http://www.spec-movie.jp/index.html
監督:堤幸彦 脚本:西荻弓絵
見てきました!堤監督の本気スゲエ、ちゃんと終わった!
ストーリー的には前編がアレだっただけに後編には妙にドキドキしながら見に行ったんだけど、これはこれで大満足。インチキ度合い(笑)としてもこれがベストだと思うんで、オレはまったくいうことないです。面白かったよ、濃すぎて見てて疲れたけどw
しかしこれは確かに結の前編やこれまでの話とは一緒に出来ないかも。というかやっぱり本当なら前編はTVでやるべきだったと思うけど、あれで映画に続くじゃマズイのかなあ?「零」も話としては必要なだけに悩ましいね。
内容としてはネタバレしようがないのでさっくりと。もしかしたら人によってネタバレと思う人もいるかもしれないけど、気にするなら以下スルーで。
映像的にはものすごく、ビックリするくらい怪獣映画だった。「ガメラ2 レギオン襲来」かと思った(笑)天変地異度では邦画の怪獣特撮映画のどれよりも怪獣映画だった。(ただし一般大衆が逃げ惑ったりするシーンはなし)マジでこのクオリティでガメラとかやってくれんかなあと本気で思った。堤監督、本気出すとすごいね(笑)
あの結末(当麻のSPEC使用エンド)の辻褄は合ってない気がしなくもないけど、それもそれで別にいい。
特にというと、「天」と「零」の冒頭にあった廃墟の東京で雅ちゃんが野々村さんからの手紙を読むシーンは何だったんだっていうアレ。前編の野々村さんが死んだ時に雅ちゃんがいたからその時点でなしだなとは思ったんだけど、ナシだよね?
それ以外の細かい辻褄も合ってない気はするけど(特に湯田のやってることが意味分かんないんだけど)あんま問題ないと思う。考察したい人はしたいかもしれないけどそこはどうでもいいし。というかぶっちゃけ、これまどマギだよ!(笑)どこまで予定してたラストだったかわかんないけど、これは完全に「まどか☆マギカ」のTV最終回です(苦笑)
ただまあ当麻はまどかみたく概念になったわけじゃないと思ったけど、後でパンフ見たら植田Pは概念になったって言ってたから、まあそういうことかもしれん(^_^;)
もともとSPECは画面の構図自体が余白をすごく取ってる構図で、それを上手く使ったいい画面演出だと思ったし、なんか意味としても美しいかったわー。本当に美しい終わり方だった。
これは泣くとか感動したとかじゃないよなあ〜と思いながら見てた最後の最後の瀬文が当麻の手を取るとこで泣けたよ。すごい良かった。まどマギだけどね!瀬文がほむらちゃんだよw 瀬文泣ける (ノ△-。)
最後の一言はたぶん「ケイゾク」か。(パンフに声が井上真樹夫と田島令子でハーロックとエメラルダスだって、そこ何の意味がwww趣味か?)
もともと「ケイゾク2」で始まった企画だし、そういう意味で言うなら辻褄が合ってないのはちょこちょこ時間がやり直されてるからかもしれんってことで。(実はケイゾクの映画は見てない)
ほぼ全編警視庁の屋上の塔の上の当麻とセカイの対決は、よく考えなくてもほぼセットのブルーバック撮影のはず(あの背景も美しい)
おまけに情景自体も当麻たちとセカイたちの会話劇に近いんだけど、それなのに2時間もつってのがスゲエよ。まさかと思ったけどあの屋上からほぼ移動しないんだもんw
そしてみなさん、とてもじゃないけどブルーバックで演技してると思えないテンション。さすがにシーンが長いから時々我に返るけど、それでも最後まで押し切ってるから、ほんと俳優スゲェ。当麻@戸田恵梨香とか瀬文@加瀬亮 は特に気持ち演技が半端ない。
あと今回出ずっぱりの向井理がものすごく悪い!最高に悪くて黒くていい!しかも楽しそう、とても楽しそう!(苦笑)
当麻がスペックホルダーを呼び出したところで「チームスペック」とか言い出すんだけど、それに「平成ライダーかよ!」と返し、ユダは「フィギュアとかカードとかで搾り取る」とか言い出すしシャレにならんわw(セリフちょっとうろ)
あとセカイたち先人類のことを説明し始めると当麻が「中2か」と突っ込むし、結構シリアスなところでギャグ的なネタややりとりがあったりして飽きない。いいかどうかは別として、そもそもそういうドラマだったし。
だからセカイたちの企みに、最後は当麻の「すべてまるっとお見通しだ!」は当然お約束だよなwむしろいつ言うかと思ってた。まさに今でしょ!w
今までのおなじみスペックホルダーたちもちゃんと名乗りが合って良し(>チームスペック!)
あとなんか気に入ったのは脇の渡辺いっけいさんのバナナ医者が湯田(遠藤憲一)に乗っ取られるところの変な動きがあまりにリアルすぎて前のめりになって見てたんだけど、殺されたとこで「あ、これ演技だよな。演技だよw」と我に返った。いっけいさん上手すぎるwww(ちなみにバナナ医者の後任はイチゴ医者@半海一晃)←イチゴがよく見えなかったよw
ニノマエとマダム陽の核爆発風爆炎作りとか、冷泉さんの偽予言のくだりも好きかな。吉川は最後まで意味がわからなかったし何なんだお前www そしてなんでかモブで堀北真希が。見間違えかと思ったw
展開としては湯田秀樹の名前の読みで本物のプロフェッサーJがわかるとこは引っ掛けとして見事だし、この時間内でわりと大きなハッタリやシリアスぶってる展開に、相変わらずというかちょこちょことくだらないお遊びや小ネタ、ギャグを入れてくるのもSPECだなあと思う。前編はそういうの少なかったしね。最後の刑事たちも多分どっかで見たような刑事ドラマの人たちなんだよなw
そして御前様の正体はもう北大路欣也しかいないよなあ(笑)白い犬!(違)前編で相方が(声で)気がついてた!
