そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ドラマに求めるもの

「特撮」って言ってるけど、ドラマ全般にってことね。
ケータイ7の14話見たあとでレスキューフォースを見たんだけど、相変わらずケータイがつまんなくてさ。レスキュー見て「何が」ってのがはっきり判ったから、ケータイ絡みで「何がつまんないと思うのか」ってことをちょっと書いときたいと思うよ。
子供向けヒーロー番組だけってわけじゃなくて、オレがドラマを見て面白いと思うかどうか、何を求めるのかって話なんだけど。
特に一話完結のものって、簡単に言えばその放映回の話が面白ければ文句はないんだけど、それは当たり前でなおかつ「その話で何が言いたいのか」、「ドラマ全体から見てどういう話なのか」っていうのがハッキリしてるものの方が面白いと思うんだよ。別に大人の見方だからってことじゃなく、一話完結続き物のドラマとして作劇的にどうかって話。
 
ケータイ14話で言えば「セブンがある少女と父親に会いに行くちょっとした冒険の旅」というだけの話じゃ、だからそれで?って話でしかないんだよね。ゼロワンも絡まないしアンカーも絡まない、セブンと一般人の話なのに歩くケータイの都市伝説すらネタに挟まってないから、ケータイ7のキャラは出てるけど別にケータイ7じゃなくてもいい話なんだよ。この話に限らないけど。
これで話自体がキャラの魅力と設定をフルに使った快作だったらそれはそれでいいんだけどそういうわけでもないし *1 、セブンの行動がカワイイ、萌えだっていうのはあくまでオマケで、それでOKだなんて思って欲しくないのですよ、作り手側には。
それと比べてもレスキューフォースだと、各話レベルのストーリーラインと別に、コアストライカーが新人のことを理解する話だったり、みんなをまとめて任務を遂行するということは隊長として大切だと子供に教える話だったり、レスキューフォースの仕事は超災害を爆鎮するだけじゃなく人命救助も大切な使命だとか、ちゃんとそういう芯になる「言いたいこと」=テーマがあって、その上で「それをどう見せるか」ということでお話があるんだよね。肝心なのは「今回のお話」の内容がどうってことじゃなくて、言いたいことをどういう風に見せるのかが、あらすじレベルの「今回のお話」だってことで、プロットからしてそういう風に作るべきだと思うんだよ。それがテーマ的なものじゃなく、たとえば新キャラ紹介や新フォーム・新武器・新必殺技登場の話でも。
オレが特撮番組の感想書く時に必ずセリフをピックアップするのは、必ずその回のテーマがちゃんとセリフで現れてるからで、その辺が普通のドラマより顕著なんだよ。絶対今回のキモのセリフはこれだなっていうのがはっきり判るんだよね。まああまりにもオカシイセリフに持ってかれることもあるけどさ。
見てて「これだ」って判らないことってそんなにないし、心に響くものがないとき(話がつまんなかった時)は単純にその話のメインから考えてピックアップすることもあるけど、それってわりと稀なんだよ。脚本家のメンツがほぼ似たり寄ったりってこともあると思うけど、みんな必ずそういう一番言いたいことってのがあって、そこがはっきりしてるのが、話の作りとして筋が通ってるし、見終わって満足感もあるってとこでしょうか。少なくともオレはね。
だからそう言うのが感じられない番組って、見終わってつまんないんだよね。
ケータイ7ってしょせん三池の企画ってことでそんな期待もしてなかったんだけど、オレがそもそも三池を嫌いなとこって「こんなもんでいいだろう」って感じで、番組自体をなめてかかってるってのが透けて見えるところで、それは具体的に何かというと、そういう物語の芯みたいなものがなくて、何となく「こういう感じの話やっときゃ受けるだろう」って程度の発想でしかないってことなんだよ。
1話完結なのはいいんだけど、ギャグやコメディじゃないんだから、全体通しての仕掛けとかネタとかいくらでも仕込む余地があるところに、そんな手間かけなくてもいいじゃんっていう程度で仕事されてるのがイヤなんだ。
オレが子供向け特撮番組を本気で見てるのは作ってる側が本気で作ってるからであって、そういうところでちゃんと見なきゃって思わせる何かがあるからなんだよ。スタッフ各人レベルでちゃんとやってないとは思わないけど、トップが「こんなもん」感覚だと、実際の作品が良くなるわけないと思うんだよ。
もちろんエンタメものとして面白ければ、テーマがどうことかそんなに言いませんよ。そうじゃないから単につまんないって話しなだけで。
もちろんケータイ7を面白いって言う人もいるのは個人の好みの問題だからいいんだけど、オレは面白いとは思わないし、出来がいいとも思いませんって話。好みとか以前に。 *2 見てれば確かにセブンはかわいいんだけど、それとこれとは別の話ってこと。リタイヤはしないけど、1話見逃しても全然惜しくない程度でしかない。
そういうことです。
 

追記。(7/20・21時)

オレがどんだけ三池の評価が低いかっていうと(これは三池自身への評価と三池を持ち上げるファンのレベルの低さに対しての評価ですが)、過去、単にVシネ系で大量生産タイプのちょっとインチキな監督ってくらいの認識だったんですが、「漂流街」(未見)についてのマスコミの取り上げ方が「ニワトリ・マトリックス」のことばかりで、しかもそれ本編に関係ないし、ウッカリ見ちゃったメイキング番組でそれを得意げにしてやったと語ってる(ものすごい面白いギャグだと思って?)三池監督の談話を聞いて、何だかもうこういうのがまかり通る日本映画界にガッカリ!ってとこですね。もちろん三池監督にもね。 *3
そのあと見たゼブラーマンがあまりに酷かったのに、特撮ファンがそれを持ち上げるの見てまたまたガッカリ。ついでにカタクリ家も最悪でマスコミはアホかと思ったくらい。本当にこういうレベルの映画が評価されるのが不思議ってことなんですよ。でもまあ作品全部見たわけじゃないし、そこそこOKな物もあるしってことで、単純に「内容的には評価出来ない」監督ってだけで、キャスティングや絵面で見たいものを見せてくれる(それが出来るだけの社会的評価がある)ってことではそれなり評価してます。ちょっと偉そうですが個人の主観なんで、そういうことで。なんか三池叩きみたいなエントリになっちゃったなぁ‥‥

*1:というのは、この作品の設定自体をキチンと話に絡めて使ってないからだと思うのです。何が出来て何が出来ないかってのがスタッフに周知されてないから、どこまでつっこんでいいのか判らない状態でやってるようなぬるい感じっていうのかな。設定考えると現状の話の出来はものすごく物足りないです。

*2:週刊真木よう子」も同じ程度。

*3:ちなみにオレ、タランティーノも好きじゃないんだ。