そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

http://starwars.disney.co.jp/movie/r1.html
監督:ギャレス・エドワーズ 脚本:クリス・ワイツトニー・ギルロイ

 

スター・ウォーズ」シリーズの「エピソード3 シスの復讐」と「エピソード4 新たなる希望」をつなぐ、これまで語られることのなかった物語を映画化。
「エピソード4 新たなる希望」でレイア姫R2-D2に託した帝国軍の最終兵器「デス・スター」の設計図は、いかにして反乱軍の手にもたらされたのかを明らかにする物語となり、一匹狼のヒロイン、ジン・アーソが、反乱軍の仲間とともに、帝国軍からデス・スターの設計図を奪う決死のミッションに挑む姿が描かれる。
。主人公ジン・アーソ役は「博士と彼女のセオリー」でアカデミー主演女優賞にノミネートされたフェリシティ・ジョーンズ。監督は2014年のハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」のギャレス・エドワーズ。(「映画.com」より)

 
ローグ・ワン、素晴らしく面白かったよ!
従軍ドキュメンタリーという前評判そのまんま、というかまるきりブラックホークダウンだった。
あと「装甲騎兵ボトムズ」に対しての「機甲猟兵メロウリンク」みたいなものというか。 *1
オレ今まで特にSW信者じゃなかったけど、こんなに面白いもの見せてくれたギャレス・エドワーズ監督ありがとう!最後マジで泣けた。絶対もう一回見に行く。今回は2D字幕だったんで今度はIMAX3Dで観たいです。
一応前の日にすっかりうろ覚えなEp.3をざっくり見返したんだけど、時間的にはあれから20年くらい経ってるんだよね。
そしてEp.4のこれまでのあらすじの「ジェダイ騎士団と銀河共和国が滅亡して久しい時代、かつて平和だった銀河系は銀河帝国による圧政下にあった。そんな中、反乱同盟軍のスパイが帝国の誇る宇宙要塞である初代デス・スターの極秘設計図を密かに盗み出す事に成功した。」からよくこういう話として繋げたなあと。
たった2行の出来事だけど、それよりもこの話がEp.4直前の出来事だったってのが感慨深いわけで。帰ってきてEp.4の冒頭を見返したら本当に繋がっててスゴい感動した。というかこのまま4,5,6と見返しちゃうよ?
もちろんこんな大騒動が起こってる今この時、辺境の惑星タトゥイーンの砂漠でルークがのんびり暮らしてたかと思うとそれもいろいろ感慨深いw

映像的にはイマドキ風のリアル寄りだけど、全体としてはVFXとかやり過ぎ感がなく、むしろここからEp.4に続くから新しすぎないところもよかった。(逆にスゴいVFX使えないってのも難しいよね)(戦艦とか戦闘機がやや玩具っぽく感じるとか)
とにかくヒロインのジン・アーソがめちゃ可愛い。キャラも今までいなかったタイプだし、エピ7のレイもだけどすごく今風のビジュアルのヒロインなので、逆に最後に出てくるレイア姫が新鮮な感じというかw(婉曲的表現)
ストーリーとしてはデス・スターの設計図を盗み出すって話だけど、前半はキャラ紹介がうまくいってないというか(オレはジンの性格がいまいちつかみにくかったんで)ちょっともたもたしてたように感じたかなあ。
改めて全く知らないキャラを2時間の尺のなかで出して、説明してお話としてのけケリをつけるって大変な作業だなあと思ったり。
まあ後半、チームローグ・ワンが結成されて惑星スカリフに行くあたりからは完全に戦場ものになったせいか、話もわかりやすくなって面白かったけど。
あととにかく最後の最後の艦隊戦、あまりにも子供の発想すぎて度肝を抜かれた。ギャレス・エドワーズ監督スゴい!。ハンマーヘッドカッコ良すぎる!!!
 