あとエンケンさんの八咫烏カッコイイなあ!顔が付いてるやつヘンテコCGじゃなく会議のシーンのリアルな感じの方。
物語の謎っぽいものは一応ケリがついてるから終わってるは終わってるんだよね。当然放り出したままの謎もいっぱいあるし、新しい世界のとこは叙情的描写すぎて説明ないんだけど、それも別にいいかって感じだしなあw
あまりにもこれまでのノリとテイストが違いすぎるしたぶん辻褄合ってるかどうか怪しいけど(だから合ってないw)、そこを全部「設定で」吸収したっぽい力技。当麻のスペックが最強だって陽太が言った理由もなんとなく納得。これでいい。それなり長かった「SPEC」の締めとしてオレは満足。
語ろうとすると謎も含めてたくさん語りたくなるけど、まあこんなとこかな。TVシリーズの1話1話を懐かしく思い出す気分になるよ。時間あればもう一回くらい見返しに行きたい気分。
ググって見つけたネタバレネタでは、どうも最後、当麻と瀬文が雑踏に消えていくとこが合ったらしいし、あのカットはなんか意味があるのかと思って見てたんだけど気が付かなかったんで確認したいです。とにかく瀬文、泣ける (>_<)
ルパン実写!
- ルパン三世、小栗旬で40年ぶり実写化!来夏公開!!:芸能:スポーツ報知 http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20131127-OHT1T00050.htm
- 『ルパン三世』小栗旬で40年ぶり実写映画化 不二子役に黒木メイサ http://www.oricon.co.jp/news/2031347/full/
- 「ルパン三世」実写化、小栗旬主演で始動!アジア5カ国でロケ、各国の豪華キャスト結集 http://eiga.com/l/IYdfn
この手のネタで最近、てかここ数年一番驚いた気がするw
オグリンは言わずもがな、次元が玉山でカッコイイし、浅野忠信が思った以上に銭形だし(笑)個人的には玉山の次元に一番キタねw
綾野剛はちょっと意外だったけどオグリンの希望かな。まあ侍っぽいからいいかも。
そして黒木メイサかw メイサも文句ないけどそんな巨乳だっけ?(違うような)というか出産したのに不二子とかある意味すげえwでも無国籍な感じでいいかも。
ルパン・次元・五右衛門は30代前後のキャストだけど、確かに年代的にルパンってそれくらいかな。アクションも期待したいね。
キャスティングはほぼ文句ないので、話が面白くて映像がカッコイイこと希望!
ルームメイト
http://www.roommate2013.com/
監督・脚本:古澤健 原案:今邑彩
今確認のためにと思ってwikiを見たらどうやら原作はまったく違う話っぽくてちょっと混乱してるw
これ、キャッチコピーみたく「女の素顔は恐ろしい」って話じゃないよね。そうじゃないけど、そのコピーで深キョンの役が多重人格なんだろうなあとは思ってたんで、デビッド・フィンチャーみたいなサイコスリラーかと思ってたんだけど思った以上にグロ描写やスプラッタありでサイコホラーに近いかも。(ホラー苦手なのでジャンル分けが違ってたらスマン)
特に特に動物好きの人は相当きついのでご注意。(TVでやったらたぶんまるっとカットされるかな)ヘタしたら吐くレベル。レイプシーンもあるんだけど、思ったよりリアルで生々しいからそういうの苦手な人は要注意。
オレが見に行ったのは北川景子と深キョンのポスターがスタイリッシュでカッコよくて気になってたからなんだけど、本編はどうにも旧態依然な二昔前の邦画的な、スタイリッシュでもオシャレでもない映像でかなりガッカリ。北川景子がどんなダサこい格好してても可愛く撮ったほうが見に来たみんなだって嬉しいと思うよ?「独身貴族」の北川景子レベルで撮ってください。深キョンもだけど。監督は「今日、恋〜」の人みたいだけど、あれも予告編見る限りうーんて感じだしなあ。なんで武井咲と松坂桃李であんな画面なんだ。
いやマジで、せっかく北川景子と深田恭子というハリウッドレベルの美女を揃えてるんだからさ、もう少し女優さんはキレイに撮ろうよ‥‥(;´Д`)
美術や映像アイデア自体は結構こってるし上手いことやってると思うんだけど、とにかく画面自体が酷い。相変わらずライティングが悪くて奥行きがなくてくすんだ色味の残念映像クオリティ&画面の構図もイマイチカッコよくも美しくもないってことで、邦画のこれはいつになったらどうにかなるんですかね?監督結構若いよね?
