そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

スター・トレック BEYOND

http://www.startrek-movie.jp
監督:ジャスティン・リン 脚本:サイモン・ペッグ

 
実は…と言うまでもなくカンバーバッチさんが出てた前回の「スター・トレック イントゥ・ダークネス」がいまいち良くわかんなくて若干ガッカリって感じだったんだけど、今作は監督が「ワイルドスピード」シリーズのジャスティン・リン、脚本がサイモン・ペッグで、アクションメインのあんまり難しいこと言わない話でした。(脚本がサイモン・ペッグだとは知らんかったよ。トレッキーだってこともw)どうりで楽しいわけだw
ただストーリー展開は今回も伏線は上手く使ってるけど何が話の肝なのかわからないまま、アクションに次ぐアクションでアトラクション的に話が進んで若干置いてきぼり気味に。まあこれについてはあとでツッコミたいですがw
ただそのバラバラのパズルのピースみたいなのを最後にギュッとまとめるんだけど、そこでやっとこの話がどういう話だったのかわかると納得の面白さ!
リブートのシリーズに関してはそんなに情報補完もしてないんだけど、このパラレル世界を正史(もともとの「宇宙大作戦」の作品群)に対して「ケルヴィン・タイムライン」って言うらしいね。
なのでスポック大使のこと(特にあの遺品の写真)は、このリブートした話が正史に取って代わったパラレルワールドだと再確認させられたし、最後にUSSエンタープライズのA型が出てきたらもうそれだけで泣きそうになったよ…(ノД`)
VFX映像も大変素晴らしく美しかった!アクションも楽しめてハラハラしたし、ストーリー展開はちょっとテレビシリーズのミッションっぽいテイストもあり、キャラクターメインの展開は今までで一番楽しめたかも。
そしてエンドロールでは昨年亡くなったレナード・ニモイへの謝辞とともに今年の6月に事故で亡くなったアントン・イェルチンの名前もあり、そこでもう涙が…
今回は特にチェコフが意外なほど大活躍してるのもあって、彼が出てくる度に何ともいえない気持ちになってなあ… 完成した映画を見たかったろうなあと思うと本当に悲しいよ…
今回も観てる間はいろいろ話が掴めなくて迷いながら観てたから、できればもう一回観に行きたいなー。
まあ前回は「え、この人カーンなの?」ってとこでものすごく混乱してイマイチよく理解できなかったんだけど、今回はリブート第一作を踏まえて伏線などもきれいに拾って収まった話になってるのでまだわかりやすいと思う。カークが生まれて始まったこのリブートシリーズがカークの誕生日パーティで終わるとか、そういうのいいよね。これでシリーズ最後とは寂しいよ。
一応ネタバレじゃない紹介記事を貼っときます。

ゲストキャラのジェイラはすごくアクションが出来るっぽいけど誰なんだろう…と思ったら「キングスマン」のガゼルの人だったのか!という驚きw
以下ネタバレ気味にどうしてもツッコミたいことを。
 
