そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

デスノート Light up the NEW world

http://wwws.warnerbros.co.jp/deathnote2016/index2.html
監督:佐藤信介 脚本:真野勝成 原作:大場つぐみ小畑健

 
見る前になるべく前情報は入れないようにしてたんだけど、「頭の悪いやつらの頭脳戦」って言われてるとかあまり評判が良くないってのはちらっと見ちゃって。
でもこれはこれで、デスノート=頭脳戦てのは忘れてアクションものだと思えば普通に面白かったですよ。
ただちょっぴり惜しいとこがあるんだけどそこは後述。一応最後にどんでん返しがあるのでネタバレは禁止ってことで。
というか制服姿の高校生女子がやたら多かったけど、どうも菅田将暉目当てっぽいのが興味深い。菅田将暉であれくらい呼べるのか−と思ったんだけど、そういうことじゃねーや。ちらっと耳に入ったは会話を聞くにデスノートをまったく知らないで観に来てる人がいるってことだよw 若干何がなんだかわからなかったらしいけど、それは説明不足のせいじゃないよ。デスノートの説明はちゃんとあった。そのSF?設定を納得できる客層かどうかって話だなw

とりあえず東出くんにしても池松くんにしても菅田くんにしても相当カッコ良くビジュアル優先で撮ってるから、評判はともかく観て損はしなかったです。戸田恵梨香もちょうどいいビジュアルだったし。
でも佐藤監督ってことを考えると、こんなもの?っていう物足りなさはあるかも。ストーリーにはもうちょい何か驚きというか、クライマックスのどんでん返し以上にインパクトが欲しいなあ。
だから余計にあの展開ならキラの正体にはもうちょっと突っ込んで欲しかったところ。海砂の最後はちょっと悲しかった。泣ける。
以下ちょっぴりネタバレ気味というか、見た人だけどぞ。
 
 

まあ若干、今回の竜崎(池松壮亮)はLの後継者というならもうちょっと一手先くらいは読んで動いて欲しいけど、たぶん二時間の尺の中でその辺のこと考えさせられるとラストの衝撃は薄れるような気がするからこれでいいのだな。
デスノートのルールを熟知してれば予想はつくかも…って意味では、これはこれで続編としてもありだと思うし。
ただデスノート対策室のメンバー、三島(東出昌大)は主役の1人だからいいんだけど、それ以外があまりに頭数合わせっぽいし、みんなとにかくマスクくらい持ち歩けよというツッコミされる状況はどう考えても頭悪すぎると思うんだ。あの部署にいて常にマスクとサングラスを持ち歩かない理由を教えてくれよw
あと松田(青山草太)!前のデスノート組からの続投キャストのわりに役立ってるわけでもなく、そもそも対策室が本名を知られてない人間というなら外しとけよとしか。(アドバイザーじゃダメなのか?)
紅一点の七瀬(藤井美菜)もそのエピソードいるかな?って思ったし、結局政府云々っていうのも興ざめといえば興ざめ。だったら対策室いらないじゃん、ていうかそのために必要だったってはっきり言わせていいし、むしろロシアやアメリカにもデスノート落ちてるのに両大国は何してるのって思うし、紫苑がどうやってその2冊を回収したかって話はスルーなのかという。1冊だけでも超強力な兵器だよ?
そういうとこの詰めの甘さ、映画見ながらそこに突っ込まざるをえない、気がついてしまうってとこが余計に頭悪い話に見えるんじゃないかなあ。も何をやりたいのかイマイチ分かりづらかったしなあ。

何となくまとまってはいるんだけど若干話が整理されてなくて、竜崎や三島が戦う真の相手がサイバーテロリストの紫苑(菅田将暉)じゃなく〈生きているかもしれない〉キラだとか、劇中で言及しつつ途中からぼんやりさせてるから逆に紫苑のやってることがイマイチよくわかんないってことかと。愉快犯ならそうでいいけど、そういうわけでもないキラ信者だし。
というかキラの後継者については、もうちょっとちゃんと前面に出した方が切なくて好みだったかなあ。まあそこちゃんとやって突っ込むと最後のドンデン返しに関わるし、聡い人はオチに気がつくと思うけど。
でもストーリーが分かるかどうかじゃなく、そこボンヤリさせるとこの話でやりたかった切なさとか悲しさ、世の中を良くしようとして正義を行ってるつもりだったのに「デスノートを手にしたものはみんな狂ってしまう」が響かないと思うんだ。そもそも前作のデスノートでのキラ=夜神月がそうだったって意味でも。
その辺の今回のキラの正体と海砂の行動、紫苑が目指したものを上手くリンクさせて、結果として前のLと同じことになってしまう竜崎と対峙させればもっと切なくなったのになあと。
それと最後、三島がああなる(ネタバレ?)ならそこをもっと突っ込んで、明確に彼がどう思ったのかは見せてから終わってほしかったかも。だってそれでいいのか竜崎は。
だから彼がLの後継者だと言われても…みたいな気分になるのは確かだし、そこはもう少し説得力欲しかったです。
やまだ豊氏の音楽もそういう雰囲気で盛り上がってたので、そこがとてももったいなかったよ。
まあでもそこそこは面白かった。

いいけどこのポスタービジュアル、スゴいネタバレじゃんよ! (゚Д゚)