NHKで番宣してた(Eテレアニメ「不滅のあなたへ」公式サイト)のを見て興味を持ったんだけど、「聲の形」の作者の大今良時なんだね。
試し読みの1話目(と言っても80ページくらいある)を読んだら結構好みの話、基本不死の人の話が好きなので既刊分14冊一気に大人買い。そして一気読み!面白いけどなんか変な話だな!変というか、情報量多くて内容も濃いけどいろいろ予想外の展開すぎる。
前世編だけならただのよくあるファンタジーものだけど、まさかその世界観のまま現在(現世編)に展開するとはとんだハイファンタジー。今のわしらの世界と同じようでちょっと違う、フシが500年前に世界を平和にしたまま伝説となって生きてる世界。えー!
むしろ現世編の方が(色んな意味で)ワクワクするかも。というかこの時代でのノッカーとの戦いとは一体?まだ全容が見えてないんですけど。
試し読みを読んだ時も思ったけど、基本的に「ファイアパンチ」と似たような話というかテイストだなぁと思ったんで調べてみたら、ファイアパンチも不滅のあなたへも連載開始が2016年なんだね。なんかそういうテイスト流行ってたのかなあ。
ちなみに「鬼滅の刃」も同じく2016年から連載開始だけど、つまり不死の人間の話がこの年集中してたってわけね。2016年ってマジで何かあったのか。みんなどんな電波拾ってたんだ?
「聲の形」はあの読み切りが話題になったときに読んだけど、キャラも絵柄もいまいち好みじゃなかったからそこで興味失ってました(アニメは見たけど>金ロー、京アニなのでやっぱり好みじゃない)
なのでまさかこういうタイプのハイファンタジーが描ける人だとは思ってなくて。正直この作品の作風はかなり意外だなーと思った。
人物キャラ以外は、何て言うか、今どきメビウス?って感じだけど、あれもご本人の絵柄なんだろか。作者は32歳らしいんで知らないと思うけど、ああいうメビウス風の絵柄って90年代前半に一部のオタク系漫画家の間で流行ったんだよね。わいもメビウス持ってるし、観察者とかまんますぎるw
でも、最初の方こそ人物キャラの描き込みもそれっぽかったけど、だんだん線が少なくなって元の絵柄?に戻った感じはあるような。それはそれでどちらにしても上手いし絵の雰囲気は嫌いじゃないよ。
フシが思ってたような不死者のキャラじゃなく予想以上に天然でいつまで経っても悟りを開かないのが意外なとこで。常に悩み続けて考え続ける、それ含めて作者も頭いいんだろうけど、そこの説明もそんなに丁寧じゃないから意外と難しいのではと思わんでもないかな。面白みをどこに見出したらいいのかわかりにくいタイプの漫画かも。(難しく考えすぎ?)
というか、少年の姿よりオオカミの姿のフシの方がカワイイというか、ちょっと動物のお医者さんっぽいというか(リアルな動物が喋るから?)
キャラはグーグーとピオランが好きですw タクナハ編の酒爺含めた4人とリーンが出入りしてた時期が一番好きかなあ。あの辺の話もっと読みたかったわー
そしてウラリス王国編はいろんな意味でつら…( ;´Д`)
ボン王子はチートキャラだけどやっぱりキャラ設定ややこしすぎ。多分2回目読んだらよくわかるキャラw(そしてあの使い方はやっぱりチートすぎですw)
あと、これは個人的な好き嫌いの話なんだけど、絵柄はやっぱりちょい苦手というか、微妙なリアル感とか、あとハヤセやその生まれ変わりのミズハが美少女?って枠に入れてることが…
フシ(=少年)が美少年キャラなのはわかるけど、ミズハやハヤセの顔は美少女なの?好きかって言われたら好みじゃないというかキャラ絵として古いというか、少年や動物の絵に比べるとあのキャラ絵って漫画チックすぎる思うんだよね。なんつーか 80年代ぐらいのマニア系漫画の絵柄を今の線で描いてるって感じ?まあそこは本当に好き好きって話だけど、女の子キャラは自分的には割と苦手の方が勝る絵柄なので…背景モブとかじーさんやばーさんは好きな絵柄なのにー(本当に単に好みの話なんだけど言わずにはいられないくらいに苦手)
それ以前にハヤセやミズハ、あの一族のフシに対する間違った執着が気持ち悪いのかも。
長い物語だけど、予想してたような不死者の話じゃなかったし、伏線や布石もうまく使ってて読み応えはあった。
なんとなく展開ネタバレだからはっきり言わないけど、クライマックスで今までのキャラクターが勢揃いするとこはいいけど、現世編はちょっと二次創作っぽいなーと思わんでもない。
鬼滅がエピローグの後日談としてきれいに終わらせたところを同人的に広げてるって感じ?まあイマドキはそれもありなのかなー。(そういう意味では個人的には鬼滅の方がプロだなと思うw)
基本的に今の漫画としてああいう複雑なキャラクターやちょっとしたギャグ(を上手く描けることも込み)が標準仕様だとしても、フシの設定や能力がすごく手が込んでるなーって感じ。ストーリーもあんまりセオリー通りじゃないというか見たことない展開の話だね。
守護団の設定は結構秀逸。年月を重ねるからこそ生きる設定だし、現世編での扱いはなるほど!というね。普通にありえるし、転生編あってこそだよな。守護団もああいう時間経過に使うだけじゃなく、反フシ勢や宗教として興味ない人たちももうちょっと設定として見たかった。
あ、あの過去あっての現代の設定もすごいよ。ものすごい過去の話かと思ったら時代的には中世くらいだった?見たことない文字を使ってる現代はパラレルですw
あと少年とジョアンがいた地域が北極圏とかアラスカだとしたらニナンナは北米っぽい。マーチたちはインディアンかな。
でも日本(ヤーマン?)的なヤノメ(うどんとか団子とか箸とかあるし)はあの世界では船じゃなくてもいけるってことで南米辺りっぽいけど、船使ってるけどタクナハも同じ大陸っぽいし古代中国っぽいよね。ウラリス王国はヨーロッパかなーと思ったけど、現生編で日本ぽいとこにある青木家やオカ研連中が根っこの伝説が海の向こうの西にあるって言ってるの、ヨーロッパとすると間違ってはないんだけど、もしかしてアジアとか日本はないってことかなあーとかいろいろ考えてしまうよ。気になるからあの世界のマップ作って欲しいなあ。作者的にはあるんだろうけど。
青木家の人々はちょっと「キルラキル」のノリ思い出したけど、あの展開は嫌いじゃないw
このあとどういう展開なのか楽しみ!というかあとどれだけ続く予定?
アニメは原作読んじゃったから(原作通りなら)特に感想書いたりはないかも。どうだろ。
最新刊は14巻だけど今月15巻が出るっぽいよ。