そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

おやじの背中#2「ウエディング・マッチ」

http://www.tbs.co.jp/oyajinosenaka/
脚本:坂元裕二 演出:鶴橋康夫
 
父親の草輔が役所広司で娘の誠が満島ひかりという、なんだかとても収まりのいい父娘だった。両方とも役的に荒くれキャラが多いからか?
そしてなんというボクシング父娘バカ、いや親子鷹(笑)
ある意味父娘じゃないと許されない密着っぷりだけど逆に父娘だからヤバイ結びつき。お母さんが蚊帳の外すぎて泣ける(^_^;)
画面の雰囲気はTBSのホームドラマ的というかいかにも日本の昭和のドラマ的だったけど、脚本が坂元裕二なせいか彼の最近のフジのドラマでやってるようなテンション高くてテンポの早い、いかにもホームコメディみたいなドタバタ劇だけどでもありがちなホームドラマみたいに泥臭くない軽やかな会話劇だった。
画面にいるのはほぼ役所広司満島ひかりだけだよなw すげー二人芝居(笑)
 
これ、なんだかんだいいながら誠(「まこと」ってせいぜい「真琴」かと思った「誠」って男の子すぎるだろwww)はお父さん大好きだよね。子供のころから自分の意思で父親についてボクシングやってるんだから、仕方ないとか刷り込みとかじゃなくもうそういう気の合う人同士がたまたま父と娘だったという話だよなあ(苦笑)
だから誠の毒舌・反抗・殴り合いも甘えあってのもので、まさに殴り愛っつか自分も父親とボクシングをやりたいんだよな。
一度ちゃんと離れてるし、親離れ子離れの話じゃないから父親と結びつく手段がボクシングしかないから…なんじゃなく本当にやりたいことが父とのボクシングなバカ親子鷹。目標はオリンピックを目指すことというそれはたぶん叶っても叶わなくてもいいんだろうとも思う。少なくともこのカラッとしたスポ根父娘の間にはそんな裏の思惑とか湿っぽさはないから。ふたりとも単純バカなんだろうなw
かわいそうなのはお母さんで、出て行った時も全然困らなかったっていうのに涙 (´Д⊂ヽ
草輔だけがそういうってるのなら普通に酷い夫婦の断絶の話だけど、誠も同じだからなあ。母親の手料理も食べられない、日常生活の何もかもがボクシングって、お母さんはそんなノリについていけなかったんだよな…
さすがは坂元裕二、その辺のディテールの描き込みが細かくてスゴい。想像力的な意味でのよくあるキャラの掘り下げというよりエピソードの組み合わせ編集能力が上手いという感じかなあ。「最高の離婚」の時辺りから感じてたけど、聞いた話をネタとしてキャラのバックボーンに組み上げていく能力というか、それを演じる俳優に当て書きするように嵌めていく感じというか。この人のキャラってよく「エピソード」を語るしなあ。今回で言えばお母さんが一人でクロスワードパズルやってたみたいな話?
ともかく役所広司といい満島ひかりといい、視聴者が彼らに期待する役どころをきっちり予想以上の演技で見せてくれて、しかもユーモアもありつつ最終的には突っ込みようのないオモシロ父娘という、ドラマっぽいお話だった。
いやこれ、この父娘の関係をリアルに考えちゃイカンよなw(^_^;)そこんとことてもドラマ的。面白かった!