そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

テルマエ・ロマエII

http://thermae-romae.jp/
監督:武内英樹 脚本:橋本裕志 原作:ヤマザキマリ

 
面白かったー!
原作エピも織り交ぜてるけどほぼオリジナルストーリーの次期皇帝を巡る兄弟の悲劇と陰謀、そしてローマ帝国の興亡とテルマエ・湯〜とぴあ建設にまつわる一大スペクタル巨編だった!MA・JI・DE・!(笑)
脚本、前回は武藤省吾だったけど今回は橋本裕志。ちょっと弾け切らないとこもあるけど、全体には笑いどころてんこ盛りかつメインストーリーはシリアスにオリジナルの話で展開。まさかこんなにも古代ローマの話だとはw
弾きけ切らないのは4コマ漫画的なネタ見せが長いってのもあるけど、冒頭からの導入部分がルシウス平たい顔族の風呂と邂逅す…って感じにお風呂ネタを盛り込んでるのが今ひとつ全体の話と噛み合ってないからかしら。
でもその一つ一つは面白かったんで、あまりにご都合なんだけどそこに文句はないけどさ。客の「こういうのが見たい」という期待は裏切らないよねw
話自体は真面目というか、本気でローマ帝国寄りの話になってるから前作よりもスケール感アップしてたしね。この際史実通りかどうかはよくわかんないしまあいい。
とにかく前作と同じく濃い顔日本人大集合で、外人さんたちに混じってても違和感ないのがおかしいくらい。阿部ちゃんもだけど北村一輝とかローマ人になりきりすぎてるw
画面的には狙ってんのかどうかわかんないけど(狙ってるわけないと思うけどw)、邦画にありがちなちょっと黄色がかって平坦な奥行きのない画面が、外国のローマ時代のセットと外国人エキストラによって限りなく映画「ベン・ハー」的だったのが面白いというか、うっかり昔の「ベン・ハー」かと錯覚するくらいだったよ(笑)(そんなわけねえ)
ちょこっとパンフ見ると実際のロケは前作で使ったイタリア・チネチッタ古代ローマセットじゃなく、ブルガリアにわざわざテルマエ用オープンセットを組んだというスケールのデカイ話らしいけど(スゲエ!)、とにかく風景が古代ローマ的!光とか空気感が違うのかしらねえ。(それは多分あると思うけど)
そして相変わらず大画面に映えるチープ演出といい、オペラでタイムスリップ表現といい、いろんなことが独特の味になってて大変楽しめた!
もうさすがに続編はなさそうな終わり方だったけど、これできっちり終わってるから文句なし。楽しめた!
以下ちょっとばかしネタバレですよ。良い風呂!
 
 
今回は話と関係あるのかないのかわからないけどしょっぱなからお相撲さんを大サービス!てか最終的にはなんでか話に噛んでるw 前作と違ってその辺、何の前振りもなかったぞw
そしてお相撲さんたちがたくさん出てるのに、曙と琴欧洲には気が付かなかったよ!前情報入れてなさすぎなのか、気がつかないオレがボンヤリさんなのか、あんなにもしっかり出てるのに!(たぶん後者)
しかもなぜかローマのグラディエーター。まさにルシウスいうところの平たい顔族の国のグラディエーターは力士ですよ!違和感ねエエ!(笑)

バイアエの話は原作にもある話だけど、あの流れからいうと小ネタなのかと思ってたから、最終的にあれがクライマックスのスペクタクルになるとは予想外だったw
ケイオニウスのことは、つまり前作のあれもこれだったーってことみたいだけど、そこはイマイチよくわかんなかったから結構無理やりネタだとは思うし、ルシウスが邪魔だという陰謀はともかく、そういう風な展開でいいのかなーとは思うけどさ。結局ケイオニウスは死ぬんだろうし。
ただまあものすごいご都合な展開だとは思うけどそれをご都合だと言い切れない、風呂中心の話の流れであっという間に流されてこうなったというのがそれはそれで楽しいからいいやってとこかなあ。
いや本気で最後に温泉が噴き出して草津の湯畑の如き湯冷まし装置を流れていくのは本当にスペクタクルだった!(笑)すごいインチキスペクタクル!(ホメてる)だって洪水とかじゃなく風呂だよ?温泉開通だよ?(爆笑)
まさになんだかわかんないけど大団円w
バイアエ温泉街も日本的に懐かしい感じでいいけど、そういや草津が謎温泉街というかやたら広いし場所によって雰囲気違いすぎるだろと思ってたけど、各地の温泉街をくっつけてたのね。だってどう考えても色んなものがありすぎるし、前作からの真実の実家があのひなびた温泉宿だからすごく混乱したよ。
あと相変わらずのオペラ歌手が今回家族サービス中で、子供もいるし奥さんも歌うし、なんかいろいろあってみたいで心配してたけど最後は親子仲良く丸く収まってでヨカッタヨカッタw
冒頭の小ネタ連発は力士たちの肉々しさに和み、阿部ちゃんの素晴らしい筋肉美とお尻を堪能し、相変わらず平たい顔族の文化の高さに驚くルシウスのびっくりぶりと理解の早さと古代ローマでの再現性の笑いどころと、松島トモ子と熊(まさかのネタ)とか、味がありすぎる炭焼小屋のおじさんと日本的な竹やぶとルシウスとHei-Hei-hoのミスマッチ感等々笑った!面白かった!
とにかく真実がいるところルシウスありで、前作の感動の別れはなんだったんだ…と(つかこれも壮大な伏線だったのか?)
そういやエンディングテロップで温泉猿をバックに英語テロップが流れ「与作」が聞こえるってのも何見てるのか解んなくなったよ!外国人撮った日本のドキュメンタリー的なインチキっぽいタイトルバック。狙ってんだろうけどw
感動シーンもちゃんとあるというか、ルシウスが平たい顔族の国の秘密というか真実(オリキャラ「山越真実」は原作者の名前を生かしつつ「真実」にもかけてあったのか?)を知って、未来を知ってもそれでもローマ人として風呂を作りながら死ぬなら本望って思わず感動しそうになったヨ!
なのにあのオチなんだよwww メタかよ、しかも結局死んでないじゃんというw いやそれでこそ、だよなw
最後まで観客が見たいものをきっちり取りこぼしなく見せてくれたって感じだった。面白かったー満足(笑)
 
あ、新宿ピカデリーのロビーにあったこれ貼り忘れてた。ルシウス像だよ(笑)