ざっくりと以下ネタバレありで感想を。細かいとこは触れないけど、感想なのでラストのネタバレには配慮しないですよ。
そういやこの世界って科学技術は惑星間を行き来したりデススターを作るくらいすごいのに、いまだにアナキンがあんな状態ってどうなの?20年かかっても肉体の再生ができない程度のバイオテクノロジーしかないっていろいろ不安になるよ。大丈夫かw
あと盲目のチアルートがフォースを信じて戦場を歩くとこ、「龍馬伝」で戦場を三味線弾きながら歩く高杉晋作(@馬関の戦い)を思い出した。いいシーンだったのに!><
 
 
しかしSW信者じゃないのに(あまり思い入れがないって意味で)この話がすごく泣けたのは、この2時間位の話の中でヒロインのジンが受け取った「希望」を信じて命がけでミッションを遂行することの力強さかなあ。Ep.4の「新たなる希望」はもちろん当時は運命の子、ルークとレイアの事だったんだろうけど、この映画を観て、これも〈新たなる希望〉だったのかと気がついた。
ジンが父親の遺言を信じて成すべきことをしようと行動することや、キャシアンと集まってきた仲間たちが大義のことをいうとか、あとパイロットのボーディーが裏切ったのも帝国の圧政に気がついた贖罪からだとか、そういう自分の信じることのために彼らが命がけで戦ったということが反乱軍を勝利に導くんだなあと思うと泣ける。
以下ネタバレでいうけど(注意はしたよ)……ローグ・ワンが帝国のシタデル・タワーに乗り込んだのはいいけど、情勢優位を悟った反乱軍が加勢に来てくれたから、まさかそのまま全滅エンドだとは思ってなかったよ。K-2がやられた時正直、あ、ヤベ、これみんな助からないやつか…?と思ったんだけど。というかあいつラピュタのロボット兵に似てるよな。キャラも立ってたんで余計に悲しかった。
チアルートとベイズパイロットのボーディー(この人思ったより優秀よね)のあたりでは、これは「七人の侍」かなーと感じたし。
なんかチアルートとベイズの最期も良かったけど、ボーディーが「やったよ、ゲイレン」って言ったとこで泣けた。彼はゲイレンを信じて帝国を裏切り、彼の残した「希望」を信じて死んだってことじゃん。
反乱軍が来たあたりからはもうハラハラ・ドキドキしっぱなしで、目的は設計図を反乱軍に送ることなんだけど、とにかくシールド、シールドさえ破れば…でもちろん送られることはわかってても問題はそこじゃないっていうあの展開も上手いし。
でもそこで助からないのがまた悲しくて。あの二人の最期が泣けてなあ。しかもあのデス・スターのレーザー砲って意外と誘爆が早くて助からないのを前半で見せてるから、もうダメってのはわかっててもちょっとだけ奇跡を信じてたのに… なんで助からないんや…
あと展開的には、デス・スターワープアウトしてきた時、あまりにカッコよくてちょっとした絶望感を感じたのと、とにかくシールド破るとこ。あそこのハンマーヘッドが突っ込んでくるのがあまりに力押しすぎてちょっと笑っちゃったのと、まさかと思ったけどスター・デストロイヤーが押されて落ちるのが(宇宙空間で「落ちる」ってどうなの?)、ああこれ子供がよくやるやつだ、まさかの子供の遊びを真面目にやってしまうという間抜けさとその絵面の説得力がすごくて、本当にどビックリしたよ(笑)
いやーほんとにリゾートっぽい施設でのゲリラ戦と宇宙の艦隊戦、両方見た目的にも面白かったし、盛り上がった!楽しかった!
そしてチームが全滅エンドでもそれが反乱軍の勝利という希望に繋がってて、すごくなんというか一言では言い表しがたい感動だったのですよ。そう、めったにないけどほんと感動した。
運命に導かれて集まった反逆者(ローグ)である彼女らが未来に希望をつなぐミッションをやり遂げたことと、そのため犠牲になってしまったことに後悔もなくそれを受け入れて死んでいくこと。美しい英雄的行為だと讃えるわけじゃないけど、そういう大義のために死んでいくことがとても崇高だなあと感じるような話だったんだよね。
そういう意味ではとてもエモーショナルで、人によっては若干過剰に感じるかなあとも思うけど、映画がすごく出来が良かったんで本当に面白かったです。というかSWって面白かったんだなあー(笑)