そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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龍馬伝#8「弥太郎の涙」

http://www9.nhk.or.jp/ryomaden/
龍馬と弥太郎の友情‥‥って、ものすごくヘンテコな友情だと思うんだけど(笑)うっかりすると「あいつらなんでお友達なの?」っていいそうになるよw 難儀というか分かりづらいというか弥太郎があんなだから‥‥ってのが主な理由か?
なんかますますドラマ始まった頃の人間関係って、急ぎすぎというか無理矢理感があった気がするなあ。だって今面白いもん。演出、先週と同じ人?渡辺一貴ね。この人の演出というか脚本解釈好きかも。
せっかく江戸にいって勉強してた弥太郎が、父親の一大事で急ぎ土佐へと駆け戻り‥‥ってのが、なかなかに面白かった。いやでもあれに3ヶ月って(→公式)、NHKさんはお大臣だなあ(笑)龍馬の時も30日かけて江戸に上ってたのにそれを16日。そこら辺をくどいくらいにもう一回説明してる丁寧さといい、そういうドラマ的にも身のある描写(弥太郎の必死さとそれが今回のお話的にものすごく重要だっていうこととして)がちゃんと入ってるってのはなかなか良かった。
あんなに反発してた親父殿を「父親だから」という理由で駆け戻り、そして事件のことを聞いてどうしても許せない、それに龍馬がいきあったのはたまたまだけど(というか本当なら場所的にそんなことありえませんがw)、正攻法でダメだとなったとき、無茶な直訴をするその理由が「友達だから」っていうのが、彼らを取り巻く世界の状況、彼らの身分や当時の制度から考えてもその行動がありえないことだというのがわかった上で、何というか、龍馬や弥太郎の彼らなりの「どうしても通したいこと」として、吉田東洋への直訴や、それが叶わないってことで一転奉行所に落書きして腐敗を明らかにするという、結果ものすごい有効だけど「子供じみた行為」で終わらせることが、理屈としてはなんだか通ってないんだけどそう思えないところがなんか爽快だった。
あーそうだなあ、彼らがたとえ正義だとしても、その取り巻く状況のなんともならなさに子どもっぽい復讐をして溜飲を下げることの爽快さっってのかな。吉田東洋の「自分は天才だからいいのだ」っていう言いようもすげーおかしかったんだけど、彼らを取り巻いてるのはそういう「理屈じゃない不条理」だよな。それに対しての「落書き」というオチが爽快だったんだよ(笑)
でもそこにあの弥太郎の涙とか、龍馬に対して憎まれ口を聞きつつも微妙な友情なのかなんだか判らない気持ちとかが、言葉としてはっきりこうだといえないけどやったことの描写だけで見せられてちゃんとわかるってのがいいんだろな。龍馬が「感じいった」ということを「つまらん理由じゃ。聞いて損した」というひねくれ具合とか、ホントわかりにくいとこがええっつーか。
武市さんの方はまたますますひねくれちゃって‥‥(^_^;)いや気持ちは判らんではないが、どう見ても意地でやってるようにしか見えないのが痛々しいところw
この人の演出って、先週の終わり方もそうだけど、武市の出立にあたって静かな部屋の中からすうっと武市の妻と祖母に寄っていく感じが良かったというか、ああこの人たちをおいて行っちゃったんだなあ‥‥という武市の決意の描写の仕方がいいというか。かかってるBGMも良かったしね、不穏な感じで。
弥太郎の激白のところでやたら弥次郎のカットを挟んでくるのとかも好きだなあ。
おまけコーナー、映してんだから安芸の野良時計のことくらいテロップ出してやれよ。一応観光資源だぞ? (^_^;)