サスペンスとしては正しい演出でそれ自体は結構怖かったしドキッとしたりもしたし、伏線の貼り方とか演出技術は上手いと思うんだけど、とにかく画面をもう少し美しく撮って欲しいです。どうしてこれでいいと思ってるんだ日本の映画界は。
以下、超ネタばれです。ネタバレだけどまあ知った上で見てもそれはそれでコワイとは思うんでいいんじゃないかなと思わんでもないけどさ。原作とほんとぜんぜん違うっぽいから。
もしかして北川景子と深キョンが独占欲的な話でレズっぽい描写もあるのかなと思ってたんだけど、あれ(ネタバレ)な理由でなかったのが残念(笑)そりゃ無理だよなw そういうとこ、いい意味でもちょっと予想を裏切ってたかも。確かにルームシェアをしてる「ルームメイト」ではあるよなw
たぶんWOWOWとかでやったら確認ついでにもう一回見るとは思うくらいには面白かったです。
現在の時制で始まって、惨劇から助かったのは萩尾晴海(北川景子)なのにそこに「マリ」がいるっぽいのはあとで意味がわかるけど、(辻褄合ってるかどうかわかんないけど)引っ掛けってことかな。たぶんその時の被害者の顔を映さなかったってことは彼氏の生死も引っ掛けなのか。あとなぜあの場所で、なぜあんなふうだったのかってのはかなりオカルトじゃないかと思うけど(^_^;)
そこから3ヶ月前に遡って、事故にあった晴海と看護師の西村麗子(深田恭子)が出会ってルームシェアをするとこから話は始まるんだけど、その麗子の最初の登場がちょっと不自然なので、彼女が何者なのかは頭をチラッとはかすめるし、途中でもおやっと思うことはあるんだけど、少なくともいくつかの仕掛けのせいで一瞬それかと思っても気が散らされるのは確かなので、そのへんはサイコスリラーとして上手くやってると思う。
てことで、ネタ的には完全に深キョンがブラピな「ファイトクラブ」です(苦笑)あの映画くらいその描写にキチンと辻褄合ってるかどうかはわかんないけどね。
あれと違うのは、その麗子という妄想の産物が更に多重人格だってことで惑わされるんだよね。理由を含め、それがありなのかどうかはわかんないんだけど。マリのいう「麗子を助ける」ってのもなぜなのかちょっとよくわかんなかったし。
あとそのネタバレ後の4人目の存在が展開としてはちょっと捻ってきてるし、それもネタバレ前だけど感覚的にどういうことだったのかってのはわかるから、一応突飛でもご都合でもなく伏線としてありだとは思う。まあその相手が田口トモロウだっていう(妙に気持ち悪かったw)キャスティングの勝利かもしれんけど(笑)
あと4人目はサイコじゃないってとこはもっとはっきり刑事とかに言わせたほうが、可哀想って意味で話は面白い気はする。あれだとちょいわかりにくいね。
ネタバレまではあまりにもヒロインの晴海が事故でいろいろ不自由にしても頭悪すぎるだろ‥‥と多少イライラしなくもないんだけど(すべてにおいて受け身で受動的だってことに)、それがすべて一人芝居だったってことがわかるとそれはそれで納得。ただその描写がちょっと長いから気にはなるかな。
犬鍋とか加害者の工藤謙介(高良健吾)とのやりとりはもう少しテンポよく短いほうがすっきりすると思うし、あのリカって看護師を殺す必要もあんまりないと思うんだけどなあ。ちょっと詰め込み過ぎかも。
晴海が思い出したあとの怖さは、さすがに単純にビジュアルがキレイなだけあって北川景子コワイよ。深キョンよりコワイwこの人サイコな役似合いすぎるw
まあ映画自体は思ったものと多少違ったし、そんなグロいものを見に来たつもりはなかったけど、これはこれで「ファイトクラブ」だとしてもよく出来てると思ったしそれなり面白かったです。
ラストシーンはもしかして‥‥と思わせられたんだけど、そこまでバッドエンドでなくてよかったよ。あれで更なる妄想エンドだとちょとやり過ぎ感って気がしなくもないしさ。救いは欲しいかな。
あとまあバルトのシネマチネで見たんだけど、客層としては女子やカップル、あとなんでか若干年配の人が多かったんだけどどういうつもりで見に来てたのか気になるなw
ちなみに上映後、トイレでこれの話してた若い女子の三人組がいたんだけどそのうちひとりしかストーリーをちゃんと把握できてなくて、いちいち他の子に説明してあげてたのが…(;´Д`) これが理解出来ないってマズいと思うんだけど、見てないシーンがあるって言ってたとこがことごとくグロシーンで、もしかして脳が拒否したのかもと思ったw そりゃ話わかんないよ‥‥w
劇場版 SPEC〜結(クローズ)〜 漸(ゼン)ノ篇
http://www.spec-movie.jp/index.html
監督:堤幸彦 脚本:西荻弓絵
結構期待して見に行ったんだけど、正直ストーリー的には途中ぶった斬りすぎて「え、ここで終わり?マジか?」と思った。ほぼ前ふりだけ。終わりの始まりといったとこ。
というか、番宣やTVスポットで流してた面白そうなとこほとんど後編じゃんかよー!詐欺だよー!(^_^;)
