米を磨ぐなよな。天道さんくらいならちゃんと竹ザルで磨いで欲しいところ。そもそも一番最初に爪を切らせろ。
サルでの惨状もなあ(笑)飛んできた蓋は天道さんなら受け止めて欲しかったよ。自分はよけて弓子さんに当たるって…おいおい。(どうせなら飛んできた蓋をキャッチして、次に飛んできたお玉かなんかを更にはじき飛ばす…くらいの小アクションが見たかった)
芋の二個焦がし、焼き芋だよな?生焼けならともかく、中まで焼けてたんで普通に美味しいんじゃないかと。そりゃあ坊っちゃんも3個焦がしを食べたいよ。
 
ところで坊っちゃん、立川の正体を知ったあと、どうしたのさ。加賀美がワームを連れて自分ちに来たのよ?自分がワームだという自覚がない以上(ということだとね)、いくら親友でもカガーミンに事情くらい聞くだろうに。その結果がサソードゼクターを返してもらいに来たってこと?呑気だなあ。親友カガーミンをだまくらかして…って感じで怒ってるようでもないし、加賀美は嘘がつけないだろうから、どうせワームなのは知ってたとかいいそうだけど。全部ZECTのせいにするか?坊っちゃん親友を守るためにゼクターを返してもらいに…とかだったら、それはそれでなんかほほ笑ましい。
 
天道と三島の「君ごときに」対決。お互いの意味ない見下しっぷりが可笑しい。見下すというか、双方自分の方が上だと思ってるというか、三島がそう思うのは当然だけど、天道のが根拠がないだけに攻めっぽいというか(笑)理屈で考えたほうが負けみたいな?
踊る加賀美パパと天道さん。更に理屈で動いてない人がって感じ。天道さんに三島ポジションは務まらないなあ(笑)
シルエット気味でオーバーアクションをする二人、そういう演出なんだろな。映画好きな巨匠っぽい。
それにしても赤い靴の話をしながらステップを踏むパパンを天道さんはどう思ってんのか。この人ZECTのトップで警視総監で加賀美のパパよ?加賀美のパパは納得するかも。この親にしてあの子ありみたいな。加賀美もいい迷惑。つか、加賀美はパパンのこういうとこ知ってるんだろうか?加賀美の前では普通の父親然としたとこしか見せてないような気がするけど…(余談ですがウチのパパンもこんなんだから、特にこういうお父さんに驚きはしませんが)
ほんと、博太郎の演技は腹の中が読めなくて、そういう意味ではベストキャスティングね。どうやら今秘かにブームらしいし。(連ドラが続いてるからってことで)
 
で、ちょっとこれがいいたかった。天候を操る巨匠。
最後のワームとカブトとガタックの戦闘のとこ。立川さんがワームに殺される辺りは薄曇ってんですね。そのせいかネイティブの本体に戻っちゃうとこなんかちょっとどんよりと哀しい雰囲気なんですが、カブトとガタックがワームと戦い始めてハイパーゼクターを取りだしハイパーカブトにチェンジした途端、突然太陽が輝き、気がつくと辺りはすっかり晴れている。話の流れと辺りの状況がシンクロしててテンションも上がるし、ハイパーカブトが倒れ込んだ時の加賀美の絶叫が秋晴れの青空に響き渡り、二人で寝転ぶススキ野原も陽の光を受けてキラめいてる…って、あまりにもシチュエーションが出来過ぎじゃありませんか、石田監督。
別の日に撮ったか、一日の中でより状況にあった方を選んで撮ったんだろうけど、それでもそんな思った通りベストな状況を作れるとは、さすがは巨匠…と気がついて恐れ入った次第。いやマジでこの人、剣の映画の時もコメンタリーでそれ言ってましたが*1、ここぞというときにベストの状況を演出できる天気に恵まれるってスゴイよな。ストーム(Xメン)かよ。
だってあそこ、続きのシーンだけど天気が入れ替わってたら全然イメージ違うんだよね。本当はどんな意図があったのか判りませんが。
でも最後の加賀美のセリフがドンヨリと重く今にも降りそうな天気の中で…ってのもこの先を暗示してていいのかも知れないけど、何となくスッキリとした秋晴れの中での方が希望が持てるというか、単純に透明感のあるススキ野原のシーンが美しいというか、それだけなんだけどね*2。逆に立川さんが死ぬときに、ピーカンの天気だってのは何だか情緒がないしなあ。
実写だと天気ってのは思い通りにならないからこそ、作るほうの意図も伝わりにくいってこともあるだろうけど、そういうことで現場の指揮が上がったり下がったりするってのもまた実写ならではのライブ観があって面白いですな。

*1:最後の「14」との対決シーンのロケ。「14」の起こした嵐のシーンから、ライダーに倒されて滅ぶ、その時のキングフォームの最後のキメが素晴しい夕景だった…のが、二日間しかないロケで、1日目は曇り(嵐のシーン)2日目はどピーカンだった(「14」が弱体化して天気が回復、ラストのキメが夕景シルエット)という映画の出来を左右するような天気に恵まれて現場の指揮も上がった…と。逆の天気だったらあんなに盛り上がらなかったんでは…と言ってた。どうも水絡みだと石田監督のパワーは発揮されるらしい。

*2:東映公式の予告にあった手だけのカット、入れて欲しかったなあ。より「手」が重要な意味になるけど…(あれが東映カメラマンさんのスチール写真だってのは判ってますが)