そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

仮面ライダーカブト「第48話」

東映http://www.toei.co.jp/tv/kabuto/index.asp テレ朝:http://www.tv-asahi.co.jp/kabuto/
『おばあちゃんが言っていた…正義とは俺自身、俺が正義だ』


感想といっても、予告まで見た時点でもう天道がカッコよければ何でもいいや的な投げやりな気持ちになってんのは確かですが(笑)だってカッコよすぎるよ、予告の天道様。
こないだからつらつら考えるに、カブトで語られるべき物語はすでに失われてるんで最終回前といっても最終回に向けて何か期待するものがあるとは思えなくて…謎解き物語ですらなかったカブトという番組の、パズルのピースを埋め込む作業がなされてるんだなあとボンヤリと思ってるというか。響鬼の時も確か似たようなことを言ってたんですが、あの時は事情も事情だったんでどんな絵でもいいから完成させてくれればいいやと思ってたんだけど、カブトの場合はどんな絵かは何となく判ってるんだけど、足りないところが多すぎて完成しないんだろうなーと思ってしまうのが残念なのか。*1
一応面白いとは思ってますよ。そういう意味では最終回が待ち遠しいんだけど。
つことでえーと、感想というよりは思いついたことを連想ゲーム的に。
 

■ネイティブ根岸の理想の世界

以前、人間を守ると言い切った田所さんがどんなに人間を守ってもその姿がネイティブである以上、一般市民から見たら「ワームとネイティブ、どこが違うんだ?」と思っても仕方のないことですね。
だから加賀美が言うべき言葉は『この人はワームじゃないんです』ではなくて、少なくとも「この人は人間の味方です」だろーと思うんだけど、そんなネイティブ田所を恐怖の目で見る一般市民への絶望も加賀美にはないようで。(加賀美がちょっと哀しげな目をするのはツボでしたが。佐藤くんGJ)
加賀美としては、たぶん自分たちが正義のために働いてるということを、いつか世間も判ってくれる…程度の認識なんじゃないかと思うのですが。むしろ辛いのは加賀美じゃなくて田所さん(要はデビルマンだよな)なんだと思うんだけど。
人間とネイティブ、人間と人間の争いをなくして理想の世界を作りたいというネイティブ・根岸の理想。大体こういうこと言うのは独裁者だと思うんだけどさ。*2 その欺瞞的な理想にまた加賀美はコロッと騙されちゃったわけですね。加賀美は「俺は俺だ」と言いながら、知り合ったばかりのよく判らない誰かの耳障りのいい言葉には騙されちゃう、矢車さんの時から変わってないなあと思った次第。(明らかに気持ち的には負けん気で反発してる天道の言うことを信じないのもこのときと同じ)
加賀美がついこの間、何か「絆」があると確信した天道ですら信じられないと敵意を表すのは、今まで一緒に暮らしてた夫(いつの時点でワームになったのか判らないのに)を人類の敵だと恐怖して倒されるのもやむなしと思う奥さんと同じではないかなあ。(旦那が知らない間にネックレスを着けてる奥さん…一体この家庭に何があったのか?)そんなんでいいのか加賀美?事情を話してくれなくても何かあると信じることは出来ないのか?そのつもりで行動することは出来ないのか?
 