前編とはいえ、ニノマエはじめスペックホルダーが殆ど出てこなくて、ほぼ未詳や警察側のメンツで話回ってる状態。「天」の後日談的な感じってか冒頭からして天と同じだし。普通のドラマならこれをたぶん映画公開前スペシャルとして流してるレベル。
新しいスペックホルダーとの戦いはあるけどスペクタルなシーンもほぼないし、明らかになった謎は取りあえずバックボーンのことであってストーリー自体にはそんなに関係ないのかな。(たぶん)
尺稼ぎと回想シーンで増やしてるけど、これ前後編まとめてもたぶん3時間くらいかなあ。でも興行的都合で分ける…みたいな? せめてもう少し面白そうなところ入れてくれればよかったのに本当にきりがいいとこで終わりすぎて、しかもエンディングもないし(予告はある)見終わってあんまり印象に残ってないよ。
ただなんだかんだいっても本気出した堤監督のこういう映画での映像センスはスゲエカッチョイイ!(*´∀`) =3ムッハー
意味がどれくらいあるのかわかんないけど、いつものスカイツリー(TVでは東京タワー)から警視庁へ至るまでの空撮カットがやたらカッコイイ。そしてタイトルが出るのが始まって30分後くらいw
最後のあれ…は尺稼ぎだろうと思ったけど回想シーン抜いたら1時間ちょいじゃないかなあ(^_^;) 後編と一緒に見るくらいがいいかも。
小ネタは結構入ってるからそれなりおかしかったし面白かった。大画面でああいうことやるってのもスゲエ度胸だなあw
以下ちょっとだけネタバレその他。
今回の新スペックホルダー、香椎由宇の城旭斎浄海(ジョウキョクサイ ジョウカイ・まさにジョジョ)のジョジョ立ちとかコブラ的なサイコガン打ちとかイデオンとか(何が!?)あったけど、一番おかしかったネタはバナナ(笑)とりあえずいっけいさんのバナナ。バナナが一番ウケたw
明らかになったっぽいのはシンプルプランの真相と御前会議を仕切ってた人物が卑弥呼と言われる先人類(!)の生き残りでセカイの兄らしいとか、ニノマエのクローンを作ったのは浄海、つまりプロフェッサーJだとか(その割にあっさりやられたけど…?)、当麻の両親たちが殺されかけた理由がわけわからんパラレルワールド理論のせいだとか(というかこれに関わってるのが浄海なのにあっさり殺されたのか?)、そんなとこか。
そしてまさかの理由で吉川復活(笑)まあありか、さすがはフリーズドライwwww
あとはネタバレだけど、とうとう野々村係長がお亡くなりに…(´;ω;`) 当麻たちにこの世界を救うことの意味を体を張って教えて逝ったよ。最後までカッコよかった。まさに「心臓が息の根を止めるまで」…だよ。
ところで引継書を出すときに野々村さんのベストの胸に五七の桐紋がわざとらしくチラ見せされたのは…?前からあったっけ、最後だから立場をはっきりさせたってことなのかな。
ということは未詳が、というより野々村さんが直接御前会議と繋がってるってことなのかな。
んでCIRO(内閣情報調査室)の宮野は実は某アジアの大国のスパイだったってことか。こっちもお亡くなりに。宮野を殺したのは野々村さんを操ってたスペックホルダーってことで?
ところでこの状況で公安零課の津田助広が出てこなかったけど「天」で宗家含めて全滅したってことなのかな。あの津田が野々村さんの部下だってことを考えると、零課の盾の未祥はそもそも野々村さんがいること考えると実際は零課より御前会議に近いってことだったのかも。いや実際は誰からの指令で動いてるのかはまったくわかんないんだけどさ。ゴエティアといいシンプルプラン阻止といい。そういうネタはちょこちょこ補完されてる…けど、話には関係あるのかないのか。
まあそんなこんなで野々村さんの最後はともかく、霊安室でのお別れはちょっと尺稼ぎすぎて長かった。もう少しカットしてほしいなーと思いながら見てたらそこで終わりだったから「えっ」と思ったというか(^_^;)
ところで雅ちゃんはハワイで待ってるんだと思ったけど、なんでそこにいる?冒頭のすべてが終わった後で野々村係長からの手紙を読むシーンからしてもなんとなく矛盾してる気がするんだけど、そこは突っ込む必要はないのかしら?
セカイと白の女はポイントでしか出てこないけど、向井りーってああいうイロモノ的なキャラは向いてないから今回の役はなんか下手に見えるんだよなあ(^_^;)大島優子はいいとか悪いとかでなく別の意味でなんかコワイしw イメージとしては変なミスマッチ感があっていいかもね。
あと後編へのポイントとしては、当麻がスペックを使えなくなってることがどうなるのかってことか。あれなんなんだ?
本当に後編ですべての謎が(全部とは言わないけどある程度は)回収できるのか。
少なくとも人類の終末の話(ファティマの予言)と当麻の両親が殺された話、スペックホルダーと人類の戦いがどうなるのか、裏で動いていた秘密結社中の秘密結社、先人類の生き残り(御前様=卑弥呼?)云々ってのがどれくらい回収されるんだ?無理っぽい気もするけど(^_^;)
そんなわけでとりあえず後編待ち。本当にスカッと終わるのか否か。
なんか忘れてる気はするけどまあいいや。ニノマエ復活はよ!(当然だよな?)
