そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

STAND BY ME ドラえもん(3D)

http://doraemon-3d.com/
監督:八木竜一、山崎貴 脚本:山崎貴 原作:藤子・F・不二雄

 
原作の話を知ってるせいもあって、つまんなくはないけどかなりダイジェスト風味に感じたかなあー……と思ったら脚本って山崎貴だったのね。もう監督が脚本書くの禁止にすればいいのに( ´Д`)
内容自体は悪くはないんだけど、ただ「えっ、そこで終わり!?」と思った。もうちょっと何とかならんかったのかなあ、脚本。
お話としてはドラえもんがやってくる1話めと、「雪山のロマンス」「のび太結婚前夜」「さようならドラえもん」なんだけど、どれもあまりにもそのまんま繋ぎましたーすぎて、映画として一本の話としては感動しようがないというか。原作知ってるからいい話に思えるけど、なんか話の流れがないし「間」とかメリハリがないというか。
この話ってメインの大筋になるのは「のび太が幸せだと感じること」で、それつまり「しずかちゃんと結婚する未来」なんだからそこを中心に話を作ればいいのに、ドラえもんとの別れを妙ににおわしすぎて一段落の区切りもなく急に話し変わっちゃっておまけにカタルシスがないんだよね。
この長さだから設定として最初ドラえもんが乗り気じゃなく「成し遂げプログラム」によって仕方なくのび太のお世話をするっていうなら、それこそもう全体としてのび太のひと夏の冒険、通過儀礼的な「ドラえもんがいた1年間の出来事」みたいに区切りをつける話にすればいいのにと思うなあ。だからメリハリないんだよね。
もう少し前半でドラえもんがいる生活の楽しさを見せて、その中でしずかちゃんと結婚する未来を思い描くことで幸せの意味を感じる話にするとかさ。
そういや深夜の特番見たんだけど、3.11後の物語的な意味で(だと思うけど)山崎監督が変わらない日常が突然終わること、今まであったものがずっとあるとは限らないみたいなこと言ってたんだけど、それでドラえもんとの別れを描くなら、戻ってきて終わりっていうあのラストはあまりにもあっさりしすぎてて拍子抜けですね。
なんだろう、他の話もそうなんだけど原作(とかアニメも)もう少し盛り上がったと思うんだよなあ、情感的に。ものすごくネタをこなしました感があって、1本の映画としては面白く無いんだよね。とても残念ですが。
まあのび太はこうしてまとめてみると本当にダメな子すぎてイラッとするね(^_^;)何でもかんでもドラえもんを頼るなよ〜
エピソード的には感動しなくもないし結婚前夜はいつだって泣けるんだけど、でも一番グッときたのは雪山ののび太の「僕に届け、僕の記憶ー!」(セリフウロ覚え)のとこ。アレは確かにSFだったw
あと大人のび太は良かったな。声、妻夫木なんだよなw
大人のび太としずかちゃんはなんかいろいろあったんだろうなあ〜って感じがあってよかった。のび太もただのボンクラっぽくはなかったしあそこに至るまでにそれなり成長した感じはあった(笑)ドラえもんのことちょっと臭わすのもいい。そんで結婚前夜、お父さんものび太をよく知ってるってことはそれなりお付き合いはしてたんだよな。なんでしずかちゃんはのび太を雪山登山なんかに誘った?どう考えても無理じゃん。
でもしずかちゃん、出来杉君の振り方がヒドイと思うよ(笑)
そしてどう考えてもあの土管原っぱな時代から14,5年であんな未来都市にはならないと思うけど、のび太の家が公園って今どこに住んでるんだ?しずかちゃんちの未来都市住宅感もスゴいけど(笑)
あとジャイアンちはあの背景にあったデカい(剛)マークのスーパーマーケットチェーンなんだよな、いろいろ発展しすぎw 背景にはいろいろ隠しネタが散りばめられてたよ(特番で見たからw)
 
CG映像は思ってたよりはキレイで良かった。八木監督のもののけ島〜は見てなけど、服の質感とか無駄に細かく再現してて、全体のトーンがマットな感じなのはいいかも。
でも光の使い方はドラえもんっぽくないというか、とにかく全編通してすべての画面が逆光光源のドラマチック風味すぎて見てて疲れるかも。特番でかいつまんだ紹介映像がそうだったけどまさか全部とは(^_^;)
アニメーション監督のセンスだと思うけど、もう少し明るいフラットな画面のほうがいいのになあ。影もちょい濃すぎるというか、 全体的に画面の色味が濃すぎる感じはあるけど、そのへんは好き好きなのかしら。まあ嫌いじゃないけどもう少し明るい巡航のフラットな画面が多いほうがドラえもんぽいかなと思ったくらい。
あと特番で言ってたけど、のび太の部屋の背景ってミニチュアらしいね。部屋をミニチュアで作りこんで撮影、その画像を背景として貼りこむらしい。
劇場で見る限り外の風景のCGと部屋の中って差がわからないくらいだったけど(CGの出来自体がいいから)本棚なんかは細かい物も多いから、たぶん何か違うんだと思う。これはこれで面白い試みだとは思った。(後述の3D眼鏡の不具合でよく見えなかったってのもある)
全体には劇場予告編で見てた感じよりも悪くはなかったよ。
あと平日だけど夕方の回なせいか大人とかカップルが多かったなあ。昔ドラえもんを見てた世代が普通に見に来てる感じ。 
 
あと映画関係ないけど、3D眼鏡が不調なのに当たって片方しか立体にならなくてめっちゃ疲れた (∋_∈) 電源付きのXpanD眼鏡は死ねばいいのに。(だからもう新宿ピカでは3D見ないようにしてたんだけど、今回は割引クーポンがあったから…)
ちなみにTOHOシネマズとかは始まる前に不具合ないか呼びかけしてくれるんだよね。そうして欲しいよ…3Dになってからこれダメだと思っても交換に行けないんだから( ´Д`)