『可哀相にねぇ。命ある限り生きていきたい。その想いは全ての生き物に於ても同じじゃないかなぁ。…彼らはちょっとやり方を間違えただけなんですよ』
怖い根岸さん。このセリフを深読みすると、結局ワームもネイティブももともと同じで(形が違うのは便宜上というかひょっとしたら単に番組的なだけかも知れないけど)根っこは同じ、人類を侵略にやって来たことには変わりないんだよね。"やり方を間違えた"ってのは結局、命を惜しむのは生物として当たり前だから、擬態した相手を殺して成り代わるんではなく、殺さないでいつの間にか人類に紛れていけばいいってだけだよな。でもその中で果たして「人間」が存続することを許されるんだろうか?ワームの体液を踏みにじる根岸さんは、青臭い理想を口にはしてるけど、そのためには手段を選ばないってことに他ならなくて、たぶん敵対してるワームはもとより、人間ですら同じなんだろうなとしか思えないんだよな。(あとで全人類のネイティブ化というのが明かされますが)
むしろ、正体を指摘されただけで本性を現わしてしまうワームの単純さに比べると、今まで巧妙に正体を隠してたネイティブの方が油断ならないって感じ。根岸さんの物言いを聞いていると明らかにネイティブの方がワームより上みたいに聞こえるし、グループ的に群れるだけで擬態にしても何か展望があるわけでもないワームより、組織立って行動してるネイティブの方が頭使ってると思うのはそういうもんかも。
 
そこで邪魔になるワームを"人類の敵"と見なして一掃するというのは、ネイティブにとってだけ都合のいい展開なんだよな。そして緑の石によって人間さえもネイティブに変えてしまって、それこそネイティブだけが作る理想の世界にしていけばいいという構想があると思うんだけど。でなきゃ、擬態くんのように人間をネイティブにする実験なんかするはずないし。ただ人間がネイティブになったとして、それは「ネイティブ」なんだろうか?
ひょっとして「ワーム」というのは地球に来る前に他所の星で同じようにしてネイティブ化したけど、別進化してしまった個体なのでは?例えばひよりみたいに。だとしたらワームがネイティブと敵対してるのは、侵略された怨みでネイティブを殲滅しようと追いかけてきてるってこともありえるんでは?ちょっとSF的だけど。
それとはまた別に、間宮麗奈が緑の石を持っていたこと、ひょっとして間宮麗奈はもともとはネイティブだったってことはないかなと思ったんだよな。エリアXの秘密を知っていたことといい、三島と結託してたことといい、ひよりを独自に調べようとしていたことといい、もともとネイティブでネイティブのやり方が気に入らなくてワームの方に付いたとか?擬態出来るもの同士で見た目の問題なんか問題じゃないよな。サナギ体出てないけど。
 

ZECTの秘密

ちょっと気になるのは、田所さんはどこまで判っているのか?ってことです。
以前田所さんが三島にエリアXに連れられてってZECTの秘密を知り、辞表を出そうとしたけど加賀美の説得で思いとどまったことがあります。
田所さんがもともとのネイティブだったとすれば(ネイティブ化人間ではなくてね)根岸の思惑に関係なく、田所さんのスタンスは天道に言い切った通り「人間を守る」ということです。もし根岸の最終的な理想が人類のネイティブ化だとすれば(これは決定)、それとはまたちょっとベクトルが違うと思うんだよね。まあ下っ端とトップの思惑違いなんかよくあることだけど。
そうすると立川大吾もどちらかというと田所さん的な人類の味方ということになり、ネイティブの考え方には2種類あるってことになる。人間を殺さないのはそうだけど、単純に人間と共存していこうっていうネイティブと、人間の中身はそのままで外側をネイティブに変えて同質化してしまおうってネイティブたち。
前者はともかく、後者は許されることなのか?変化したものであっても人間ではないということでは、本質的にはワームの擬態と同じなんだよな。それは影山がいちばんよく体現したと思うんだけど。後戻りできないってことは人間じゃないんだよ。
話をもとに戻すと、田所さんがZECTに絶望したのは人類を守ると思っていたZECT=ネイティブが人類ネイティブ化を考えていたからじゃないかと思うのが普通なんだけど、それを知っててもなお田所さんは人間を守るといったんだろか?
そしてそれを知ってたとしたら、田所さんはネックレスをワザと岬さんと加賀美には付けさせなかったということになるんではないかなーと思ったんだよね。だってネックレスをつけてれば人間なんだから、付けてないってことは人間かワームか判らない、素性の知れない人ってことになるし、そんな人たちが配ってるワーム探知ネックレスなんて信用出来ないじゃん。
 