 
どうもリブートのスター・トレックって一言でこういう話って説明できないストーリーが多いんだけど、それ以前にあまりに説明すべきことをすっ飛ばしすぎだと思うんだよね。
まあ見終わって解決したらそれでもいいか〜とは思うんだけど、今回も結局敵であるクラールが何のためにカークたちを攻撃するのかさっぱりわかんなかったです。
恨みというにもあまりにやつ当たりすぎるというか、カークと同じ悩みを持ちつつあそこで遭難して助けが来なかったという状況をそう受け取るか、みたいな?
未踏の星雲はいいけど、ワープのせいで距離感わかんない上に相当の数のエイリアンが遭難してるからなぜそこが未踏?とも思うし。
あとカークたち連邦の人たちは未踏の領域に対して無防備すぎると思うのよ(苦笑)いきなりあんなでかい宇宙船で行って攻撃されて撃沈されましたって、はあ? (゚Д゚) って感じよね。まあ遭難者をなぜ信じたってのもあるけど。(あの手引きした宇宙人て死んだんだよね?よくわかんなかったけど)
よくわかんないと言えばジェイラの仇、クラールの部下も結局どうなったんだかうやむやだったし、あの子の話は掘り下げなくていいのとも思ったけど、それもスルーでいいんだろか。まあいいのか、いつものスタトレかw
あと敵であるクラール、ネタバレ配慮で正体は言わないけど(というほどストーリーに影響するネタバレでもないのだが)彼がどうやってあの大量の兵士たちや宇宙船を手に入れたのか、あのパワーストーンをどこで知りなぜそれを探していたのか(なぜエンタープライズが持ってるってわかったのか)、まったくわかりませんでした。オレ寝てたわけじゃないよな?(寝てねーよ)
そういうとこすべてがぼんやりとスルーされててオレみたいなタイプは若干気になってしまうのですが、たぶん尺変わらなくても説明出来ないわけじゃないと思うんだけど、潔いくらいそこは捨ててます。この辺2作目のカーンと同じ印象なんだけど、つまり最後のカークとの戦いにあんまり説得力がないというか。だってわかんないんだもん、彼の恨み言が。
ただまあ彼のやったことが「戦わないと進化しない。そういう時代に生まれた」というのに対して、カークが「時代に合わせて進化するんだ」(だっけ、ウロ)「そうじゃなくても生きられる時代に生まれた」、その前のウフーラの言ってたことも含めて、仲間たちと協力して助け合う絆が人類を進化させていく…みたいなのが今回のテーマはなのかなあと。
そういう意味でカークってのはヤンチャはしててもやっぱり光り輝くほど正しいわけで、そんな彼が腐って心を病むほどの責任とプレッシャーを越えて探査任務の続行を選ぶ、それこそ新しいスター・トレックの始まりなのかなあと思ったらちょっと涙が。
あと正史のカークももしかしたらそういう悩みを乗り越えてきたのかも、とか思ったら今回の映画のサブタイの意味も何となくわかったような… やはり人類というものは革新を経て未来に進んでいくのかという実感をちょこっとだけ感じられたのも良かったかなと。
もちろん正史の「宇宙大作戦」という原点をやり直す(リブート)ことで、オリジナルを超えて新しい作品を生み出していくという意味でも「BEYOND」なんだろうとは思うけど。
ひとまずこの3部作が完結したことで銀河の歴史にまた1ページ…と思うと感慨深いです。 *1

映像はもうこの手の大作映画では当たり前なレベルで完璧に美しく。VFXの進化はもうすべての想像上の産物をリアルに再現できる様になったのね…と。
それ以上に素晴らしいのは、重要な舞台になるヨークタウン宇宙基地が発想からして美しすぎて。まさにあれ宇宙の宝石じゃね?もっと先の未来設定のTNGシリーズにもこんなのなかった、スゲェと言わざるをえない(当たり前)
ただエンタープライズのクルーたちは補給と休息のためにヨークタウンに寄ったはずなのに内部をろくすっぽ見せてくれないままもう新しい任務かよ…と思ったら後半のクライマックスはそこがメインに。
やっぱり都市部で宇宙船の空中戦は燃えるよなー…ってわけでもないけど、追っかけっこやアクションがあると盛り上がるね!
というかこれ空中戦とかいうレベルじゃないし。宇宙基地の構造が変わってるせいもありトンデモなスケールの描写になってるし、人がいる街中にエンタープライズ対比(全長300メートル前後)だとなかなかスゴい絵面というか、巨大人工建造物万歳\(^o^)/って気分。それだけでテンション上がるw
やはりIMAX3Dでもう一回見るべきかしら。
あとどうでもいいけど、1作目はとてもヤンチャな若者らしいビジュアルのカークの髪型がだんだんクラシックになっててずっと違和感があったんだけど、これオリジナルのウィリアム・シャトナーのカーク船長に似せてきてるってことだったんだね。やっと気がついたよw(でもクリス・パインウィリアム・シャトナーって全然顔立ちが違うからなんか変な気もするw)
 
2回目見に行ったんでいろいろ補完しました。→http://d.hatena.ne.jp/korohiti/20161026/p2

*1:といってもオレはどちらかというと「宇宙大作戦」よりは「新スタートレック」世代なんだけどw