2013/11/04追記。
パンフ読んだけど、堤監督と植田プロデューサーのコメントは重要!(それなり長い)
堤監督はハッタリもあるだろうけど映像面での布石や伏線のことも語ってるし、植田Pの話は「SPEC」という作品の本質と核心について相当喋ってる。あと本編でわかりにくかったスペックホルダーたちの動向や御前会議と卑弥呼についても説明してるから(なんで本編でそれを言ってくれないのか)後編見る前に読んどくことをおすすめします。マジで。あと津田はやっぱり死んでるっぽいな…
追記終了。
それとこないだ「天」見ててなんとなく思ったニノマエのスペック考察入れとく。
「零」でニノマエが言った自分のスペックの説明がまた変わってたから気になってたんだよね。てか毎回説明するたびに実態が明らかになっていってるけど、これってストーリーには関係はない…よねえ?その割に結構細かくしつこく説明してるんだけど。
ディオ様みたいなニノマエのスペック(時間を止める、正確には時間の流れが違う)を「零」でニノマエ本人が「意識の共同幻想を出入りする」って言っててなんじゃそりゃって思ったんだけど、TVシリーズで言ってた「双子のパラドックス」ってそういうことかーって思い至ったんだよね。
地球から離れていく宇宙船と地球では浦島効果で時間の進み方が違うことを双子のパラドックスだって話だけど(←かなりざっくり)、相対的な意味で、地球と宇宙船のどちらを起点とするかで時間が速く感じるか遅く感じるか変わる、その認識を扱うことが出来るのがニノマエのスペックってことなのかなあと。概念での話なので実際の法則云々じゃないってのはあると思うけど。
時間感知の認識を入れ替えているだけで本当に時間が止まってるわけじゃないから、起こっている事象、特に零の時の爆発の熱やナンシーの電気みたいな自然現象は影響されないんだろうってことは理解。だから双子のパラドックスではやぶさ内の時間経過を計算してた当麻にはその秘密がわかったんじゃないかと。
この考察が正しいとしてだけど、そんなことを考えてしまうSPECのスタッフがちょっと恐ろしいよw 人が持つ能力としてわけがわからんレベル(^_^;)
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語
http://www.madoka-magica.com/
監督:新房昭之 脚本:虚淵玄
すべてのネタバレをネタバレされる前に消し去りたい人はご注意を。一番ひどいネタバレはしないつもりだけど。(言うてはならんキーワードナンバーワンの言葉あり)
まあさすがに細かい話はしないつもりですが、まさに○映画だった。面白かった!
あ、普通の感想のつもりだったけど「○映画」もネタバレになるよ!何とかしてよキュゥべえw むしろ○というより○○だけど。(いかん何言ってもネタバレに‥‥)
さすがにこれをがっつりネタバレ感想するほどの勇気はないです(^_^;)あとそれやるとただのあらすじ説明になっちゃうし。
それでいいなら以下は自己責任で。
とにかくなんかすごかった。2時間弱なのにものすごい消耗したよ、どんでん返しに次ぐどんでん返しで更にまたどんでん返し、それで最後があれっていう、ね。本当に超濃かった。頭が追っつかなくなりそうだった。
話は明らかに本編のその後の世界なんだけど、最初はほのぼのだと思ってたらうすら気持ち悪くなってだんだん本格的にコワくなり、最後はほむらちゃんが病みすぎてて可哀想だったヨ!誰かほむらちゃんを助けてあげてよ、あの狂った愛の世界から!(;△;) ‥‥としか。
あの本編から続けようとすると確かにこういう話になるんだろうな。というか本編最終回のED後のアレはもうそのつもりだったってことだったのかね。
つか、エヴァもこういう話でよかったんじゃね?(よくねーかw)
見た目の映像的には結構ウテナっぽくて(大丈夫かと思ったけどよく考えたら見ようによっては話的にネタバレっぽいな)、当然アレ(最大ネタバレに付き当分自粛)みたいな展開もある。そこら辺はちょっとミステリー調。でも誰の〜と考えると一人しかいないけど、そこからちょっと謎解き風。(ここら辺ややこしいのは本人がアレだからw)
ストーリー的には細かいとこでちょっとわかんないとこはあるけど、大筋としては大変に論理的に筋は通ってるし、見る人によって解釈が‥‥って話じゃなく、ちゃんとした答えはありそうかな。まあよくこんな話の収集の仕方思いついたなあって感じはある。
わかんなかったのは結局誰が知っててそれはどうしてなのか、最後のさやかちゃんが魔法少女なのはどういうこと?とかかなあ。なぎさ=べべもそうだけど、たぶん本編で魔女化したかしないかってことかなと思ったけど。
そして主人公はあくまでもほむらちゃん。ただそのせいで救われてないけど、理屈は通ってるから仕方がないか。ほむらちゃんが主人公なのもそりゃそうだろうとしか(そこはそもそも問題じゃないか)
感情論的な感想で言えば、この展開だとどうやっても救われなさそうなほむらちゃんがかわいそすぎて泣けたよマジで。ほむらちゃん… 。゚つ´Д`゚)゚。
見どころは、TVと違って魔法少女のみなさんが全員揃って大活躍。みんなの見たかった?魔法少女戦隊は見られるw
でもあの変身シーンはどうだろう。好み的に言えばすごく微妙。あれはあんまり好きじゃないかな、ああいう感じは。ベタならベタで良かったのにって気はするけど、ちょっと乗れなかった。ベタなTV版の変身のほうが好き。 *1
