そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

エイプリルフールズ

http://aprilfools.jp
監督:石川淳一 脚本:古沢良太

 
普通に面白かったけど、見どころは松坂桃李の全裸尻と窪田正孝×矢野聖人のガチ○○ですよ!以上!(苦笑)
今回ちょっと辛口めの感想。星で言えば2.5ってとこ。
一応ネタバレはあんまりしてないけど、褒めてはないので映画見るつもりの人は後で読んだほうがいいかもね。
 
 
ネタはよくありがちな、いろいろ起こる関連のないエピソードが実はちょこちょこ繋がってたという話で、まあ確かにストーリーもキャラも面白いしそこそこ良く出来てるけど、すごくやっつけ感がある感じ。見てないけど阪急電車とかみたいな?思い出せないけど洋画でもありがちよね。
この手のストーリーって要はネタやエピソードのパズルだと思うんだけど、一番良くないと思ったのはこのエピソードがすべてバラバラで、繋がりを知ってる劇中人物がまったくいないってことかなあ。知ってるのは観客だけという。だからあそことここは繋がってたのかという小さな発見はあるけど、最後のクライマックスでああそうだったのか〜!やられたー!みたいな大きなカタルシスがなかったのが残念。
狂言回し役がいないというか、いくつかのエピソードで掛け持ち登場してる登場人物がいてもいいんじゃないかなあと思わんでもない。そこら辺で話が散漫というかストーリーとしては薄い感じがあるし、見終わったあとの満足感もそれほどでもないのよね。むしろ物足りないというか。
あともう一つは登場人物の誰にも感情移入できないということ。
戸田恵梨香の妊婦がキチガイじみてるせいで、あの顛末でも全然良かったねとも思わないし、くっつくのがセックス依存症松坂桃李というのがね。最後いい話っぽくまとめたけど全然良かったと思えないよ。嘘がホントになったって、人は変わるのか?変わんねーだろ。
他のキャラも、ネタバレ回避であまり詳しくは書かないけどそれなり各エピソード的には良かったり感動したり出来るけど、全体的にレストランでのドタバタ感が強すぎて何やってるんだ?っていう印象が強いというか。あとこういう話だとあまり血まみれな状況は見たくないなあ。笑えないんだよなー。
それぞれの登場人物たちはキャラは立ってるし突飛で面白いキャラクターたちばかりなんだけどなんかリアルじゃないというか、全体には舞台劇の登場人物感が強すぎて、そのわりにキャラクターも多いから話自体が結構散漫な印象。
どうもここ最近の古沢さんのテイストというか、「リーガル・ハイ」の古美門にしても「デート」の巧と依子にしても、感情移入できないヘンテコなキャラクターが連ドラだとそれなり説得力を持つようなお膳立てができてるから最終的にはキャラに共感出来るし面白いと思えるんだけど、映画の2時間でこれだけたくさんの登場人物がいてみんながみんな個性が強いとキャラを十分に掘り下げられないから単にヘンテコだという印象しか残らなくて、起こってる出来事が突飛すぎて感情移入できず、面白く感じないというところでしょうか。我ながらすごくわかりやすい分析!(笑)
セレブ夫婦の話とか誘拐の話自体はそれだけならいい話なんだけど、どうも使い方を間違ってるというか。
まあそういう風に基本古沢さんのストーリー構成って基本は論理的なんだけど、だからこそ中途半端にやるとこういうとっ散らかったことになるってことかなあ。だって「キサラギ」は登場人物の人数絞ってて、しかもほぼ密室劇だしね。そういう設定自体に限定的な縛りがないとダメってことかなあ。
 
まあ話としてはほんと普通にいつもの古沢テイストな脚本で、どんでん返しというよりああーなるほどなーという話なので、これはたぶん本当に舞台向きなんだと思う。もう少し人数減らしていいよ。ぶっちゃけ古田新太木南晴夏岡田将生はちょい役すぎだし。小池栄子は完全カメオだからあれでいいけど(しかも三木先生…じゃない、生瀬さんあんな役だし井手くんはあれだしw)
あとやっぱり誘拐エピだけはちょっとテイスト違うというかこれに入れなくても良かったんじゃないかと思う。それこそ舞台的なリアリティだと浮くし、ネタバレだから言わないけど、そもそもあの状況でのお母さんのあの対応はコメディ映画にしても無理がありすぎるから。あ、そうだ、基本警察がらみにすべきじゃないってことかなあ。レストランも引きこもり少年も結局警察絡んでないし、それが正解なんだと思う。
まあ面白いんだけどそこまでじゃないって感じ。本当にキャストのファンか古沢ファンか、あと最初に言ったけどトーリの全裸尻と、窪田くんのBL目当て(あれはパターンだけどとてもいいBLですw)ならってとこで。