以前矢車さんがやさぐれちゃったのは田所さんと同じ秘密を知ったからじゃないかと書いたことがあったけど、矢車さんもZECTの秘密を知ってしまいZECTに忠実だった自分に絶望したのかなと思ったんですよ。
だったら影山がネックレスをつけるということがどういうことになるかは知ってたわけです。(あ、テキトー書いたよ。*3 これは知らなかったかも。ネイティブ化の方法までは判んないだろな)兄貴は弟がしたことがすでに取り返しのつかないことだから、あえて一緒に旅立つ決意をしたともいえるんではないかな。(ライダーに変身出来る影山がどうしてワーム探知器が必要かどうかは謎なんですが)
矢車がホッパーを手に入れてたってことは、少なからずZECTの核心、エリアX(もしくはエリアZ)に迫ってたってことでもあるんだと思うし、そこで誰に託されたのか、それとも自分で見つけてきたのかは判らないけど、真実とホッパーを手に入れた。
でも何かを託されたにしても彼としてはやる気がなかったというよりZECTに協力する気はなかったんだろな。だって現状ワームを倒すってことはZECT=ネイティブに協力するってことだから。それならあのヤサグレっぷり、話に絡まなさっぷりは判らんでもないよ。今になってみるとね。(たぶんもともとは出てきたタイミングからして、カブトとガタックの暴走をそれとなく止める役割を持ってたんじゃないかと思うんだけど…)
 
そして三島。
『もう狸の化かしあいはよしましょうよ』というのを聞くと、三島がネイティブ化したのは根岸と接触後のような気もするんだけど。今まで「人間は機械と同じだ」と嘯いていた三島からすれば、人間として陸に仕えるよりはネイティブ化して力と権力と世界を手に入れるほうが、(ひょっとしたら根岸さえ出し抜けると思ってただろうし)彼の野望の終着点としては美しかったのかなあと。
「全人類をネイティブ化する道具としてのネイティブ」ってのはいまいち意味が判りませんが、根岸の怪しげな視線を見るに、タダで最強ネイティブ化をさせたワケが無いと思うんだよ。タダほど高いものはないって天道も言ってたしね。
あと陸の間違いは、そもそも三島みたいな奴を部下にしといたことなんじゃないかしらん?三島がどうして暴走スイッチ存在を知ったのかはともかくとして、陸は余りにも「人間」を信じていたんではないかなあ。ワームやネイティブにだって敵と味方がいるんだから、人間にだっていい奴も悪いやつもいるだろうに。(お、井上っぽいw)
 

■カブトで一番の被害者

ひよりと樹花。ひよりについてカブトで語られるべき物語はすでにないので、スルー。(たぶん本来、ひよりは暴走設定に関わる特殊なネイティブとして設定されてたんだろうと推測しますがそれはもう失われてしまった設定だと思うので…)
樹花のいうおばあちゃんの教え、『料理は人から人へと受け継がれ、その味は人と人をも結ぶって』が先週気を失う寸前までも天道を信じていた蓮華の信頼に報いた天道の行動(オムライス)と、そこに置かれた封筒の「天」の文字を見て微笑む蓮華ってことで、一宿一飯の恩義を忘れなかった忠犬蓮華たんと、あんだけ飯を食わせてもらっていながら天道を信じられない加賀美を考えると、ああ…
たぶん今回のひよりと天道も食で繋がってるんだろうけど、そう考えると初期の「僕がそばにいる」という言葉で信じる信じないといってたことよりも、ひよりの料理の腕前を信じる天道の言うことを信じるひよりの方が、何となく納得いくかなあ…って気はしなくもないよ。迷走しすぎ。
 
『やはりそういうことか…』確信あったんじゃないんですか、天道さん!(笑)いやでもここの天道様は美しかったんでそれでいいです。ありがとう巨匠!一応、天道がつけてたのは根岸の部下ですね。
 