戦闘シーンとかはやたら動いてて作画はいいけど、目が追っつかないから体感的に気持ちがいいかといえばそんなこともないかな。あと目新しさはなかったような。
作画もきれいだったけど絵柄は前の方が好み。今回のは目が小さすぎるような。
それと基本構図がわりとお決まりのパターンが多いから、長いと何度もそれが出てきてちょい飽きるかなー。ほむらちゃんは髪の毛かきあげすぎです(^_^;)
新キャラのお菓子の魔女・ベベの擬人化はどっからきたんだろう‥‥って思ってたけど、あれはそういうことなのねと途中で気がついたんでそこもOK。パンフ見たら本名も出てるし、そういやそういう裏設定だった気もしたし。なんで人間体?と思ってたんだけどさやかちゃんがあれだからあれでいいんだよな‥‥ってことで納得した。たぶんそれでいいんだよね?(もう見た人にしかわからなすぎる感想)
でもこの映画で一番カッコ良かったのはさやかちゃんって気がするな。本編と違って結構男らしいよw
とにかく本編後、ずっと一人戦い続けていたほむらちゃんの気持ちを思いながら見ると泣ける。泣けるけど公式が最大手といわれるほどのレズ展開というだけあって、ほむらちゃんの想いは円環の理もインキュベーターの魔女化システムも超えたよ。それほどまでの絶望(あ、ネタバレが)ってことだよな。
最終的に彼女らの敵はインキュベーターなんだけど、そのキュゥべえが諦めるほどほむらちゃんのまどかへの愛は強かったってことで。
結局あれはほむらちゃんが望んだ世界ではあるんだけど、より「現実」だからすべてを好きなようには出来ない、その辺でまどかとの対決が示唆されていて、さらなる続編ももしかしたらありかなと思わせる最後になってた。いいのか悪いのか。でもきっとほむらちゃんも救われる世界の理はあるような気はするよ?続編希望。
パンフはまだ見てないのでこれから見る。
バルトのまどマギディスプレイ。
あと入場者プレゼントのミニ色紙はまどかとほむほむヽ(゚∀゚)ノ(オレと相方の分)
*1:どうもこういう意味があったらしい→【叛逆の物語ネタバレ注意】変身シーン http://togetter.com/li/582814 というかちょっと気持ち悪いんだよな、あの変身シーン…
そして父になる
http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp/
監督・脚本:是枝裕和
普通に面白い、良い映画でした。
映画サイトの記事で、福山演じる野々宮良多に対する取り違え相手の親の斎木雄大(リリー・フランキー)のキャラを、ストーリー的な対比としてあえて田舎の貧乏自営業オヤジにしたわけじゃなく、良多が一番嫌がる、苦手なタイプの人間はどういう種類の人間なのかってことで設定した‥‥というのだけは知ってたんだけど、もしかしたらそういう情報もない方が良かったかも。
まあでも話の展開としては子供を交換するかしないか、タイトル的にもこの出来事によって良多がどう感じるのかって話だとは思ったんで、これで全然OKです。
以下ネタバレに触ると思うんでその点了解の上で。
話としては見たまんま、まったく過不足ないので、感じたことはあるけど特に感想としてはいうことないかも。
画面はもともと是枝監督がドキュメンタリー出身だからってのもあるけど、やっぱり他の日本映画とは違うトーンで撮られてて、特に美しいってこともないけど日本映画で一番ダメなライティングに関して不自然さがない、独自の奥行き感があるってだけでも全然良しでした。
まあ見終わって思ったのは、スカした人間のスカした子育てはダメだなあ‥‥ってことなんだけど、良多は良多なりに一生懸命父親としての義務を果たそうとしていただけなので、間違いってわけでもないんだよな。
でもああいう描き方をされる以上、やっぱりそれが良かった、間違ってないとも思えないので、相手の斎木さんがああいう人として親として真っ当な昔気質のお父ちゃんタイプで、ちゃんと子どもと向き合うってことがどういうことなのかわかっただけでも良かったのかなあと。取り違えの事実が分かるまでは野々宮家はあれでも幸せだったんだと思うし。
結果として育てた情より血の繋がりの絆を優先したわけだけど、なんだかんだいってやっぱりそれが正解なのかなって気はした。途中、育ての親でもいいじゃんと思って見てたんだけど、里親とか養子とかじゃない以上、血を選ばないと絶対後悔するよなあ。やっぱり。
良多のお父さんもそのうち血の方で似てくるから交換したほうがいいといったけど、慶多はともかく琉晴の方は完全に良多に似てるよな。我の強い同士で似てるとああなるよな(苦笑)もし…だけど、最初から取り違えがなかったら良多と琉晴って似たもの同士でぶつかって、大人しい慶多の時ほど仲良し親子じゃなかったと思うし。
まあもっと泣くような話かと思ってたけどそういうわけでもなく、ただ時々すごい刺さる話だった。刺さってそのたびに涙出たよ。
たぶん見方や立場によって違う感想が出てくるような気はするけど、意外な取り違えの理由があって、双方の家庭がお互い同士は悪い人たちじゃないと認識しててちゃんと元の鞘にとりあえずは収まって、それを良しとするならいいのかなとは思うかな。取り違えの理由はほんと酷いと思う。あれ、罪には問われないかもしれないけど週刊誌ネタ的に相当世間に叩かれるんじゃないかなあ。これからが地獄だと思うよ?野々宮・斎木両家もだと思うけど。
まあ慶多は今までそれなり小金持ちの都会の家庭で育ってたから、ひょっとしたらもっと大きくなってからあっちの家の子供だったら良かったのにと思うこともあるかもしれないけど、斎木家は家族としては悪くはないし、そういうことがあっても慰謝料があるから大丈夫なのかもな(苦笑)
