そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

鍵のかかった部屋#6

http://www.fujitv.co.jp/kagi/index.html
脚本:仁志光佑 演出:石井祐介
 
頭の方、ちょっとながらで見ちゃったから細かいとこ見落としてるかもだけど、問題なし。
ただ冒頭のあらすじ紹介的な部分を、トリックの説明に使うってのはちょっと斬新。今回の事件は舞台公演での出来事だけど、毎回のこの演出も舞台っぽいといえばそうだよね。ちょっとメタな感じというか、演出は結構凝ってて面白いんだよね。

状況として密室になってる劇場で、物理的に密室にしたとはいいながらも、どちらかというと心理的な密室を作った‥‥というのがポイントか。
えーといわゆる「アハムービー」だよね。実際に成り立つのかどうかわかんないけど、発想としては面白いなあ。
ただ舞台上で背景の書割が動いてても観客はゆっくりすぎて認識できない‥‥というより、もしそうだとしても舞台上の演出だと思うだけのような気がするし、最初から最後まで舞台の背景が動かない(場面転換しない)ってことのほうがありえない気はするんだけど、そこら辺はどうなんだろ?(^_^;)
つーかこれ公式のあらすじで確認したら、キャパ200人、80分の舞台であんな立派な劇場なの?え、マジ200人?どんな有名劇団だw しかもパフォーマンス+演劇という演目で場面転換なし?なんかいろいろ突っ込みどころが‥‥(^_^;)そんな公演ねーよ、たぶんw
あと書割の移動って普通に考えて出演者たちには絶対わかるんだから(だから女優さんがぶつかったんだろうけど)、劇団の人間が容疑者だというのならそこにいない人間が怪しいとかおかしいと思うよねえ?そこは突っ込みなし?それともあったけど否定されたんだっけ?ちょっとながらだったもんであやふや。
とまあ、ゆっくり押して歩きました‥‥といっても状況的には粗だらけのような気がするんだけど、今回の心理的トリックってのは、鬼塚が言ってた「もし計画的犯行だとすれば、わざわざ舞台上を横切るようなことをするわけない」という、犯人ならばやるはずのないことをやることで犯人だと思わせない、殺人でなく事故だと思わせるような、思い込みの逆をつくという心理トリックもあるんだよね。最初から事故を装おうという逃げ道も用意してたわけだし、その点でもこういう密室トリックを思いつけるのは、鬼塚もしくは井岡っていうことも必然だし。心理トリックで密室を作り、心理トリックで犯人でないと言い逃れをするという二段構え。
まあ動機がゴーストライター絡みで脅されて‥‥ってのも劇団仲間に妬まれてってことを考えると、なんか後味悪い嫌な話だなあと思わんでもないけど。いいけど畑山さんは犯行には関与してないけど、劇団員の信頼って意味でちょっとやばくないか?ゴーストライター知ってて放置とか、鬼塚を脅す薬師寺を放置とか、マズいと思うんだけど‥‥
ただ結局、秘書の里奈ちゃんの彼氏のゴーストやってた井岡くんのほうはまったく関係なかったわけだし、里奈ちゃんとお父さんの話はきちんといい話でまとまってて、しかも芹沢さんがいい仕事した!(笑)ってことも含めて、結構気持ちよく終わったんでそれは良し。
今回はトリックがわりと込み入ってるなと思ったら脚本家が違ってたのね。展開としてちょっといつもと毛色が違うなあとは思ったよ。
しかし事件自体の結末は若干いろんな含みを持たせつつ、多少の後味の悪さ‥‥というか、人間の二面性とか裏の顔みたいなものを臭わす感じなのは結構好み。
劇中の公演で榎本が密室トリックを物理トリックと言い切ってるけど、これがたぶんちょっとした布石で、実際の事件は物理トリックを見せかけて実は心理トリックだったというところが上手いなあと。そして榎本がアハムービー的なものに惑わされないのは、映像で確認してたとはいえ、彼の能力(空間認識力&記憶力)を考えると気がついて当然だってことも納得。
そして今回も最後は榎本の意味ありげな鍵あけで終わりだけど、こないだみたいに鍵屋としてのオチがなかく、でもどう見ても屋上の設備解錠だし、そこら辺はもうちょい引っ張るのかなと思いつつ、暗に榎本の裏の顔を暗示してるっぽいよねえ。まあ原作通り泥棒だとしても、大野くんがやるとなんかそれ以上に怪しさを感じさせててそれはそれで不気味なものはあるな(笑)
 
追記:結局ちょこっと見返してしまった。(↑ちょっと追記)状況がわからなくても面白さ自体は損なわれないけど、ちょい勘違いしてたことには気がついたよ。だったら仕事しながらでなく最初からちゃんと見ればよかったー ( - ε - ) 今度からちゃんとと見ます (∋_∈)
舞台にいなかったから容疑者だったパフォーマーの3人のうち、演出家の畑中と被害者の薬師寺を除いた結果鬼塚が怪しいけど、公演中は下手の控え室が密室化してるから犯行が不可能だって話で、問題なのは犯行後の犯人がどうやって上手側の楽屋に戻ったんだということだったんだよな。なんでか犯行をするために下手の薬師寺のとこに行ったと思ってたよ、失敬w
でも問題のトリックは「どうやって移動したのか」だからそこがあやふやでも大丈夫‥‥ってことでw
冒頭のあらすじ説明のとこのアハムービーもあった。最初から仕込んでたとは‥‥やるなあ。