そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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任侠ヘルパー#7

http://wwwz.fujitv.co.jp/ninkyo-helper/index.html
いつもながら十分見ごたえあって面白かった!
今回の話は元校長先生と娘さんってことで、シングル介護にがんばりすぎる真面目な娘さんを「いい加減"娘"を卒業させてやれよ」って彦一の言いようがシャレてたのが良かった。
話自体はありがちなシングル介護の大変さを見せる話だったけど、むしろこれって母親を見殺しにしたと悪評立てられてる晶のことを間接的に描いてる話で、本人のことを直接やらずにこうやって見せるのがすごく上手いなぁと感心した。このドラマ、やる気あるなぁ。
初美の場合は、母親はまだ認知症ではないけど完全に娘に依存してて、娘の方もその期待に応えるために頑張りすぎて共倒れなケースだけど、晶の母親が認知症だったってことは、おそらくもっと酷い状況だったってことなんだよね。そんな中で、馬鹿正直に自分の娘としての役割をこなそうとして自滅しそうだった初美と比べると、晶の方が少し賢かったってことなんだろうけど、そういう最低限の自分を守ることすら、他人から見たら(一部の身内からも)「母親を捨てて逃げた悪女」にしかならないのが、介護というものの抱える根本的な問題点だってことなのかなぁ。
晶の場合、その罪悪感を抱えていたからたぶん罪滅ぼしで介護業を始めたんだろうというのは非常にわかりやすいんだけど、その介護の苦労が判ってるからこそ、システマチックに広く浅く合理主義でという信念が揺るぎのないものだっていうことでもあるわけかな。その辺りの良い悪いは今までも個別に描いてはいたけど、でも結局じゃあどこで割り切るかって話でしかない、正解のない話なんだよねえ。だってこの前言ってたとおり、1人でも多くの介護者を救いたいってことなら、それに対しての悪評は甘んじて受けるんだろうし、それは悪い娘だといわれるのがわかっていながら母親を捨てて逃げたってことと同じことだよな。というか、本当に介護に関しては家族だけが真面目さと責任感に馬鹿正直になる必要はないと思うんだけど、そういうわけにはいかないのかなあ。
初美のケースだって、本人がどれだけ自分を犠牲にしてても端から見たらお母さんの面倒を見る良い娘さん、自分たちで面倒みないで介護施設に入れてしまう家族と比べたら偉いって話であっても、そんなの全然本人のためじゃないってのはこうやって見せられないと判らないものなんだよな、たぶん。(いや、それでも当事者は判らないかも知れないけど)*1
零次が心配してたのも孝江みたいなケースの場合、いきなり認知症になるケースがあるという判断だろうけど、(オレもちょっと心配したよ!)ちょうどそこにこども店‥‥ヘルパーの涼太がって、何かいい感じにいろいろハマっててホッとしたよ。彦一の舎弟、役に立つなあ(笑)涼太の言葉にたぶん自分の母親のこととか思い出してんだよな、彦一も。いろんなとこで良く出来てんなあ、このドラマ。
で、晶の秘書の乗っ取りらしき企みは、鷲津組関係かと思ったけどどうなんだろ?新たな組織とか?まさかと思うけど鷹山の若頭じゃないよなあ‥‥?

*1:5年前に亡くなったウチのばーちゃん、少々認知症になってたんだけど体が丈夫で弁が立つから、いろいろと周りには大変だったらしいんだよね。でも本格的にボケて寝たきりになる前に風をこじらしてあっさり逝っちゃったんで、みんな良かった良かったって言ってました。オレもそう思うよ。だってウチのばーちゃんときたら本当に孝江さんどころじゃなく強者で大変だったから。あっさり亡くなる方が本人と周りのためだってこともあると思うよ。ああ面倒だったなあと思いながらお葬式したくないじゃん。ちなみにお葬式ではうちの親父は喪主の挨拶でギャグ言って笑い取ってました(^_^;)まあみんな宴席で楽しそうに思い出話してたし、そのくらいの方がいいよなーと思うのは南国的楽天さなんだろか。