擬態くんが人間だったのは、まあそうかなと。
そもそも天道が何の根拠もなしに「ワームだ」と断じてただけで(まあ間違いではなかったけど)擬態くんがワーム(ネイティブ)だという証拠はなかったからな。本性だって現わしてないし。ま、どうせ天道のことだから、あてずっぽうだとは思うけどさ。
一瞬天道(というか日下部総司くん)の双子の片割れかとも思ったけど、それだといくら何でも天道のあの反応はないしな。ひよりへの執着も、擬態した時期によっては天道の本心かとも思えたけど、むしろこれだと擬態した天道の「ひよりを守る」という思いと、実際ひよりに助けられた故の、擬態くんのアイデンティティでのひよりへの執着のような。
しかしそうだとすると、擬態くんは何者なんだろう?マスクドライダーシステムのテストとか人間のネイティブ化の実験とか、そんなここ数年のことじゃないよな?下手したら35年前からすでに捕らえられて人体実験されてたってことになりかねんが。(そもそも天道の持ってるベルトは7年前に擬態両親からもらった物だし)天道に擬態させたのは、ひょっとしたら天道がカブトの資格者になってしまったからではないかと思うんだけどさ。
どっちにしても、記憶をなくすくらい擬態&人体実験て、可哀相すぎる。ガタックのベルト、死んだ加賀美を生き返らせてたけど、その実験ももしかして擬態くんでやったの?それを思うと本当に泣ける。
「自分が自分であること」がカブトのテーマのひとつだとすれば、今の彼は一体何者なんだろう?自分が何者か判らないまま、今更『この世界で生きろ』っていわれても。
天道は自分の擬態が存在することを許したんだけど、そういう問題でもないような。それとも本当の正体を知っているのか?『世界はお前の敵ではない』の真意は?単にこの世界を壊してやるといった擬態くんへの許しであり救いなのか?
自分のことを知った擬態くんが怒りの矛先を根岸たちに向けるのは当然。ひょっとしたらひよりも根岸たちの実験だったのかも?それならひよりも擬態くんも同じく根岸の犠牲者だし、記憶があったにしてもなかったにしても、擬態くんがひよりを連れて世界の外側に逃げたのも判らんでもないなあ。ってそんな話なのか?いやその方がこの二人の逃亡としては判るんだけど。もちろんひよりは事情は知らないから、天道が迎えに来るまで帰れないと思い込んでただけだし、だから擬態くんをおいて元の世界に戻ったんだけど、今更ながらそれは余りにも可哀相だったよな。
天道が誰かを守るということで生かされていたというのなら、擬態くんだってひよりを守るということで生きていけたんだから。
 

■迷える小羊

ゼクトルを率いて天道と対峙する加賀美、またシャドウの時と同じこと言ってるね。
天道が自分を正義だと言い切るのはいいんだけど、視聴者としては加賀美が状況を判ってないのが判ってるだけに、どうにも対等な戦いじゃないんだよね。だから加賀美のバカ…と。ホントに天道との「絆」はなんだったんだ?
天道の『お前は天のもと、地の道を往ってくれ』に『そんなこと言われなくても、俺は俺の道を往く』と返す加賀美。全然判ってないよ、加賀美ぃ〜!
天道の言う「天の道」はこの世界の理のことだと思うけど、その上で「地の道」を往けってのは「人の道」のはずなのよ。だから人間をネイティブ化して「侵略」しようとするネイティブ根岸に与するのはおかしいわけで、それを言ってるのに加賀美は気がつかない。「俺の道」って、ネイティブに味方するのはお前の道じゃないだろうと思うんですがね。根本的に間違ってることに気がつけよな。まあもっと判りやすく言えよってのもあるだろうけど、ネックレスのことを言っても信じないんじゃ、しようがないよな。
大体さ、加賀美のいう「俺の仲間」はネイティブのことじゃないだろ?田所さんを信じたのはそれが田所さんだからであって、ネイティブだからなワケじゃないでしょ。どうしていつも価値観が転倒してしまうのか。(そして蓮華が天道に怪我をさせられたことはもうどうでもいいのね…こっちの方が重要じゃないか?天道に対する怒りとしては。ネイティブよりは「仲間」なはずだぞ)
というかさ、天道はハイパーゼクターを使わないのに、当たり前のようにゼクトルの援護を受けてカブトを倒す加賀美。それでいいのか?「平和の敵」を倒すためなら手段は選ばないって、それはどうよ?
天道が死んでないだろうということは当然だけど、本当にこれでカブトを、天道を葬り去ったと思ってるんだとすれば、いろんな意味で大うつけとしか思えない。加賀美の複雑な表情からはどういう腹なのかが読めないんだけど、倒してよかったの?マズイだろ?というか、ここでどうして根岸の理想に準じて天道を倒してもいいと思えるのかが判らない。どうしてそんなに根岸を信じられるの?加賀美。
陸を助けに行った加賀美。陸に『カブトは…?』と問われて『カブトはもういない。俺が倒した』というのを聞いてパパンがガックリするのがもうどうにも…。まさか息子が自分たちの最後の切り札であるカブトを倒すとは思ってもなかったろうな、パパ。
 
