そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

GANTZ:O

http://gantzo.jp
総監督:さとうけいいち 監督:川村泰 脚本:黒岩勉

 
原作は読んでるけどだいぶ前なのでかなりウロ。映画見てディテールはいろいろ思い出したけどこれだいぶ原作と話違うよね?
映像はとにかく凄かった!時々実写映画見てる気になるようなクオリティの映像美が半端じゃないよ。
キャラの顔のアップだとさすがに生身の人間じゃないのはわかるけど、普通の体の動きや重み、自然物の動きや色味や光と影の表現などはほぼ違和感感じないレベル。髪の毛は形が漫画っぽいのと唯一重みを感じなくてペラ感があったけど、画面全体の説得力が強いから映像自体は文句なし。
星人との戦いのアクションも実写みたいな画面にアニメみたいな動きとアクションを実現しててスゲエ。特に巨大ロボと巨大妖怪の怪獣バトルは「パシフィック・リム」感あって、このクオリティならハリウッドに勝てはしなくても負けてないって気がする。これだけでも見た価値あるよ。 いやマジで。
以下ストーリー面でネタバレあり。


ストーリーはちょっと難有りというか、東京チームのキャラが加藤、レイカさん、鈴木のおっちゃん、西くんと絞られてるんでそれだけでもガッカリ感が。まあそこはGANTZの設定自体を劇中で説明するくらいだから仕方ないと思うけど。
というか大阪編は確かに加藤が主役だったけど、ガンツ読んだことある人ほど見てる途中で混乱するんだよ。加藤って千手観音に殺されてたけどこれ初参加じゃなかったよね、時系列どうなってたっけ、加藤が再生をお願いしたのは玄野だろ…とかいろいろ考えちゃって。というか単純に加藤がGANTZのルールを知らないことに戸惑うというか。
なんでかというとストーリーの落ち部分、最後の加藤の選択をそうしたい(ネタバレ配慮)ってのはわかるし、そのオチのアイデア自体はまあ良い話でまとめたいってことでもいいと思うんだけど、この改変ってGANTZ知ってる人ほど違和感ない?オレだけ?
それはおいといても、脚本の黒岩さんはいつもドラマでは面白いので全体には問題ないんだけど、設定の説明にリアクションする加藤の理解の遅さや大阪の女がうざくて前半は入り込めなかった。(申し訳ないがたぶんオレがああいうタイプの女嫌いなだけなんだ)
メンバー絞ったのは間違ってないし、加藤への説明を通してGANTZを知らない人への説明にもなってるのはわかるんだけど、単純にその説明のテンポが悪いと思う。(演出のせいかも?)
総監督がさとうけいいちなせいか音楽の使い方にタイバニ味を感じたり、全体のテンポの悪さや構成の中途半端さは「聖闘士星矢LEGEND of SANCTUARY」思い出したり。文句言うほど悪くはないんだけど、なんか微妙というか、いつものさとうけいいちテイストだなあと思ったり。
でもまあその何もかもを3DCGの映像スゲエ!モーションキャプチャースゲェ!でチャラにしてもいいとは思ったくらい映像はすごかった。
監督は「APPLESEED」のCGディレクターで、制作はモーションキャプチャーに定評のあるデジタル・フロンティアってことで、アップルシードの最初のCGアニメのやつ見てるから余計に思うんだけど、なんかやっとここまで来たのか…と素直に感慨深いです。
キャラの絵も〈不気味の谷〉に陥らず絶妙なセンスで3D化できてるし、夜の都会に映えるガンツスーツの青い光とか武器の煌めき、バイクカッコいいし、妖怪星人たちの気持ち悪さと怪獣感などなど、グロとか気持ち悪い描写も多いはずなのに、絵的にはとにかく美しい。必見。
 
デジタル・フロンティアの方にGANTZ:OのCGメイキングがあったんで置いときます。

映像的には大満足だし、話も杏さんの「君を死なせへん!」に感動できるなら泣けるかも。(あのオチも込みで?)
できれば玄野くんの活躍もフルCGで観たいなあw