そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

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仮面ライダービルド#48「ラブ&ピースの世界へ」

テレ朝 http://www.tv-asahi.co.jp/build/ 東映 http://www.toei.co.jp/tv/build/
脚本:武藤将吾 監督:柴崎貴行
『新世界の扉よ、開けー!』
 
ものすごく緊迫した状態で新世界の扉よ開けと言いながらパンドラボックスの蓋を閉めようとする戦兎はちょっとおもしろすぎだろ…とはさすがに言いませんが(言ってる)、万丈とともにエボルトから黒いパネルをむしり取って一撃食らわしてからの間髪入れない美空と戦兎の連携プレイで箱完成というハラハラドキドキ感、そして全エネルギー放出したジーニアスボトルの消滅は今までにないクライマックス感でした。
感想まとまらなくて遅くなったけど珍しくこのためにちゃんと朝起きてリアルタイムで観てたんで余計に気持ち盛り上がった!
そしてわかっちゃいたけど幻さん…あああ…
仮面ライダーとして命をかける、戦兎のいう「ラブ&ピース」であり、自らの信念である「大義」のためにという幻徳もとっくに覚悟を決めてるわけで。この状況で生き残るとは思ってなかったけど最期までやりきった!
BBQの日にカズミンと後始末しながら今までのことを赦すと言われたとか、立派な政治家になれよと言われたとか、本当にヒゲとジャガイモのコンビはサイコーでした。(いいけど「ヒゲ」ってアダ名、武田くんのアドリブなんだって?)
面白おかしいキャラすぎるだろと思ってたのに、最期はそんなカズミンに「力を貸してくれ」と言って気力だけでエボルトに立ち向かって面割れとか、幻さん最期まで最高にカッコ良かったよ…(つД`)
最初の方の展開からしたらまさかこんな複雑な思いを持った、その上で捻れまくってたけど実は育ちも良い素直ないい子という味わい深いキャラになるとは思ってもなかったよ。本当なら死なずにぜひ幻さんにこの国の復興をして欲しかったよ。この国ってか、壁がある世界の地球だよ。

たださ、若干スッキリしない、引っかかることがあって。
なんつか、桐生戦兎ってもちろん人類のラブ&ピースのために自分を犠牲にすることは厭わないのはわかってるんだけど、彼の中の葛城巧はそれで納得してるのかっていうね。
この場合の葛城巧ってのは戦兎が思い出してない分の記憶、今のところ研究者としての間の記憶を全部引き受けてる葛城巧って意味だけど、そっちがまだ解決してないからなんとなくそれがすべて桐生戦兎としての決断であり信念なんだとは言い切れないんじゃないかと思って。
なんで葛城巧の記憶のことをクリアにしてから最終決戦にしなかったのかなあ。まあ最終回でなんかあるんだろうけど、どうせならジーニアスのところで葛城巧終了でよかったんじゃないかなと。
前回のカズミンのブリザードナックルとドライバーのことも、戦兎にはカズミンがそうするだろうと思って渡したと思えちゃうのが。
だから万丈に最後まで生き残れというのはいいんだけど、彼がエボルトの遺伝子を持ってるのは確かだから本当なら残しちゃいけないはずなんだよね。
というかあれって本当の意味としては、仲間がみんな倒れても万丈は最後まで生き残って命がけでエボルトを止めろって意味で、命ながらえろって意味での生き残れじゃないよねえ。エボルトの遺伝子を持ってる万丈が一番の切り札の可能性があるってことは織り込み済みなんだよねえ。
その辺、突き詰めると微妙に上手く噛み合わなかったところが若干気になるというか、内海がサイボーグでしたーというよりも戦兎の気持ちじゃなく天才物理学者の思惑として気になる。
どちらにしてもこれ、カズミンを止めずに見送った美空も、結局最後までこの戦いに付き合った紗羽さんも、誰一人彼らが犠牲になること自体は仕方ないと止めもせず(今回さすがにやめてとは言ったけど)ただ逃げずに見守るってのが辛い。特に美空のあの泣きそうな表情をみるにオレちゃんの方が泣きそう。

その反対にすごく引っかかるのがタワー周辺の民衆たちのすごく無責任に聞こえる仮面ライダー頑張れコールで。
映画のときに操られていたからとはいえ仮面ライダーを戦犯として殲滅させようと追いかけていた一般人が、タワーの中で何が起こってるのかはわからないのにライダーを応援するというのがすごく違和感というか。あの人たち逃げずにあそこにいるのって、タワー周辺なら消されないから一番助かる可能性があると思ってんだよね?
しかも現実のエキストラさんたちに罪はないと思うけど、腕を突き上げながら「頑張れ」だの「助けて」だの、なんか状況と噛み合ってないというか。応援…ではないよね。
幻徳が聞いた助けを求める民衆の声は仮面ライダーたちを具体的に応援してるわけじゃなく、この状況を打開して平和を取り戻して欲しいという彼らの祈りの声だよな。(そういやタワーの外の声がよく聞こえるなあと思ったけど聴覚数十倍性能のライダー耳ってことだろかw)
彼が政治家を目指すなら聞くべきはまさにその名もなき民衆の声であって、その上での大義=希望ってことなので、民衆が叫ぶ限りその声を聞かねばならんのかと。
「親父…少しは近づけたかな…」
と言って消滅する幻徳の影がローグだったの、え、そこでローグなの?と思ったけど、幻徳としての信念は大義のための犠牲だろうけど、その心は仮面ライダー=戦兎のいうこの世界のラブ&ピースってことだったのかな…と。実際にはよくわかんなかったんだけど。
だから最後に幻徳が葛城巧じゃなく「桐生戦兎」と呼んで消えてくのはとても感慨深いというか。
そして幻徳が消滅したところじゃなく、エボルのトリガーが壊れて美空が「トリガーが壊れた…」、紗羽さんが「幻さんが…止めてくれたんだ…」っていうとこの方が泣きそうに。彼は自分の犠牲の結果を見ないまま消えたけど、それはちゃんと報われたんだと思うと…(´;ω;`)
それにしてもこないだからなかなか最強完全体を維持できないエボルさんも気の毒っちゃあ気の毒w
そんな犠牲の上にやっと新世界の扉が開いたけど、本当にA+B=Cになるのか。
そういやこれってジョジョ第7部のラスト、プッチ神父が作った一回りして新しい世界になったみたいな感じだなあ。だって「覚悟」の物語だし。メイド・イン・ヘブン、新世界は天国じゃあないよね?(ひとりごと)さすがに龍騎の時みたいに微妙なパラレル世界エンドってのはやらないだろうけど、ああいう苦い感じじゃなくなんとなくビルドはハッピーに終わればいいなあ。
とにかく最後まで生き残れって言われたのに「戦兎… ありがとな!」とかいって飛んでいくなよ、万丈〜!おまけにクローズマグマのあれ、ものすごく打ち上げ花火に見えたよ…もっとなんか違う感じがなかったのか…
 
予告。
あああ、とうとう最終回……戦兎の最後の実験とは。葛城巧は消えるのか。というかあのシーン戦兎の服が破れてないんだけど新世界なの?!

東映公式。
「育ちの良さから人よりも長い青春を送った人、恵まれているがゆえに迷いの多い人生を送ってきたキャラクターでした。」
今さらそんなこと言ってくるなよー悲しくなっちゃうじゃないかよー(´;Д;`)
 
ちょうどこういう記事きてた。やはり「カズミン」より「カシラ」だなあ。カッコイイ!