そして陸の激白にやっと加賀美は真実に気がついたんだけど、この人、この時点では自分が天道に何をしたのか、まだその本当の意味に気がついてませんよ。というか加賀美のマヌケぶりおバカぶりをダメ押しする意味でも、ここでは加賀美に盛大にそのことについて後悔して欲しかったよ。そこまで入れて欲しかったなー、巨匠。
陸が耐えていたのは「暴走スイッチ」の存在を隠すため。35年間てことは、マスクドライダー計画のファイルによると計画の当初からってこと。いいけどこのとき陸は17才なんだよな。日下部総一も同じくらいだと思うけど。一体どうしてそんなことに関わることになったのか?
前に陸は計画書に最初から「加賀美新」の名前があったって言ってたけど、それはどういう意味だったんだろう。どうして陸は35年間またなければならなかったのか?
マスクドライダー計画でカブトとガタックに暴走スイッチを仕込んだ日下部総一が陸と比べて余りに普通っぽいのも気にはなるんだけど、彼の中で一体何を予見して、まだ生まれてもいないどころかもっとそれ以前の話ではないかと思うまだ見ぬ息子達にそんな人類の未来を預けようって気になったのか?結婚もしてないよな。つかそう考えると、天道や加賀美って何者なんだって気もしなくもないけどさ。
ここまで来て未だ真実が明かされない18年前の出来事。
日下部夫妻がネイティブに殺された(天道の言葉通りなら)のは、カブトとガタックに暴走スイッチというネイティブに対して致命傷となる設定を仕込んでいたからで、それならネイティブは暴走スイッチについて知っていなければならないはずなんだけど、ひょっとしたら日下部総一に擬態したネイティブは人間の味方だったのではと思うんだよな。でなきゃ、7年前に天道少年にベルトを渡したりしないと思うし。
そもそもマスクドライダー計画にとっても18年前〜7年前って結構重要な時期だと思うんだ。その期間に陸と総一の間で本心での意志の疎通がないなんてないだろうし。まあこれは推測に過ぎませんが。
そしてそうなると気になるのはひよりの出生と立川の存在なのね。これはまた別に。
そして陸は加賀美に人間に勝ち目はないから降伏して生き延びろっていうけど、根岸の目的は全人類のネイティブ化なんだから、降伏してもダメなんじゃあ…
『そんな大事な役目を俺に託してくれて…』だから、天道も同じ役目を背負っていたのに君は…
 

