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クドカンの脚本は丁寧だなあ。今までだってちゃんと行き届いてたけど、今回脚色だからか、ちょっと違う部分でも丁寧な気がする。
大筋は両親を殺した犯人が戸神政行らしいことが判ったのと、柏原刑事に協力してもらおうと決心するに至った経緯。
もともとがきちんとしたミステリーだからだろうけど（原作読んでませんが）、戸神政行を犯人の可能性が高いと判っても簡単に断定しないって言うのは、功一が抜け目なくクレバーなキャラだからというのもあるし、その部分で「功一だったらどうするか」ということをちゃんと考えた上での証拠集めの展開がこのドラマ自体を説得力あるものにしてるということ。泰介と静菜が先走って戸神が犯人だって決めつけようとするのに対し、（普通のドラマならこの程度でも戸神政行が犯人だとしたっていいくらい）、状況証拠だけで決定的なものが何もないことをきちんと説明した上で、「ありあけ」のハヤシライスの味がとがみ亭のハヤシライスと似ていた理由を調べて裏付けを取るという、功一の性格を踏まえた上での細かい描写が、劇中はもとより見ている視聴者への説得力という形で何重にもこのドラマのリアリティを保証する形になってんだよね。
柏原刑事の話は、彼が有明三兄妹を子供のように思っていた理由を功一が知ること、彼の人柄を泰介が感じるというところで（しかも実際親代わりのジョージさんと一緒にってとこが象徴的）、彼らにとって柏原刑事が「被害者と刑事」ではなく「家族も同然」の関係だと気がつくこと‥‥という持っていき方が上手いよな。ちょっと泣けたヨ。
原作知らないからどこまでが原作にあったのか判らないけどー‥‥でもカレー屋云々はクドカン設定なんだよね。いろいろ上手いよクドカン。でも柏原刑事お気に入りの「全裸」シリーズはわけ判りません（笑）
そんな真面目な本筋と一見関係なさそうな戸神行成の行動ですが、もう要が上手すぎて爆笑！ホントにムカツクよ、行成坊ちゃんは！（笑）功一との勝手な掛け合いとか、しかも何、あの年で今年も童貞って！（爆笑）イケメンなのに残念な人すぎる、坊ちゃんは！あと「柱」好きすぎる‥‥って自分で突っ込むなよ（笑）
でもこれも、このあまりと言えばあまりな行成のキャラが静菜といるときはものすごく良い人に見えるということでのギャップで、更に行成のキャラを印象づけてるんだよね。要の怪演もあるけどこれもなんだか妙にリアリティあるキャラに見えるんだよなー、不思議と。
家に帰ったときのキャラとか両親との掛け合いとか、また森下愛子かよとか（笑）いろいろ面白すぎる。そういや柄本明のあの動揺した演技は上手すぎる。いや明らかに何かあると思うような演技だけど、その不自然さが絶妙。行成気がつけよ。梨に誤魔化されたのか？
そういやもう終ったと思ってた「妄想係長高山久伸」は、"二度死ぬ"って！（笑）まさかのリターンズ（笑）それにしてもトダエリはカワイすぎる‥‥！デートの約束で思わず笑顔って、カワイイ。つか上手い。
そういや行成in自宅での「‥‥なわけで」は「北の国から」でなく、倉本聰×二宮で「拝啓、父上様」の方だよな（笑）さすがクドカン。
原作が気になってきたけど、これだと終ってから読むべきだよなー。
