そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

天皇の料理番#6

http://www.tbs.co.jp/tenno_no_ryoriban/
脚本:森下佳子 演出:平川雄一朗 原作:杉森久英
 
兄やんの手紙泣ける…。・゚・(ノД`)・゚・。
「篤蔵…パリへ行け。俺の命を抱いて飛んでくれ」とか詩的すぎるわー。ポエマー?
篤蔵は本当に周りの人に恵まれて助けられて生きてるよなあ。いやでもな、それって辰吉さんがどんなに羨ましいと思ってもそれが才能を持つ人間というものだし、料理に愛された天才ゆえのことだとしたらもうしょうがないよな。
実際はどうだったのかはともかく、ドラマだからあのタイミング、篤蔵がどう思ってようが普通のやる気のない「そんなもんでしょ」カレーを作った日に宇佐美さんがやってきた、そしてあのカレーは腐ってる、なぜならお前の性根が腐ってるからだと言われ、どうしたら良いかを考える。客をバカにした料理は真心がない(意訳)と言われてそこからいろいろ考え成長して認められる…というのはドラマ的な作劇なんだけど、そこに説得力があるのはそもそも篤蔵が一点集中、他人の気持ちなんか考えない人だったからよね。
で、その篤蔵が宇佐美さんに大いに怒られ、他人のことを考えようとして成長した、少なくとも料理を作るにあたっての真心はバンザイ軒のおやじさんに言われた「相手を見ること」だったってのは納得。(いいけど「女ってのは一人ひとりツボが違う」っていう時のおやじさんの手つきがwww)
ただま、料理を介しては他人のことを考えることが出来るんだろうけど、そうでなければ相変わらず他人の気持ちがわからない人間なんだろなーとは思うけど、バンザイ軒のおやじさんがあんなにも気に入ってるってのはそれなり人間も出来てきたんだろか?篤蔵が出てったんじゃないかと心配して店の前で待って抱きしめるおやじさんカワエエ(笑)
まあ篤蔵がどうして周囲から愛されるかといったら、本来周りに気を配るべきエネルギーを他人のことなんか気にせず他人からどう思われてるのかも知らず、競馬馬のように自分の目の前のことしか見てないからで。その危なっかしいところが人を引きつけるんだから、辰吉みたく周囲のことを気にしたり新太郎さんみたいに世慣れてたりする人間ではたぶんダメなんだよなあ。そんな目標に一直線、脇目もふらない篤蔵だからこそ兄やんも自分の夢を乗せられるんだと思うし。人間としてはかなり酷いけど信用は出来るってことか。
本当に俊子ナレーションがいうように篤蔵さんが日本一の天皇の料理人になることがわかってるからこそ安心してみてられるよ。わかってなきゃさすがに兄やんそれは博打だよとしか思えない。兄やんの叶わぬ夢も、俊子さんの自ら身を引く思いやりも、ちゃんと見返りがあるんだもん。
そしてその思いを託されてることに(少なくとも兄やんの思いには)責任を感じたことで慎重になって3年の修業をして、やっとパリに行くことになったというのはめでたいことだよ。しかもそこでまたまた五百木さんに精養軒という一流どころを紹介してもらえるとか、それはもう純粋に篤蔵の人徳だよな。
そしてとうとうパリ行き、宇佐美さんの牛刀、「そいつにもパリを見せてやってくれ」という言葉にどれほどの思いが詰まっているか。泣ける (/_<)
少なくとも一流どころで修行をした上で自己資金とはいえパリに行ける料理人というのが、あの時代どれほどの僥倖かということを考えたら宇佐美さんの気持ちに泣ける。辰吉どころじゃないよ、宇佐美さんだってきっとパリに行きたかったに違いないよな。
そしてパリ、本当にパリロケ(笑)
とりあえず篤蔵がパリに行くまで兄やんが生きててよかった (つω<` ) 兄やんの生々しい欲望の三百円がちゃんと役に立ってよかった。篤蔵が諦めず腐らず町の洋食屋の店主に収まらずに兄やんに誇りを与えられてよかった(´;д;`)ウッ…あとは兄やんがもうちょっと長生きしてくれれば…