そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

アイスな仕事

3/9の読売新聞の編集手帳のコーナー、ある事件の話の入りにしてた明治の隠語の話ですが、泉鏡花の「婦系図」と尾崎紅葉の「金色夜叉」を引き合いに出して、「高利貸し」に「アイス」というルビを振っていると言う話。高利貸しを氷菓子に掛けてるんですが、こういう言葉の感覚ってすごいものがありますね。
言葉としてはシャレなんだけどその仕事の内容まで何となく表してて、改めて文章を生業とする人たちの感覚の鋭さに恐れ入ります。
そういえば昔の洋画の邦題なんかも、映画会社の人たちが苦心惨憺してつけたという逸話を時々聞くことがありますが、言葉の選び方といい内容をいかにも表してるタイトルといい、タイトルがよく出来たときは客の入りも良かったそうで、そういうのは面白いなあと思います。(ただ洋画の邦題については反対意見もあるので、そういうことがいいか悪いかはまた別としますが)
でも最近の原題そのままのタイトルは原題が良ければいいんだけど、やっぱりあまり趣がないなあと思うんですよね。直訳して様になるものならまだしも、固有名詞とか人名とか単に言葉だけとか、制作国の言語や文化を知ってれば意味を持つタイトルも、日本語のカタカナで書くと何じゃそら?ってことがよくあるからなあ。(これは映画に関する情報が特に日米間で混乱しないようにという配慮で、なるべく原題をと言うことになったと記憶してるんですが…特にメジャー映画は)
まあ何となく、言葉に鈍感ではいけないなあと改めて思った次第です。