■ピリオドの彼方へ

地獄兄弟の最後。
弟の浅はかさは余りにも笑えない。本当にどうしてライダーである自分たちにワーム探知ネックレスが必要だと思ったのか。影山が成長しないキャラなのはいいんだ、人は必ずしも成長する生き物ではないというのは、ある意味真実だし。
上でも言ったように、矢車さんがZECTの真実に気付いていて、影山のそういうとこを知っててそれでも二人で共依存みたいにくっついてたのを考えると、まあいつかはこうなるんじゃないかというよりは、もうずっと二人で一緒にいるしかないと思ってただけなのかなあ。
どっちにしても矢車自身、真実を知っても天道のように最後までそれに戦いを挑み続けるわけでもなく、ただただ投げやりに生きている以上、それを慕う影山が自分がネイティブ(とワームの違いとか認識してたのかな?)になったとしても、そのことで誰かに一矢報いようと思わないで、兄貴に全てを任せたのは非常に影山的だなあと思ったり。
影山は死んだのかな、死んでないのかな?たぶん死んだんだろうけど、矢車兄貴は一体これからどうするんだろう。来週出番はあるのかないのか、少なくとも影山の代わりに一矢報いようとしてくれればちょっとは救われるんだけど。『俺達だけの光を掴みに』がそういう意味ならいいんだけど。
ところでその昔 8話 で、太陽を標榜する天道に「星」と評され、自分こそが太陽だと言い返した矢車さん。今は夜空の星を見上げて自分たちの掴む光はまさにそれ、星の光だと思うのはなんだか象徴的であります。結局薄ぼんやりとした夜の太陽ではなく、夜空の星の光を自分たちの光だと思えたのは進歩なのかどうなのか。(ちなみに8話も巨匠だし)
 

■僕がそばにいる

そして瓦礫に埋まったままの天道さん。
7年前のあのシーンと同じってのはすぐに判ることですが、あの時ひよりに「僕がそばにいる」といった天道少年を生かしていたのは、そのひよりの存在だった。事故とはいえ擬態両親を倒し目的を果たしたことになった天道少年を生かしていたのは、ひよりを守らないとという気持ちだったことを考えると、今回も天道を生かすのは誰かを守らないとという気持ちになるんだと思うけど。
瓦礫のすき間からのぞく赤い月は血塗れの加賀美で、白い花はひよりなのかなー?希望という名の花を見た天道はどうすんでしょう。誰が助けてくれるんだ?そんなところで次回へ引きですよ。

予告。

なんかいろいろ盛りだくさんだね。気になるのは能天気そうな大介のカットなんだけど、別の世界?すでにネックレスをつけた人間はネイティブなのかどうなのかを考えると、ハイパークロックアップで時間を戻すとか?そもそも未来からハイパーカブトやハイパーゼクターが送られてきてんだから、それが天道本人だとすれば死ぬはずはないんだよな。これは絶対助けに来る存在がいるという意味でも。
田所、岬、ゼクトルが根岸に対して戦ってるからZECTは加賀美とカブトを先頭にネイティブに叛旗を翻すのか?

東映&テレ朝公式。

何となくひよりを見てると「果てしなき流れの果てに」な気がしてもこなくもないんだけどなあ。待ち続けるんだろか、天道を。
影山インタビュー>「できれば戦って死にたかった、という想いはあります。」
ライダー勢ぞろいしないどころか、戦って死ぬこともままならないって…(´Д⊂ヽ
なんなんだよなあ。
カメオ出演>予告ですでに判るし(笑)
全人類を一斉にネイティブに変える電波>ネックレス関係ないじゃん?

*1:カブトの失われたパズルのピースはきっと橘さんが呑み込んじゃったんだな。

*2:セイザーXで「闇のもとに全てを一つにして人類の理想の世界を創る」というお題目のもとに侵略戦争を始めたネオデスカルの理想は、全てを自分の意志のもとにひとつにして人類から争いを取り除くこと。この青臭いというより嘘っぽい、誰かにとって都合のいい世界=正義を、「いろんな人間がいていろんな考えがあるからいいんだ」といいきった安藤拓人はネオデスカルを打ち破ることが出来たわけですが。

*3:47話を確認したら、白夜とネックレスではタイミング的に白夜が早かったけど、まあこいつらいろいろカットされてるしってことで。