まあ話としては、立派な父親のつもりだった良多が、自分のことを含めて血の繋がりと親子ってことに向き合ってどうあるべきかということを学んで成長?というか考えなおす事ができてよかったという話だった。全体に説明があまりないからうっかりすると良多の育ちとか斎木家の楽しさとか見落としそうな気もするけど、これはこれでいいのかもね。
ところでなんかみどりって友達いなそうと思ったんだけど、なんでかなあ。ママ友もいなそうだし、子供との遊び方もわからない風なんだよね。良多は都会の下町育ちで父親の再婚でひねてそのまま勉強に邁進してマニュアルくん的な優秀なエリートになったのかもしれないけど、群馬から出てきて都会で仕事して結婚したみどりの現状への馴染みっぷりはそれはそれでなんとなくわかるんで、むしろそっちのほうが共感するかなあ。斎木の妻のゆかり(真木よう子)と仲良くなる感じとか「地元はこっちなんで」というあのスタンスとかね。
なんか良多の言葉に傷ついたっていう、きっかけはそこなんだろうけどあのホテルのような生活の違和感に気がついちゃったから良多に反発してるってのもある気はしたなあ。
あと取り違えに気が付かなかった後悔とか、結局は子供を交換するとしても慶多を裏切ってるみたいだとか、良多を責めることでそいうことを全部押し付けてしまいたいって気持ちもあるような。まあ壊れなくてよかったよかった。
結論として、両家が真っ当な人たちで子供がちゃんと事情をわかってるなら、両方の家でお互い行き来しながら育てるってのがいいんじゃないでしょうかとw
画面というか演出的に、群馬への行き来の風景ショットとか、何気に最初の慶多くんとの日常のシーンを琉晴くんでも反復してて、そこにカメラの中に入ってた慶多が撮った写真に気がついた時の良多の気持ちとか、いろいろ思い出されて泣けるよ(´;ω;`) 慶多くんの「カメラはいらない」ってそういうことだったのかなあ。
まあその面白さを表す言葉にしてもいい映画でした‥‥としか言い様がないんだけどさ(語彙貧弱)
時々映画見てるってことを忘れるようなところはあって、出てるのが福山とかオノマチとか真木よう子(リリー・フランキーはともかく)なのに、なんかこういう人たちいるかも‥‥って思ってしまうようなリアリティはあった。その分地味な気はするけど、面白くなくはないよ。
むしろもっと笑いがあってもいいと思ったくらいだけど、テイストとしては最後までリアルにシリアスだったからちょっと見たあとの印象は弱い気はしたかな。 (なのになんでか客の殆どを占める(たぶん8割方)おばちゃんたちは変なところで笑ってて、やっぱりああいう人たちの笑いどころってよくわからんよ(^_^;)なんかね、子供の微笑ましい行動とか日常見ないような変な行動で笑うんだよな。なんでだろ?)
キャストはちょい役に至るまで自分好みで大変良かったです。田中哲司とか新とか國村隼とか。でもピエール瀧が曖昧な笑顔で出てきたときはどう見ても梅さん?(@あまちゃん)と思ってしまったよ…w
それにしても、公式サイトのあの予告編って良くないよなあ。なんで最後のオチが分かるようなシーン入れちゃうんだろ。(見てからだとあれはないよなあと思う)
こっちのUK版のほうがいいと思うなあ→http://youtu.be/BZDtukH-Wks
それとメモ的にこれも置いとく。
- 父になった是枝裕和監督の真情 熱い拍手鳴りやまず カンヌ映画祭リポート2013 http://s.nikkei.com/16E7m1V
地獄でなぜ悪い
http://play-in-hell.com/
監督・脚本:園子温
園子温監督の作品はそもそもあんま興味ないので「みんな!エスパーだよ!」くらいしか見てないんだけど、面白いと思うかどうかはたぶん好みの問題‥‥って話だと思う。
途中まではすげー楽しいバカ映画だった!
でも途中からは好みが分かれるかなあ。オレはどっちかというとダメな方かも。劇場予告だけでどういう話かはわかるだろうからネタバレじゃないからいうけど、殴りこみまでは大変面白かったです。
ああいうのを面白いと思うかどうかってとこが好みの問題だけど、途中までが面白かっただけにオレはあの殴りこみシーンを見ながら大変しょっぱい気持ちになりました。最後のあれで多少は救われたけど、それ込みでもオレはやっぱり園子温監督の作品は、面白いし楽しめるんだけどあまり好みじゃないかなあ。
オススメかどうかといえば、本当に好みの問題なので合わない人はしょっぱい微妙な気持ちになるかもしれないけど、それでも長谷川博己のハチャメチャぶりと二階堂ふみのカッコよさ・美しさ、堤真一の顔芸バカっぷりは大変面白かったです。
あとオレ園子温監督のテイストが好きじゃないから余計に思ったんだけど、長谷川博己と堤真一っていうのは園子温作品的にはものすごく異質で違和感あるキャスティングで面白いかなあと。
あと二階堂ふみはサイコーです!サイコー格好いい! (*゚∀゚)=3 ムッハー
もし実写でジョジョをやることがあったら第6部の主人公、空条徐倫は絶対二階堂ふみにやらせるべき。断言するよ!二階堂ふみで徐倫が見たいです!(笑)
とにかくいろいろ盛り込み過ぎでハイテンションなので、見終わったあとやたら疲れてたよ(笑)濃すぎるw
あと2週め公開なのに思った以上に人が入っててビックリした。バルトの400席のシアターがほぼ埋まってるもん。お年を召した方も結構ちらほらいたし、もしかしてあさイチのハセヒロトーク効果?
