そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ゲゲゲの女房 6週目「アシスタント一年生」

http://www.nhk.or.jp/gegege/
向井りーの茂さんはチャーミングで頼りになるなぁ!ステキすぎる!向井りーがイケメンだから?(笑)つかカワイイというよりキャラ造形含めてチャーミングなんだよな。
で、今週は面白かったー!毎週面白いけど、今週は特に。茂の漫画家としてのいろんな気持ちや思いがしっかり描かれてて良かった。ちょっと何度か泣きそうになった!
浦木ががやってきて、またうまいこと言ってインチキ商売を持ちかけてきたけど、通信販売はともかく(というかこっちの方が怪しいけど)ファンクラブだの会報だのって、妙に軽薄じゃね?それに乗るのかよ!ってな話に乗るのが茂さんか。少年戦記の会って、なあw
というか茂って、漫画家は漫画だけ描いてりゃいいってタイプなのに漫画バカじゃないんだよなあ。しかもチャレンジ精神旺盛なのに意外と堅実。これって年齢じゃないと思うから、飄々として御気楽に見えるけど実はしっかり者ってことか。まあ浦木初登場以来、彼に対してのあしらいって、結構断固とした態度だしなあ(笑)
そこら辺はなんだか頼りになるというか、会報の話にしても、ホントの所は知らないけどドラマじゃ商売っけじゃなくて純粋にファンのためだし、今週の話は全体に茂の漫画家としての姿勢が、徹底して読者の満足のためである‥‥って感じだよな。いい読者サービスする作家か?w
まだ描かれてないけど神戸時代ってそれなりにいろいろやってたみたいだし、そこら辺のことが「何とかなる」精神に繋がってんだろか?

でもって漫画の話の方は、いかに水木漫画が水木漫画足り得るのか‥‥ということで、世の中の漫画に求められるものが明るくて勇ましいものであっても、自分はリアルな戦争体験に根ざしたものを描くという一貫したポリシーの茂さんいわく、
『冒険活劇のように勇ましくはいかんのだ。それでも俺は生きて戻ってこれたが、戻ってこられんかったもんもようけおる。誰にも見られずに、誰にも語ることも出来ずに何の華々しいこともなく、散ってった。漫画が売れなければ食べてはいけん。だが、スカッとするようなカッコええ戦争漫画はやっぱり俺には描けん』
いやもう、ここ、フツーに泣けるんだけど。
こみち書房の旦那さん(光石研)とか訪ねてきた刑事さんとか、実際戦争に行った人たちからしたら水木の戦記漫画は「本物だ」ということで、その「本物さ」が普段は朗らかで飄々としてる茂の中にある「戦争を描くならリアルさを描かなければいけない」という思いで成り立ってるんだけど、この脚本って茂が戦場のリアルさを追求しようとしてることの理由に、ありがちな「あの戦場の悲劇を伝えなければいけない」っていわせてないのがすごいと思うなあ。まあ本人がそう思ってなかったのかもしれないけどさ。
茂が漫画を描くことの理由って特に描かれてないのは、これは水木嫁の話で水木本人の話じゃないからだと思うけど、すでに十何年も漫画を描いて食ってる茂の漫画の仕事に対するプライド、というより茂自身の依って立つところって意味では、つまりそれは漫画の話ではなくまんま茂の生き方であるってことだよね。
そういやそんな話をしたあとで、人気がないなら更に正確に描いて読者を満足させる方に行く‥‥みたいな、路線変更はしないけど売れる方策を考えるという茂の客観的な視点も切り替え早くておかしいというか、プロデューサーすぎる。浦木よりもw

南方で腕をなくした話も出てきたけど、戦争でああいう目にあったのに生きて帰ってきただけで上等、しかも片腕ないのに漫画を描くってのは相当な変人です(苦笑)普通はこみち書房の旦那みたいに、トラウマになってまともに社会復帰出来ない人の方が多かったんじゃないだろか。そう考えると茂の変人マイペースっぷり自体が筋金入りすぎる(笑)
刑事さんたちに対しても食うために漫画を描いてはいるけど、だからといって「たかが漫画」呼ばわりされることには我慢ならんという、またここの茂の怒りっぷりも良かったんだけど、漫画のプライドじゃなくて仕事へのプライドかなあ。漫画というものに対しての本気っぷりが、ちゃんとイコール茂の人生・生き方に思えるんだよね。
その茂の生き方に布美枝が上手くハマったんだろうし、ファンの人、ファンじゃなくてもなにか引っかかった人たちは「本物」を見るわけだし、ドラマとしてそういう描き方をすることで「水木しげる」のすごさをちゃんと感じるんだよな、このドラマは。
素人の布美枝には何も手伝えることはないと思ってた茂が手伝ってもらう気になったのは、布美枝が器用だからじゃないよね。何でもいいから力になりたいっていう布美枝の気持ちなわけだしさ。
漫画のことはまったくわからない、でも茂の本気っぷりやまじめさのことを信頼してるから何かしたいというのが茂の考えを変えてるというか、まあ茂もたいがい柔軟な人だと思うけど。
というか、茂の場合、肩こりは漫画家の宿命ってレベルの話じゃないと思いますよ?(苦笑)
あーなんか良かったなあ。今週は非情に清々しい気分!
それにしてもこの時期からマニア受けといわれる水木先生(笑)なにげに貸本屋で「さいとう・たかをの漫画が〜」とか言っててワラタw そういうや美智子さんとこの食卓があまりにハイカラで村井家と時代が違いすぎる気が‥‥(笑)
あとひょっとして戌井さんは水木漫画によく出てくるメガネ出っ歯の人かなあ?浦木はどう見てもねずみ男だけど。
生きてるうちにこんな素敵なドラマを見られて水木さんは幸せだな。それにしても向井りーがカワイすぎるけど。あ、そういやズッキー登場、鬼太郎ファンの太一くん(鈴木裕樹)。ズッキーは相変わらず上手いねえ。でもって岩手出身てw