そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

問題のあるレストラン#8

http://www.fujitv.co.jp/mondainoaru_restaurant/
脚本:坂元裕二 演出:森脇智延
 
イケメンシェフ引き抜き?っていうサブタイトルはほぼ嘘だよね(^_^;)
五月さんが訴訟を起こす決意をしたけど、問題は娘を見世物にしたくないという母の愛情、転じて男社会をそういうものだと受け入れて耐える、昔ながらの女性像を持った親だったと。これハイジさんとこのゲイの話も似たような話よね。
今回は門司がちゃんと関わろうとしてるんだけど、あれたま子さんの言い方が悪いんじゃないかなあと思わんでもない。たま子さんが暴れた時とは違うし、五月さんのことについては他人って基本は門司と同じようなスタンスだと思うから、共感できないからといって別に門司のことは責めたりはしないけど。(とはいっても知り合いなら別だけどな)
それ以前にこのドラマ見てるオレが、五月さんが会議室で酷い目にあった話をどこまで酷い話だと受け止めたらいいのかってのがあるんだよね。いや今週もずっと泣けてしょうがなかったけど、それとは別の話で。
あれは当然セクハラとしてもありえない状態で見てて本気でムカついたのは確かだけど、お母さんの対応がまるきりレイプでもされたかのような解釈なのはオレの感じ方が悪いのかしら。会議室での全裸謝罪はそこまで傷つくことなのかどうかという。
これに関してはあの規模の会社の社長及び幹部社員たちのやったこととしては社長だけでなく幹部社員にも本当に腹が立つし憤らずにはいられないんだけど、オレは五月さんじゃないからそれでどれくらい傷つくのかという他人のスタンスとしての尺度を測りかねてなあ。
もちろん社会的なセクハラ・パワハラ問題としてのありえなさってことじゃなく、五月さんの気持ちとしてどれだけ傷つくかどうかって話でだけど。オレがたま子さんなら社長に水ぶっかけに行くよ、もちろん。だからなんとなく今やっと門司と同じかそれよりちょっと共感するくらいかなー…
と思っていたんだけど、今回の話はわりとその五月さんがどれくらい傷ついたかということの描写に徹していたせいか、とにかく泣けてなあ。気持ちとしてはやっと納得したよ。五月さん、高村さんみたいないい人に出会えて良かった (´Д⊂ヽ
特にあのレシピ帳の最後のメッセージは……(´;д;`)ウウッ… 泣ける、泣けるんだけどそういう風にもっていくのがほんと脚本がテクニカルだよなあ。さすが坂元裕二
まあ訴訟を起こさないと話にならないってのはあるんだろうけど。
そしてたま子さんの門司への説明はやっぱりあまりにも言葉不足だし。あれで分かれ、店辞めろって言われてもオレも無理。
たま子さんたちがライフダイニングサービスを訴えることの結果として店の評判が落ちて閉店することになるかもしれない(しかも表参道店は不採算店舗だし)ってのは理屈としてわかる。だからダメージが少ないうちに辞めたほうがって言うならわかるんだよ。でもたま子さんはあの会社で働いてるってことはそういうセクハラ・パワハラをするような人たちと同じだよって言ってるじゃん。それは言いすぎだと思うし、そのことと門司はまったく関係ないよね。なんでそこを一緒にする?一つダメだと全部ダメな女脳?(←差別)まああの店の人たちはみんなそういう感じだけどさ。だから女子供が食いつくんだと思うけどさ(酷っ)良くも悪くも典型的に論理的な理屈が通じない人たちだと思うけど。(オレは無理)
だってそれじゃあの会社(レストランも含む)に勤めてる女性社員はどうなるんだという。みんなセクハラ・パワハラを許容してるってことになるのかと。そんなわけないよね。ないでしょうよ。
だから門司が店は関係ないっていうのはさすがにそんなことはないよって話だけど、でもそういう感情的な理屈で門司を追い込むたま子さんにはまったく共感できないんだよ。せめて「私は好きな人がそういう会社にいるのは嫌だから辞めてほしい」と言えよ。普通は言わなきゃわかんないよ。
ただまあオレは考え方が変わることないだろうと思ってた門司がまさか負けを認められる男だったとはーってのもあり、五月さんのお母さんが暴れた件ではちゃんと出てきて手伝ってくれたんだし、彼は彼なりに歩み寄ってるとは思うんだけどそれでもダメなのか?
五月さんが心の傷やダメージを受けたということを想像することは出来てもその「感情」を共有できないとダメだって言うなら、やっぱりたま子さんと門司が分かり合うことはないような気はするよ。
逆に言えばそういうのをわかってくれるのが高村さんみたいな女性に寄り添ってくれる優しい人ってことだろうけどさ。シェフみたいな我の強い人はまずそういのないよね。

あと五月さんのお母さんがいう男社会の会社で女性が働いても何もいいことがないってのは極論だと思うけど、彼女らの理屈を聞いてると、確かにビストロフーみたいな小さいとこなら臨機応変になんでもできるけど大きな組織はそうはいかないし、ある程度男社会の仕組み(論理的な)なのは仕方ないんじゃないかなあと思わんでもないよ。そのルールを分かった上で働くしかないんだし、偉くなって仕組みを変えるか、たま子さんたちのやり方を地道に増やして世の中を変えるしかないんでないかなあ。
だって広い道に出ていったってそこは交通ルール無用の暴走道路じゃないよね、普通は。でも歩く人を常に優先しろっていうのも極論だと思うし、だからといって信号無視して歩いてる人を撥ねても当然車が悪いんだけど。
奈々未さんがいう社会的制裁ってのはそういうことも含むと思うけどね。ある意味女性的な世界の既成事実を作っていくというか。まあ今回はそんなんことを考えましたw
ところで思ったんだけど、男性にやらせてる全裸謝罪を女性にも同じようにやらせるって雨木社長って、ある意味男性と女性で区別しない対応をする、なんかすごく公平な人だなあとか思ったり。その代わり土屋部長みたく実績出さないと簡単に切るけど。そういう意味では女を道具扱いで下に見てる土屋部長や単なるセクハラ要員だと思ってる西脇さんとかとはまったく違うよなw
なので訴訟に対する雨木社長の対応は楽しみだなー。