以下ネタバレで。
冒頭からして仁義無き戦いで深作監督リスペクト。
過去の話はフィルム風の荒い感じの画面でそれっぽいけど、そこに入ってくるファックボンバーズのKYっぷりがスゴい。おまけにそれ自体が全部、10年後の現在への伏線という濃さ。
そして長谷川博己演じる平田は現在でも大変ハイテンションの映画バカ(しかも口だけっぽい)で、彼らファックボンバーズのあの状況に関して何もツッコミが入らないところはスルー(苦笑)みんないい年してダメすぎる(^_^;)(どうでもいいけど30後半の役者を30前の役に持ってくるって‥‥w)
國村隼の武藤組長はもとよりその妻をやってる友近の妙な鬼気迫るリアルさと、その娘のミツコ(二階堂ふみ)たちの本気度高めのヤクザたちは、ヤクザなのに映画班を作るっていうの含めてシリアスなほどやってることが滑稽に見えてくるというギャグだなあと思う。
しかもそれに巻き込まれた公次(星野源)の唐突さもありだなと思うし、そのヤクザの話に平田たちファックボンバーズがどう絡んでくるのかというドキドキ感も含めて、殴り込みの抗争の本格化までは本当に笑った(笑)
ところがこれ、そこまでの段取りとか平田の映画バカすぎるKYっぽさ、それと反する公次の普通の日常性、ヤクザの人たちの非日常性の組み合わせはスゴい面白いんだけど、池上組への殴りこみ以降、たぶん日本映画の低予算でチープな部分も含めての園子温監督のオマージュなんだろうけど、途端に嘘くさくなるとこが正直ビミョー。
好きな人は好きだと思うけど、自主制作映画っぽいというかチープというか、最初からそのチープさを逆手に取るつもりにしても急にお遊び的なものに感じるとこが残念かな。途中まではほんと面白かったからよけいに。
これ、例えば話自体は似てないけどデビット・フィンチャーの「ゲーム」とかガイ・リッチーの「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」みたいに「ちゃんと」作ればちゃんとした映画になるだろうに、あえてこういうパロディまがいの演出をしたってとこがオレはとても残念というか、うーん、あんまりこういうチープさって見てて気分良くないんだよなあ。
こういうテイストの作風だってのは分かるんだけど、オレはこういうのって日本映画の悪いとこだと思う。
どこまでを嘘だと思わせるかってことに関して、平田はともかく堤真一の池上組長までは許せるけど、あの乱闘殴り込みシーンのチープさは何もかも嘘っぽくなりすぎて萎えるよ。トドメが警察の銃撃だし、完全にナシじゃん(^_^;)
あれ見てるとき、途中もしかしてこれって夢オチとか妄想オチなのかなあと心配したくらい。
普通に真っ当に考えると、最後にフィルムを回収して逃げていった平田はあの怪我で絶対生きてるとは思えないから、あの惨劇現場で死んでいく時の妄想‥‥というには単純すぎるんで、なんとか持ち帰ったフィルムを部屋で編集しながら何もかもが演出だったというそれを、あの映画館で公開してる夢を見ながら死んでいく‥‥というのが妥当な、普通の映画のクライマックスかなと思う。ありがちすぎてつまんないけど(笑)
ただそれをそういう妄想を見ながら本当に平田が無事だったかのように見せつつ、最後の最後に園子温監督の「カット!」の声を入れるというのは、逆にあの殴り込みシーンのチープさを救ったとは思う。メタのメタで更にメタだけど。ちょっと煙に巻かれた感じ(^_^;)
それを良しとするかどうか、まああのラストを怒る人もいないと思うけど、十分「なんじゃこりゃ?」な映画にはなっちゃう気はする。
お話としてはあれでも構わないんだけど、ただ作ってる方がそういう虚実ないまぜな入れ子構造としてストーリーを作ってるかというと、そういう感じでもないのがちょっと‥‥というか。園子温監督にそういうテイストを好む雰囲気が感じられないからってのもあるけど、そういう構造的なものを狙ってるとも思えないという。そこがオレは残念かなあ。いやあくまでも好みの問題だけど。
まあただあの嘘っぽさを成り立たせるためには堤真一のあのコメディな雰囲気が強力に必要だった‥‥とは思うから、そこまで無自覚でもないってことだと思うと、やっぱり日本映画ってこういう内輪的な自主制作映画ノリを抜け切れないかなあという感想になるというか。まあそういう部分が好みじゃないから余計にちょい辛めの感想になるんだけど。
あとキャストはみんなド嵌まりしててよかった。
長谷川博己弾けすぎだけど、彼はああいうテンションの役大丈夫な人だよなーと思ってたし、やっぱりああいうリズムとテンポの芝居が出来る人は見てて楽しいなあと思った。本当にナチュラルハイの人に見えるし(笑)切り替えの速さとかぶっ飛び方とか、本当に笑ったw
あと坂口拓とのアクションシーンが意外と多くて、身体能力も高そうだったんでいろいろ堪能したw もちろん坂口拓のアクションも体もすごかった。
上でも言ったけど國村隼のヤクザなんてもういうことないくらい迫力あるし、友近が本当に思った以上にハマりすぎてて、しかもなんかカッコイイんだw
あと星野源も、やっぱりあの公次の変さがにじみ出ててよかった。あのキャラは何気に一番最初の「携帯をなくした」ってのとコカインが効いてると思う。そういやパンフをチラ見したらあの最後のシーンは監督のアドリブで追加したって書いてあって、それはそれですごいと思った。
二階堂ふみはとにかくカッコよすぎる。何度でもいうよw 二階堂ふみってオレの中ではルックス的に宮崎あおいと被って覚えにくいんだけどやっと分かった、タイプはまったく違うし、二階堂ふみはアクション出来るし決めポーズが美しいのがいいね。
彼女のキャラも微妙に素と似てる気がするんだけど。狂気っぽく見えるけどやってることを自覚してるとこは普通っぽい、ただ元々の基準がぶっ飛んでるだけみたいな?
まあとにかくいろいろ全体の3分の2までは面白かった。劇場でもかなりみんな笑ってたし。でももうちょっと脚本はひねっててもいいんじゃないかとは思う。ストレートすぎるんだよね。